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スリム・ジャパンの挑戦(5/6)

ドクターが推奨する「超・幸せの痩身法」

サクラの花エキス

咲くや「木花咲耶姫(このはなさくやひめ)」の贈り物

 上記二つの、アシタバ・カルコンとフコキサンチンは、各々のメカニズムは違っても、「肥満」そのものを防いでくれます。しかし、サクラの花エキスには痩身の働きはありません。ここで、「なーんだ、残念」という声が聞こえそうですが、「肥満」がもたらす重大な病理を制御してくれる、きわめて大切な作用があるのです。それは、AGEs産生抑制です。

 「肥満=糖尿病」ではありませんが、「肥満≒糖尿病」に近いところがあります。肥満の主役「白色脂肪細胞」から、TNF-αというサイトカインの一種の分泌が高まります。この物質は白色脂肪細胞内にあるインスリン受容体から、GLUT4(グルコーストランスポーター4)なるタンパク質へのシグナル伝達を妨害します。すると、血液中のグルコースが細胞内に取り込まれなくなります。したがって、血糖値が下がらなくなり、血液中に不必要な糖が存在することになります。これは、糖尿病の病態とほぼ同じです。
 すると、どういうことが起こるでしょうか? 余分な糖の中には、不完全な形をした糖もその分、多く存在し、体温にあぶられ、それがタンパク質に結合します。この現象が「糖化(Glycation)」です。
 糖(グルコース)のカルボニル基(C=O)がタンパク質のアミノ基(NH2)と反応し、シッフ塩基(C=N)を形成し、さらに複雑な化学反応後に、糖化された変性タンパク質AGEsができます。これは、Advanced Glycation End Products の略で、終末糖化産物と訳されますが、日本でもAGEs(エイジズ)と呼ぶのが一般的です。AGEsはあくまでも糖化反応による生成物の総称であり、一定の構造を示す化合物ではなく、現在、100種類以上のAGEsが知られています。

 この糖化された変性タンパク質は、本来のタンパク質としてのまともな機能を果たしません。AGEsはミトコンドリアの働きを阻害し、そこでの酸化ストレスも増加させ、徐々に正常な細胞も破壊していきます。糖尿病、あるいは前糖尿病の段階(糖尿病+前糖尿病を合わすと日本人の16%。つまり6人に1人)のみならず、甘いものを摂りすぎた時や肥満への道を歩みだす時(おそらく全人口の60%)、AGEsが大量に生産されます。
 また、体内で生産されるものだけでなく、食物からも体に入ってきます。バーベキュー、たこ焼き、ホットケーキなど、こんがりと焼かれた褐色の部分にAGEsが大量に存在しています。

 サクラの花エキスは、この厄介なAGEsの産生抑制物質を含有しているのです。それは、カフェオイルグルコース(1-caffeoyl-O-β-D-glucopyranoside)とケルセチングルコシド(quercetin 3-O-β-D-glucopyranoside)の二つの配糖体です。これらは、量依存的にAGEsの産生を抑制します。

 

図は、アルブミンとグルコースを混ぜた液に、サクラの花エキスや、その主成分であるカフェオイルグルコースやケルセチングルコシドを添加し、60℃で48時間インキュベートした結果です。

 動脈硬化の原因は、コレステロールだとよくいわれますが、本当のところ、最も重要な原因ではないように思えます。それについては、「動脈硬化・狭心症・心筋梗塞」のぺージをお読みください。コレステロールよりも、もっと重大な影響を与えるのは、この「糖化」なのです。悪玉コレステロールと呼ばれるLDLは、糖化されたタンパク質AGEsの存在がなければ、さほど悪役として振る舞わないのです。
 人体を構成するタンパク質の3割はコラーゲンで、動脈の内膜にもコラーゲンが存在し、一種のクッションのような役目をはたしています。これが糖化されると、血管の弾力が失われ、厚く硬くなります。まさに「硬化」です。「糖化」は「硬化」とほぼ同じことなのです。
 これが全身の動脈で起こるのです。目には見えず、しかも、ゆっくりと時間をかけて血管が固くなっていきますので、心筋梗塞などにおそわれたときにやっと気がつくのです。コレステロールも血圧も正常、ただ、ときどき、空腹時血糖値が少し高いですよと指摘されるくらいなのに、「なぜ?」ということです。「幸せのチョイメタボ」に潜む油断です。

 また、骨にもコラーゲンはたくさん存在しますが、これが糖化されると、骨は当然もろくなり、骨粗鬆症をおこします。そして、破壊された骨からカルシウムが溶け出し、これが血管を石灰化し、動脈硬化を促進させます。つまり、糖化は、動脈硬化への蹴ったり踏んだりの一直線なのです。

 これが皮膚ともなると7割がコラーゲンで占められています。したがって、このコラーゲンが糖化されると、皮膚に重大な影響が及びます。さらに、厄介なのは、コラーゲンの糖化によって生じたAGEsを、コラーゲナーゼやエラスターゼが分解しようと働き、AGEsだけでなく、コラーゲンやエラスチンそれ自身も分解してしまい、ドミノ倒しに皮膚が劣化し、ハリや弾力が失われていくのです。

 目の水晶体のタンパク質には、生涯にわたり新陳代謝されないタンパク質クリスタリンなるものが存在します。これが過剰の糖によって糖化され、紫外線により酸化されると、水晶体が白濁し、白内障がおこります。

 さらに、糖化が脳でおこると、どうなるでしょうか? 脳は脂肪とタンパク質の巨大な塊です。そのタンパク質が糖化されると、β-アミロイドなる変質した繊維状のタンパク質なるものもできてきます。これは、老人斑と呼ばれる斑点で、神経細胞を死滅させてゆき、アルツハイマー病の一つの原因となります。

 また、AGEsは癌の発生にも深くかかわっています。糖尿病患者さんは、糖尿病でない人と比べると3倍も癌の発生率が高くなります。ヒトの体のなかでは毎日1万個に近い癌細胞が生じているとされています。それを免疫機構が、逐次、殺しているので私たちは癌にならずにすんでいられるわけです。ところが、ブドウ糖が過剰に存在し、AGEsも大量に発生すると、AGEsがDNAの修復を邪魔し、癌細胞も通常より多く発生します。
 さらに、癌細胞の表面に存在するAGE受容体にAGEsが結合すると、癌細胞の転移がおこりやすくなるのです。
 また、「アクリルアミド」なるきわめつきの悪玉AGEsはポテトチップスなどに大量に含まれており、子宮内膜癌、卵巣癌、乳癌などの発生率を高めます。

 以上のように、「糖化」は、血管、骨、皮膚、目、脳、と人体を浸食していき、最も危惧される認知症や癌にまで人を追い込んで行きます。「太りゆく人類」は、「糖化されゆく人類」なのです。

 また、「糖化」は「老化」を加速させます。肥満≒糖化≒老化の方程式に、実年齢が追い越されそうです。皮膚の主要なAGEsの1つであるcarboxymethyl lysine (CML)-collagenは線維芽細胞のアポトーシス(細胞死)を引き起こしまし。つまり、皮膚の老化が促進されるのです。ところが、サクラの花エキスは下記の図のように、それを抑制してくれます。

 

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