ドクター牧瀬のアトピー性皮膚炎完治療法ガイド


⑦α-リポ酸:300mg/日

最近のサプリメント・ブームでCoQ10と共に、特に痩身や若返りのためのサプリメントとして、このα-リポ酸が知られるようになってきました。

ヒトの体内で微量ですが合成されますので、ビタミンには分類されません。昔からチオクト酸という名前で医薬品として、特に薬物中毒の治療薬として使われてきました。

3年ほど前から、健康食品としての販売が許可されたようで、医師の処方箋なしに、購入できるようになったのです。

医者には今でも、チオクト酸という言葉の方がなじみがあります。この物質の権威であるバークソン博士の著書「The Alpha Lipoic Acid Breakthrough」の序章に、毒キノコによる4人の瀕死の患者を博士がα-リポ酸で救ったエピソードが書かれています。

毒キノコで肝機能が著しく侵され、あとは死を待つのみという4人が、4人とも奇跡的に完治するのです。これは1970年代の終わりの話です。

その後、研究がすすみ、α-リポ酸は非常に抗酸化能力が強く、しかも水溶性であると同時に脂溶性であるという特異な性状を示すことがわかったのです。

糖尿病、癌、心・血管障害の予防、解毒(デットクス)と幅広く使われるようになりました。活性酸素から皮膚を守ってくれる力も非常に強いの、ぼくのクリニックでも、先に書きましたように、MA、再発予防軟膏などにも、このα-リポ酸を含有させています。

また、肝機能を高めますので、強力な解毒作用があり、ぼくのクリニックでは、ひどいアトピー患者さんには、α-リポ酸の注射をうつことがあります。

ビオチンとα-リポ酸は常に同時に補うことが必要であることは、ビオチンのところで書きました。この注意を怠っている医師が多いので、注意してください。

それと、できることなら、フラックスシード(オイル)やサルバからオメガ-3不飽和脂肪酸を摂るときも、体内でおこるかもしれない不飽和脂肪酸の酸化を防ぐためにα-リポ酸も同時に摂っていただきたいのです。


⑧モリンガ:400mg~1200mg/日

モリンガとは北インドを原産地とするワサビノキ科に属する植物です。時代と場所により、「奇跡の木」、「薬箱の木」、「生命の木」と呼ばれるほど薬効の高い木なのです。

驚くばかりに豊富なビタミン、ミネラル、アミノ酸が含有され、アーユルヴェーダ医学では、モリンガは300の病気を防ぐことができると絶賛され、古代から使われてきました。根から花まで、すべての部分が使われ、油もエジプト、ギリシア、古代ローマにおいては香水と肌の保護のために珍重されてきました。

モリンガにはヒアルロニダーゼという酵素の働きを阻害し、真皮に多く存在するヒアルロン酸の減少を抑制してくれる働きがあります。ヒアルロン酸は皮膚組織の水分量を保つ作用があります。したがって、アトピーの乾燥肌の防止作用があるわけです。

また、モリンガには腸を清浄化する働きが強く、モリンガを摂り始めると、多くの人がガス(おなら)の量が増えてくることに気づきます。そして、便通がよくなってきます。急にお腹がはるような感じがし、極端な例では、一ヶ月ばかり苦しいことがあるくらいです。

しかし、心配はいりません。

それは、腸からの解毒現象なのです。今まで、さぼっていた腸が活発に活動してきた証拠なのです。「11.解毒(デトックス)」のところでも述べますが、腸を綺麗にすることは、アトピー治療に絶大な効果をもたらすのです。

さらに、モリンガにはギャバ(γ-アミノ酪酸)というアミノ酸が飛びぬけて豊富に含有されています。

発芽玄米もギャバ含有率の高さで有名ですが、モリンガはそれの30倍も多く含んでいるのです。

このアミノ酸は不安を鎮める働きがあり、アトピー症状からくる精神的な悩みや葛藤を軽減させてくれます。しかも、抗不安剤の医薬品による副作用なしにです。


*ぼくのクリニックでは、少なくとも以上に述べた①~⑧のサプリメントだけは摂っていただくようにしています。

しかし、これだけを別々にいろいろなところから入手するのは、けっこう手間ひまがかかりますので、患者さんの便宜をはかり、①~⑧までをまとめてセットにしてお分けしています(インターネットでもお分けしています)。

そして、経済的に余裕があれば、これから述べるサプリメント(特に亜鉛、セレン、腸溶性ラクトフェリンの三つ)もさらに補ってくださればいいでしょう。

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