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スリム・ジャパンの挑戦(4/6)

ドクターが推奨する「超・幸せの痩身法」

 褐色細胞のミトコンドリア内膜にUCP1(Mitochondrial uncoupling protein 1 :脱共役タンパク1)とよばれるタンパク質が、特異的に発現します。熱生産のキー物質で、余分な脂肪を燃焼させてくれます。しかしながら、成人には褐色脂肪細胞は少ないので、UCP1も当然、非常にわずかしか発現しません。ところが、フコキサンチンを摂取すると、なんと、数多い白色脂肪細胞にもUCP1が発現されて、脂肪が燃焼されるのです!! つまり、痩せるということなのです。
 これは、たいへん重要な発見なのですが、不思議なことに、あまり知られていません。現在のところ、フコキサンチン以外で、白色脂肪組織中のUCP1を発現させる食品成分は見つかっていません。
 カフェインやカプサイシンなどは交感神経を刺激し、ノルアドレナリンの分泌を促し、それがβ3アドレナリン受容体に結合すると褐色脂肪細胞でUCP1が発現されますが、それはあくまで褐色脂肪細胞での話であって、白色脂肪細胞ではありません。また、高度不飽和脂肪酸のDHAやEPAも、ペルオキシソーム増殖活性化受容体γ(PPARγ:Peroxisome Proliferator-Activated Receptor γ)のリガドンとなることによって褐色脂肪細胞の核で、UCP1遺伝子の発現を促しますが、これもあくまで褐色脂肪細胞でのことであって、白色脂肪細胞ではないのです。
 構造式の図からおわかりのように、フコキサンチンはルテインやアスタキサンチンと非常に似ています。したがって、それらを少し化学的に変化させば、フコキサンチンと同じ作用をもつ物質がつくられそうに見えますが、そう簡単にはいかないのです。

フコキサンチンは消化管で加水分解されフコキサンチノールに変化し、さらに肝臓でアマローシアキサンチAに代謝され、それが実際に作用します。そこで重要なのが、3個の炭素の間に2個の二重結合が連続した C=C=C の部分構造(アレン構造と呼ばれています)なのです。この構造がなければ、うまく作用しないと推測されています。ルテインやアスタキサンチンはアレン構造を有していません。

ルテイン

アスタキサンチン

図(1)は自然発症糖尿病肥満モデルのKKAyマウスに、フコキサンチンを混ぜた餌を4週間与えた結果です。コントロールと比べて、有意に内臓脂肪が減少しています。 同時に、UCP1の発現量も顕著に増えているのが観測されました。(図2)

図(1)

図(2)

また、フコキサンチンには抗糖尿病作用も認められています。肥満には糖尿病はつきものです。Ⅱ型糖尿病はまず肥満から始まるといっても過言ではないでしょう(もっとも、最近は、糖尿病を惹起するバクテリアの関与も考察されていますが)。ここに、KKAyマウスを使った実験データを紹介します。

(図中のFCはフコキサンチンを示します)

 フコキサンチンをKKAyマウスの餌に混ぜ、4週間投与した結果です。上図からおわかりのように、血糖値、血中インスリン、およびレプチン濃度がものの見事に低下しています。レプチンの濃度が低下しているのは、白色脂肪細胞の減少によるものと考えられます。

 以上の他にも、フコキサンチンは抗癌作用、血管新生阻止作用、コラーゲン産生促進作用、コラーゲナーゼ阻害作用、ヒアルロニダーゼ阻害作用、エラスターゼ阻害作用、チロシナーゼ阻害作用、抗ニキビ作用など、さまざまな効果も認められています。

 そのうち、ヒアルロニダーゼ阻害作用の例をあげておきます。ヒアルロニダーゼはヒアルロン酸を分解する酵素です。ヒアルロン酸はN-アセチルグルコサミンとグルクロン酸という二つの糖が交互に結合したゼリー状の物質で、皮膚、目、関節などに広範囲に存在します。そこで、さまざまな役目を行っていますが、こと皮膚に関しては、水分の保持です。
 また、メラニン色素を取り除き、皮膚の深くまで栄養分を行き渡らせる作用もあります。 真皮にヒアルロン酸は多く含まれており、コラーゲンやエラスチンといったタンパク質とともに、肌のみずみずしさと弾力性をたもちます。

 加齢によってもヒアルロン酸は減少していき、特に40歳前後から急に減ってきます。肌の衰えを感じ始めるのも、この年齢ごろが多いのは、ヒアルロン酸の減少にもよります。60歳では、20歳のころの半分に減ってしまいます。それに、代謝される速度もコラーゲンなどと比べると、ヒアルロン酸は非常に速く、不足がちになります。
 ヒアルロン酸は、鶏のトサカ、魚の目玉、サメの軟骨といった、一般的に摂りにくいものに含まれているため、どうしても不足してきます(よほどのグルメでなければ、鶏のトサカと魚の目玉とサメの軟骨料理なんて、気持ち悪くて食べられませんよね!!)。
 フコキサンチンは、図からおわかりのように、量依存的にヒアルロニダーゼ阻害作用を発揮します。したがって、コラーゲン産生促進作用、コラーゲナーゼ阻害作用、エラスターゼ阻害作用、チロシナーゼ阻害作用などと相まって、肌の衰えにも抜群の効果があるわけです。
つまり、フコキサンチンは痩身効果だけでなく、美肌効果もあり、私たちを「幸せに、美的に」痩せさせてくれるのです。

 

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