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高脂血症(コレステロールや中性脂肪の高い状態)

 

ここに述べることは、あくまで一般的な参考としての情報であり、読者が医学知識を増やすための自習の助けになるものであり、それを越えるものではありません。
また、ご自分の症状を正確に把握せず、ここに書かれてあるサプリメントを摂ったり、治療法を行い、症状が悪化しても、いっさい責任はとれません。 インターネットにより、Dr.牧瀬のアドバイスを受けられたい方は、こちら


結論:コレステロールや中性脂肪は高くても治療は不必要。しかし、どうしても下げたいという強迫観念にとらわれている人は、サプリメントで下げるのが安全。(ただし、甲状腺機能の異常、糖尿病、薬品による副作用、腎臓の病気などで、高い場合を除く)。



最初に、コレステロールに関する基本的な用語を簡単に説明しておいたほうが、これからの話をしやすいと思います。しかし、じゅうぶんに知っておられる方や、あるいは面倒臭いと感じられる人は、飛ばしていただいてけっこうです。


《HDLコレステロール(善玉コレステロール)、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)》

脂質 + タンパク質 = リポタンパク


コレステロールや中性脂肪といった脂質は、水溶性環境である血液には溶けません。水と油はまじわることはできないのです。そこで脂質が血液中を流れるには、ある種のタンパク質に覆われていなければなりません。この覆われた状態をリポタンパクと呼びます。わかりやすく整理すると、上の図のようになります。  この脂質を構成しているのが、コレステロール、中性脂肪、リン脂質、各種ステロイドホルモン、コレステロールエステル、糖脂質、カロテノイド、遊離脂肪酸、それに、ビタミンA、D、E、Kといった脂溶性ビタミンです。

リポタンパクは脂質の構成成分の割合によって5つに分類されます。そのうちの二つがLDL(低比重リポタンパク)であり、HDL(高比重リポタンパク)なのです。 LDLはコレステロールがおよそ50%、中性脂肪が10%、残りはリン脂質とタンパクです。HDLはコレステロールがおよそ20%、中性脂肪が10%、残りはリン脂質とタンパクです。つまり、これでおわかりのように、LDLというコレステロールや、HDLといった異種のコレステロールがあるわけではないのです。コレステロールの分子としては一種類しかないのです。

LDLコレステロールが悪玉といわれるゆえんは、ごく簡単にいえば、動脈の内膜に入り込み、粥状硬化をおこしやすいからです。
またHDLコレステロールが善玉といわれるゆえんは、血管にへばりついたコレステロールを肝臓にまで輸送し、肝臓に戻してやる働きがあるからです。
 しかし、どちらもヒトが生きていくには絶対に必要なものです。また、HDLは善玉といえど、特に手術後などに感染がおこったとき、LDLを酸化させることがあり、悪玉に豹変することもあるのです。つまり、エイコサノイドのところで述べたように、大切なのはバランスなのです。

《過酸化脂質》

活性酸素は脂質と結びついて、粘着度の高い過酸化脂質なるものをつくりだします。
脂質(コレステロールや中性脂肪)そのものは動脈硬化を促進する主役ではありませんが、この活性酸素によって変形された過酸化脂質なるものは、血管にへばりつきやすいので、リスクは高くなります。とくに、悪玉LDLコレステロールは活性酸素によって変性を受け、過酸化脂質になりやすいといわれています。下図参照。
 したがって、抗酸化物質をとることによって、過酸化脂質の発生が減り、その分だけ動脈硬化のリスクは少なくなるというわけです。 この二つを頭に入れておいて下さればじゅうぶんです。

脂質 + 活性酸素 → 過酸化脂質


《コレステロールは厄介者か?》

このようなタイトルで始めると、きっと、こうるさい食事制限の話がでてくるのではないかと懸念される人が大勢いらっしゃると思いますが、ご安心を。そんな野暮なありきたりの情報を提供するために、時間を費やす気はまったくありません。
 そもそも、コレステロールや中性脂肪という脂質自体は何も悪さをしないのです。ちなみに、純粋なコレステロールを大量に実験動物に注射しても、動脈硬化はおこしません。
 それなのに、総コレステロール値220mg/dl以上、あるいは中性脂肪値150mg/dl以上、あるいはLDL140mg/dl以上の場合、医者はすぐに抗高脂血症剤を処方します。
しかし日本で一番多く処方されている、HMG-CoA還元酵素阻害薬(いわゆるスタチン系ドラッグ--- プラバスタチン、シンバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、など)には深刻な欠点があるのです。それは体内のCoQ10を枯渇させるという副作用です。 あなたがスタチン系の高脂血症用の薬、たとえば、商品名メバロチン、リポバス、ローコール、リピトール、リバロなどを服用中であれば、必ずCoQ10(還元型)を多めに摂ってください。つまり、200~400mg/日。なぜなら、スタチン系の薬を摂ると心臓に最も重要なCoQ10が枯渇するからです。
 もし、これを読まれている人が医療関係者であれば、次の文献を参照してください。日に400mgでも足らない恐れがあることが認識されるでしょう。
Rundek, T., et al. 'Atorvastatin decreases the Coenzyme Q10 level in the blood of patients at risk for cardiovascular disease and stroke." Arch Neurol.2004 June;61(6):889-92 CoQ10は重要な抗酸化作用を示すのみならず、心臓を正常に働かせるために非常に大切な補酵素なのです。
 ところが、狭心症や心筋梗塞を防ぐために服用している抗高脂血症剤そのものに、心筋に必須の栄養素CoQ10を枯渇させる作用があるのです。しかもスタチン系抗高脂血症剤には横紋筋融解症という極めて重大な副作用があるのです。それについては「私は薬に殺される」福田実著・幻冬社刊、をお読みください。

あなたが40代以上であれば、総コレステロールが250mg/dlくらいでは、特にスタチン系の抗高脂血症剤はのむ必要はまったくありません(280mg/dlでも不要)。
むしろ、そのくらいのコレステロールが適切なのです。がんにもかかりにくいのです。うつ病にもなりにくいのです。
 また、LDLが悪玉、HDLが善玉と分けて考えるようですが、とんでもない話で、どちらも体に非常に大切だから存在するのであって、特に日本人の場合、LDLが少々多くても問題はないのです。
 また、中性脂肪は150mg/dlを最高として、それ以上は下げる必要があるなど、明確な医学的根拠はありません。むしろ、日本人の場合、総コレステロール、中性脂肪が少ないほど、総死亡率は高いのです。

しかし、世には脂質異常症(高脂血症)のための食事指導の本がいやというほど出ています。読む必要はまったくありません。なぜなら、現実の生活では、実現できないメニューばかりだからです。仮にできたとしても、よほどの健康オタクのしっかりもののかみさん、あるいは健康ジャンキーのだんなさんがいて、精進料理からビーフステーキなみのご馳走を毎日つくってくれなければ、三日坊主に終わってしまうのが関の山です。特に単身赴任のお父さん、洋食に慣れてしまった若い独身男性、つきあいで外食の多い営業マンには事実上不可能なことです。
 それにもかかわらず本屋に出回っている脂質異常症(高脂血症)のためのほとんどの本には、非現実的なメニューが満載されています。買うほうも買うほうですが、それを書くほうも書くほうだと思いませんか。病院の入院患者のメニューじゃあるまいし。普通の社会生活を送っている多忙な人々の、いったいどれだけがそのメニューを守れるか。そんな基本的なことを、そのような本の著者たちは、飛ぶ鳥の影ほどの瞬間さえ考えてはいないでしょう。
 総ページ数のおよそ三分の一から、多いときには三分の二ほどが実行不可能な献立表に費やされています。どこそこ大学医学部、なになに教授が書いたとしても、…しかし、実際には若手の医局員に書かせて、あとはさっと目をとおすだけでしょうけれど…、現実離れした指導です。要するに、教授のゴーストライターである医局員が、まだ書くことがないほど勉強不足だから、あるいは、書く才能がないから、そんな健康オタク用のメニューで誤魔化しているのです。
 いいかえれば、名前を貸しているなになに大学の教授は誠実でないということです。
脂肪からとるカロリーは全体の10%以内にしないさいといわれたところで、この忙しい現代人のいったいだれがまともに守れるでしょうか。
 そして具体的にどのようにしてカロリー計算をしろというのでしょうか。カロリーブックと電卓を持ち歩き、会食の時にもチェックしなければならないのでしょうか。こんなことをお客の前でやっていると、まとまるはずの商談までまとまりません。バカも休み休みにしないさいといったところです。
 また、体内のコレステロールの75%はアセチルCoAという物質によって、細胞内でつくられます。したがって、脂肪の多い食事をとったからといって、コレステロールが上昇するということでもないのです。つまり、低脂肪のまずい食事がはたして、健康に役立つかどうかは、実のところかなりあやしいのです。

そして、そういう本に限って、厚生労働省ご推薦教科書のように適度な運動を奨励しています。

「適度な運動? バ~カこくでね~ど!」

と、いいたいほどです。毎日、毎日、片道二時間も満員電車に積み込まれて通勤するお父さん(お母さん)に、それ以上苛酷で適度な運動があるでしょうか。乗り換えに、JR、地下鉄、私鉄の階段を昇降するだけでじゅうぶんではないでしょうか。
睡眠時間を減らしてまで帰宅後深夜にジョギングなんて、それこそ狂気の沙汰です。
夜はセックス以外は静かに眠るものだと太古の昔から人間の体はプログラミングされているのです。昼休みに屋上で縄飛びするより、昼寝しているほうがよほどましです。
 そして、土日は自宅でごろごろと怠けているのが最大の健康法なのです。日曜日くらい家族で遠出とばかり、週日の勤務でクタクタになったお父さんを早朝から叩き起こすようなかわいそうなことはしないであげて下さい。早死にさせます。適度な運動が必要なのはわずか10センチばかりの隙間を狙って、強引に1メートル以上の巨大な尻をねじ込みながら座席を確保せんとする三食昼寝つきの中年のオバハンぐらいなものです。
 そういう破廉恥なオバタリアンには、確かにジョギングも必要だろうし、エアロビクスも必要でしょう。
しかし、激烈な競争社会の前面に立って、日夜、家庭をささえんと激務に励む普通の人々の健康維持には、まがぬけたようにゆったりと流れるくつろぎの時間のほうが、適度な運動よりももっと必要なのです。適度な運動に固執するあまり、そういう無為なる優雅な時間を奪われるのは最もバカげたやりかたなのです。
出勤前に、電車に間に合うようにと、一分、二分の遅れを気にしながら排気ガスの充満した街中をジョギングするなんて、心臓にいいわけがありません。常識で考えてもそうでしょう。
 それほどジョギングが健康にいいと思われるなら、通勤時に、すべての階段を軽く…あくまで軽く…駆け昇ることをされたらいかがでしょうか。あるいは、軽く汗ばむほどの早歩きでオフィスや仕事場にむかうことです。時間の節約にもなります。

そういった強靭な意志力を必要とする、いいかえれば、実行するにおよんで多大なストレスがかかるやり方、つまり長期にわたる食事制限と運動プログラムは、事実上、絶対といっていいほど長続きしません。
 高脂血症はそれ自体、痛くも痒くもなく、自覚的に何ら不愉快な症状を感じるわけではないので、よほどの健康オタクか末期的健康ジャンキーでないかぎり、そこまで懸命になって予防しようという気がおこらないのです。したがって、必ずどこかで中途挫折してしまいます。それなら、最初からそういう戦略はとらないのが賢明というものです。

そして、ここで、特に注意しなければいけないのは、コレステロールを気にするあまり、低くし過ぎてもよくないということです。
 総コレステロールが160㎎/dlを切ればかえって要注意です。
 コレステロールは人体にとって絶対に必要不可欠なものです。主に睾丸や卵巣でつくられるテストステロンやエストロゲンといった性ホルモンはコレステロールがなければつくられません。
 皮膚は紫外線を受けてコレステロールからビタミンDをつくります。副腎でできるステロイドホルモンもコレステロール由来です。また、細胞膜を構成する重要な一因子でもあります。
 戦前の日本には脳出血が非常に多かったのですが、その大きな原因の一つは動物性脂肪蛋白が不足し、じゅうぶんなコレステロールを摂取できず、脳の血管が脆くなっていたのです。
 それに最近の研究によると低コレステロールの人には自殺傾向が強いということです。
(Low serum cholesterol and suicide : The Lancet Volume 339, Issue 8795, 21 March 1992, Pages 727-729)
(Hypothesis: Low Serum Cholesterol, Suicide, and lnterleukin-2:Am J Epidemiol (1995) 141 (8): 716-718. )
これは何となくわかるような気がしませんか。太った人がうつ状態に陥って深刻そうな顔つきをしている様子をしているのをあまり見かけたことはないでしょう。
 どちらかといえば、汗をかきかき、多飲多食をしながら、ワッハッハーと笑いとばしている人が多いのではないでしょうか。また低コレステロールの人は肝臓がん、慢性閉塞性肺気腫にかかりやすくなるともいわれています。
 生命保険の統計では、最も長生きするタイプは、完全に平均的中肉中背のタイプではなく、やや小太りのタイプだそうです。つまり、チョイ・メタボのおっちゃんやおばちゃんなのです。

フィンランドは世界でも最も冠動脈疾患、つまり、狭心症や心筋梗塞が多かった国です(今は減っていますが)。そこでの15年にわたる調査で、低コレステロール食をとったグループと、本人の好きなものを食べさせたグループの死亡率は、何と前者のほうが二倍も高かったという結果さえ出たということです。
 こうなると、もう栄養学の根本が問いただされるほどです。そして、そうされなければならないのです。
 またオランダのライデン大学の研究によると、85才以上の場合、むしろコレステロールが高いほうが感染症やがんにかかる率が低くなり、結果的には長生きできると証明されています。
(Total cholesterol and risk of mortality in the oldest old. The Lancet Volume 350, Issue 9085, 18 October 1997, Pages 1119–1123)
 したがって、無理にコレステロールや中性脂肪を下げようと悪戦苦闘し、特に副作用のある抗高脂血症剤で対処するのはナンセンスそのものなのです。コレステロールは下がったが、他の病気になってしまったでは何の意味もありません。問題はコレステロールや中性脂肪が酸化されないように気をつけることなのです。つまり、適切な抗酸化剤をサプリメントからとればいいのです。また、悪性のアミノ酸であるホモシステインを下げるビタミン類もとればなおいいでしょう。

 また、最近、急にコレステロールが低くなってきた場合、喜んではいけません。むしろ、甲状腺機能亢進症、肝機能の異常などを疑って精査してください。

 36年も医者をやっていると、コレステロールや中性脂肪を下げたからといって、健康になるなんて、まったく「たわごと」にすぎないということがよくわかってきました。

 コレステロール値が正常でも心筋梗塞をおこし、高くてもまったく平気。五分五分です。
むしろ低いほうが、早死にします。疫学的統計にもそういう裏付けがどんどんなされています。そこで、心臓専門医は、必ず次のように反論するのです。

『総コレステロール、中性脂肪、LDL、HDLだけで判断するのはもう古い。 もっと、詳細なVAPやLPP(Lipoprotein Partcle Profile)などのテストを行い、LDLやHDLなどの細かい分画を調べる必要がある』、というのです。
 しかし、これは、木を見て森を見ずに等しいことになってしまいそうです。 つまり、いくら詳細にコレステロールや中性脂肪を調べていったところで、しょせん人知の眼力は知れたものなのです。
 人体は、その人にとって、何らかの理由で、必要であるからこそ、悪玉と呼ばれるLDLさえ増やすのです。 げんに、LDLをむやみに下げるとがんの発生率が高くなります。また、グラム陰性菌に対して抵抗力が弱まることがあります。大腸菌や、胃潰瘍をおこすヘリコバクター・ピロリ菌はグラム陰性菌です。 多くの日本人はピロリ菌をもっていますが、胃潰瘍を発生していません。 ひょっとすると、ピロリ菌は、LDLと微妙なバランスを保ちながら、私たちの胃の中でおとなしく暮らしているのかもわかりません。 そのバランスを、抗高脂血症剤で人為的に壊してしまうと、何がおこるか、そこまで研究はなされていないのです。
 つまり、人体は、心筋梗塞発生の確率と、がん発生の確率や免疫低下による感染症罹患の確率などを計算した上で、その人にとって最も死亡リスクが低くなるように、調整しているのです。
 それを、かくも複雑精緻にできた人体の調節機能を考慮せず、ただコレステロールを操作するだけで、健康を調節できると、専門医は考えるのです。 そして、がさつな化学薬品を人体に注ぎ込む。
 これほど傲慢で愚かなことはありえません。心筋梗塞で死亡する確率は減ったとしても、それ以上にがんや感染症で死亡する確率が増えたら、元も子もなくなります。

≪つまり、結局、コレステロールや中性脂肪はあるがままでいいのです!!≫

 したがって、私のクリニックでは、家族性高脂血症以外には、コレステロールや中性脂肪がいくら高くても、コレステロールや中性脂肪を下げる処方はしません。特にスタチン系の医薬品は絶対に処方しません。
 ビタミンやハーブなども処方しません。ただ、LDLがかなり高い場合にのみ、その酸化を防ぐために、数種類のサプリメントの摂取をすすめます。
 それと、糖尿病やひどい高血圧が合併しているときに、サプリメントを推薦するだけです。
 しかし、もうすでに、現代人の頭には「コレステロール=悪者」という図式が刷り込まれており、強迫観念とまでなっています。どうしてもコレステロールや中性脂肪を、ばかばかしい正常値範囲内に戻さなければ、不安でたまらないという人は、ビタミンやハーブのサプリメントで下げてください。医薬品で下げるより、ずっとましですから。

 ただ、特に糖尿病の場合、インスリンの作用低下のために、リポタンパクリパーゼ(LPL)という酵素の活性化がうまくいかず、血中のVLDL(超低比重リポタンパク)が増加します。そして、HDLの合成も抑制されます。その結果、中性脂肪が多くなり、HDLが低くなりがちなのです。こういう場合、たしかに冠動脈疾患のリスクが高くなります。したがって、特にフィブラート系の薬剤が処方されます。これは許されるでしょう。

 しかし、薬剤を使わなくても、まずビタミンB3などで状態をフォローすべきです。特にフィブラート系の薬は胆石をもっている人には使えません。しかし、知らないで胆石をもっている人はけっこう多いのです。また、スタチン系の薬と組み合して処方された場合、横紋筋融解症などの副作用が発生しやすくなります。

 ただし、「家族性高脂血症」の人で、総コレステロールが350mg/dl、中性脂肪が900mg/dl以上にも達する人(500人に1人ほどの割合)は積極的にHMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン系ドラッグ)を服用する必要があります。私の患者さんにもそういう方がおられ、その方に限って、スタチン系の抗コレステロール剤を服用していただいています。

 また、甲状腺機能低下の場合もコレステロール値が高くなります。腎臓の病気や糖尿病でも高くなることがあります。当然、そういう場合は、原因となる病気の治療が必要です。また、医薬品によっても、コレステロール値が高くなることがありますので、医者には、服用している医薬品を必ず告げてください。

そして、ついに、スタチン系抗高脂血症剤が世界で最も多く処方されている、当のアメリカが、コレステロールを気にしなく、何でも食べて良いということを言い出したのです。 下記は、2015年2月23日の読売新聞の電子版からの引用です。

『とり過ぎると健康によくないとされてきた食品のコレステロールについて、米政府の諮問委員会は「過剰摂取を心配する必要はない」とする報告書をまとめた。 米政府は今年中に食生活指針を改定するが、1日300ミリ・グラム以下という摂取量の目安が撤廃される可能性がある。
 これまで、卵やエビなどコレステロールが多いものを食べ過ぎると、血中のコレステロールが増えて動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳卒中などの病気につながるとされてきた。
 しかし、米保健福祉省と農務省の食生活指針諮問委員会が、コレステロール摂取量と血中コレステロールの関係を調べたところ、両者の関連性を示す証拠はなかったという。
 日本では、厚生労働省が昨年3月にまとめた食事摂取基準の2015年版から、生活習慣病予防のためのコレステロール摂取の目標量を廃止している。』



私はこのことを、20年前から、患者さんに説明してきのですゾ!!

原文は下記です。

(Scientific Report of the 2015 Dietary Guidelines Advisary Committee
Part D. Chapter 1: Food and Nutrient Intakes, and Health: Current Status and Trends
Question 2: Of the nutrients that are underconsumed or overconsumed, including over the Tolerable Upper Limit of Intake (UL), which present a substantial public health concern?
Nutrients of concern for overconsumption
Cholesterol

Cholesterol. Previously, the Dietary Guidelines for Americans recommended that cholesterol intake be limited to no more than 300 mg/day. The 2015 DGAC will not bring forward this recommendation because available evidence shows no appreciable relationship between consumption of dietary cholesterol and serum cholesterol, consistent with the conclusions of the AHA/ACC report.
Cholesterol is not a nutrient of concern for overconsumption. )

 しかし、あえて高脂肪、高コレステロール食をとりなさいといっているのではありません。誤解しないで下さい。特に動物性タンパク質には*ホモシステインのもとになる必須アミノ酸メチオニンが大量に含まれていますから、できるだけ肉食を避け、野菜類を多くとり、幕の内弁当的にバラエティに富んだ食事にすればいいのです。

 問題の本質は、コレステロールではなく、あなたが摂る、油の質なのです。つまり、油を構成する脂肪酸の種類なのです。飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸、オメガ3、オメガ6、オメガ9なのです。「炎症とエイコサノイド」のところをお読みください。

牧瀬クリニックでは、掲載の症状に対するインターネット診療及びサプリメント処方を有料で実施しております。詳しくは、こちらをご覧ください。


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