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「選択の自由」

「Ⅰ」脱・病院化社会へ

ここに述べることは、あくまで一般的な参考としての情報であり、読者が医学知識を増やすための自習の助けになるものであり、それを越えるものではありません。
また、ご自分の症状を正確に把握せず、ここに書かれてあるサプリメントを摂ったり、治療法を行い、症状が悪化しても、いっさい責任はとれません。 インターネットにより、Dr.牧瀬のアドバイスを受けられたい方は、こちら


「選択の自由」

 ここで、私たちはもう一度、問い直さなければいけないかもしれません。病院に行かなければ、本当に正しく診断されないのでしょうか、そして病気は治らないのでしょうか?たしかに、網膜剥離、口蓋裂、ファロー四徴症、腸捻転、大動脈破裂、卵巣嚢腫茎捻転、等々、現代医学でしか治療できない病気は枚挙にいとまがありません。
 しかし、こういった外科、形成外科、眼科、耳鼻科、あるいは婦人科で手術を要する疾患以外の、内科的、精神科的疾病に、特に医薬品がどれほど役だっているか、実のところかなりあやしい気がするのです。
 医薬品には副作用がつきものです。むしろ、イリッチが指摘するように、そして、具体的な数字やニュースで示したように、かなりの医原病をつくりだしてはいないでしょうか。私たちが注意を怠ると、病院は鉱山や火薬工場より危険なところになる可能性があるのです。

 世界には、古来、各地方にすぐれた数多くの伝承医学が埋もれた宝石のように存在し、さらに少なくとも三つの偉大な医学体系があります。アーユルヴェーダ医学、漢方医学、チベット医学です。

 そして、四つめに、やっと15~16世紀ごろから本格的に形をととのえてきたのが現代医学なのです。もちろん、非常にすぐれた体系ですが、医学としては新参で、欠点も多いのです。

 その最大の欠点は、現代医学は、人間が自然の一部であることをほとんど忘れてしまっているということであり、したがって、自然の治癒力に敬意を払わず、人間がつくりだした医薬品と技術によって病気を治そうとする「傲慢」さが、根底に潜んでいるということなのです。『脱病院化社会』の原題は『 LIMITS TO MEDICINE. Medical Nemesis : The Expropriation Of Health』です。逐語訳すると『医療の限界。医学的ネメシス:健康の没収』です。ネメシスという言葉はギリシャ神話の報復の女神をさし、人間が謙虚さを忘れ、神に対して無礼をなしたときに、懲罰をもって人間に報いるときの擬人化です。つまり、医療にはこえてはならない一線があり、それをこえてしまうと、やがて天罰をくらい、本来の健康さえを奪われてしまうということなのです。

 医薬品の化学構造は意図的に自然界に存在しない構造をとらせています。なぜなら自然界に存在する天然の物質そのものでは特許がとれず、それによって製薬会社は独占的な利益をあげることはできないからです。つまり、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、カルシウム、イチョウの葉エキスでは特許は取れないのです。ビタミンやミネラルの化学構造、ハーブの構成素材、これらは人類が生まれる以前、太古の時代より自然界に存在している自然なものです。

 したがって、ある薬草がある病気に著効を示すとわかっておれば、その薬草に含まれる著効物質を抽出し、ほんの少し化学構造を変えて修飾し、人工的に合成しなければいけません。それでやっと特許がとれ、巨大な利益を得ることができるのです。しかし、そういう化学薬品は有害な場合のほうが多いのです。

 スタチン系、SSRI系、合成ホルモン剤など、自然界に存在しない人工的な医薬品を、私たちが摂取した場合、それらを代謝するのに人体は大変な労力を有し、必ずひどい副作用があります。なぜなら、自然界の一部であるヒトには、自然界に存在する物質に対しては、たとえ初めてその物質が体の中に入ってきても、なんとか対応できるシステムが備わっているようなのです。

 ところが、新しい化学物質は人体にとっては一種のエイリアンであり、まるで人類がいまだかつて遭遇したことがない宇宙人にどう対応すればいいか見当がつかないのと同じことなのです。

 いいかえれば、現代医学は、私たちが自然の一部であることを忘れ、まるで人工的に製造された鋼鉄のロボットに機械油を注ぐように、自然がつくった繊細な体に人工的な医薬品を注ぎ込むのです。

 なるほど、錆びた関節は機械油で滑らかに動き始めます。しかし、それは鋼鉄でできたがさつな関節の場合であって、複雑精妙なヒトの関節ではないのです。ましてや天文学的数字の神経が有機的に結びついたデリケートな脳に、化学油(抗うつ剤etc.)を注ぐことなどきわめて慎重に行わなければいけません。

 たしかに、繊細な機能さえ十分にいたみ、がさつさが目立つほどひどく錆び、狂った状態になった場合、機械油や化学油は一時的に著効を示すでしょう。しかし、そこまでなのです。それ以上続けると、人体は耐えきれないのです。
 妊娠した雌馬の尿から合成されたエストロゲン(プレマリン)は、更年期のほてりを鎮めますが、長く続けると子宮体癌や血管系の病気の発生率をたかめます。セロトニン再吸収阻害薬は、自殺を何度も企図したうつ病患者を救えますが、えんえんと服用し続けると、かえって自殺率が増えてしまいます。ステロイド剤は一時的にはひどい炎症を抑えますが、長期的使用は、骨粗鬆症、胃潰瘍、うつ病、白内障、高血圧をもたらします。すべての医薬品の宿命なのです。

 しかし、それでも現代医学は、それなりに非常にすぐれた方法です。ひどい痒みのために、全身を血がでるほどひっかいているアトピー性皮膚炎の患者さんに、一時的にもステロイド軟膏を使わせないのは、愚かというものです。

 夜も眠れないほどの腰痛に、ロキソニンを使わず、ハーブだけで我慢しなさいというのは、どだい無理な話です。
子供の口唇裂を治し、親子ともども幸せにするのは現代医学の形成外科の技です(これほど人を幸せにする医術はありません。私は手先が不器用なので、特に形成外科医にはむいていないのが非常に残念なのです)。

 体を温めることは非常にいいことですが、それだけでは糖尿病は治りません。180mmHgもある高血圧に、降圧剤を使わないのは、危険なことです。抗生物質は腸の有益なバクテリアも殺しますが、急性肺炎の治療には最も効率的であり、必要です。
 急激に骨破壊が進むタイプのリウマチに、たとえ重篤な副作用があるにしても、免疫抑制剤は使うべきです。爪をもむ刺絡療法だけでは手遅れになります。理論は正しくても、臨床からかけ離れた治療は無力です。

 腎臓機能がおかされつつあるSLE(全身性紅斑性狼瘡)にステロイドを投与せず、鍼灸のつぼを刺激するだけで十分というのは殺人行為であり、もしそれで治療費をとるのであれば詐欺に等しい医療です。

 つまり、要はいかに現代医学の卓越した面を使いながら、かつその弊害を極力少なくするために、何を『選択』するかなのです。しかも、『選択の自由』が日本にはまだ存在するのです。医療ファシズムの手は、喉元にまで迫っていますが、まだ私たちを絞め殺すにはいたっていないのです(米食品医薬品局FDAのもと過度に医療の独占が行きわたり、しかも保険会社が支配するアメリカでは、患者も医師も医学生もほとんど窒息しているのですが)。医者や病院や厚労省に向かって、「余計なお世話だ!」といえる自由は忘れられつつあるものの、まだ日本には残されているのです。< 抗がん剤・手術・放射線 >を三種の神器とする癌治療を、『選択する自由』も『選択しない自由』も残されているのです。

 私は昭和48年、つまり1973年に医学部に入りました。したがって、今年2016年で、43年間、医療にかかわってきたわけです。これだけ、医療をやっていると、いったい、何が効き、何が本当は効いていないか、およそわかるものです。

 その経験からいわしてもらうと、およそ8割の普通の内科系疾患は、ビタミン、ミネラル、ハーブ、瀉血などで十分に治せると、確信をもっていえるのです。むしろ、医薬品よりも、うまく安全に治せるのです。つまり、医師や病院に頼らなくてもすむのです。瀉血ですら、昔は、吸い玉療法の一つとして、民間で行われていたのです。

 しかし、そんなもので病気が治せるのかといぶかる人は多くおられることでしょう。なぜなら、ビタミン、ミネラル、ハーブ、瀉血などによる治療は、普通の医学書には載っておらず、厚生労働省が認可し、健康保険がつかえる治療ではありませんから。そして、健康保険がきく治療法しか効かず、安全でないという思い込みも私たちにはあるからです。

 医療を独占しようとする側(医師、大手薬品会社、医療機器メーカー)は、現代医学こそ最高・安全の治療であると持ち上げ、 コレステロールを下げるにはスタチン系ドラッグを処方し、痛みにはステロイド剤をのませ、うつにはセロトニン再吸収阻害薬(SSRI系)の抗うつ剤をすすめ、がんには抗がん剤しか効果がないと喧伝し、ビタミンやハーブなどで治るわけがないと、けなすのです。いいかえれば、私たちは『医療の選択の自由』を放棄し、 『官僚性と幻想とを伴った巨大な医療組織』に、自分たちの健康を引き渡すよう、巧妙に誘導されているのです。

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