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脱ステロイドの最悪の失敗例

 

最悪の例をあげましょう。30歳の男性です。ステロイド軟膏は危険だからということで、脱ステロイドを始めます。急に止めたため、当然、ひどいリバウンドがおこり、全身をかきむしります。 掻き傷が体中にできます。そこから、細菌が入り、心臓の弁にいたり、心臓弁膜症をおこします。そこで、開胸手術で、心臓の弁を人工弁に置換します。これだけでも、たいへんなことです。 しかし、それだけではすまなかったのです。人工弁にするとどうしても血栓ができやすく、それが脳に飛び、脳梗塞をおこし、幸い体の麻痺は残りませんでしたが、 軽い言語麻痺が残ってしまいました。アトピー → 無謀な脱ステロイド →心臓弁膜症 → 脳梗塞 という図式です。絶対に、無茶な脱ステロイドを試みてはいけません。

ステロイドを止めるにも、止め方というものがあります。もちろんぼくのクリニックでも最終的にはステロイド軟膏を使用しないですむ状態にまでもっていこうと指導しますが、 いっきにステロイド外用を止めることはありません。
今、述べたように危険だからです。ステロイドは現代医学が人類にくれた最高の賜物の一つであるということを、決して忘れてはいけません。毒ではないのです。
これがなければ、非常に多くの人が死に至り、激烈な痛みのまま生活を余儀なくされます。工夫して使えばいいのです。自然のサプリメントと共存させて使えばいいのです。

医薬品をできるだけ使わず、自然の材料でできたサプリメントだけで治療を行なうとしているぼくが、なぜあえて、ステロイド含有の軟膏を許容するか、そのわけは以上のとおりです。 現在のところぼくはステロイドよりまさるものとまだ出会っていないからです。出会えば、当然、あっさりと捨て去ります。

また、ここで、重大なことは、再度言いますが、脱ステロイドするからアトピーが治るのではなく、 体の中から改善されアトピーが治ってくるから脱ステロイドができるのです。そして、その過程は、1年から2年ほどかかりますから、自然に知らないうちに、 「脱ステロイド」が達成されるということです。

ぼくは、いまだかつて一気に脱ステロイドを試みて成功した患者さんを見た(診た)ことがありません。ほとんど例外なく、悲惨な状態に陥り、失敗しています。

少しずつステロイドを減らし、あとで述べるサプリメントを摂り、食事に気をつけているうちに、ゆっくりと、三歩前進二歩後退という調子で、 ジグザクしながらも改善に向かっていくものです。そして、一年もたって振り返ってみると、なるほどステロイドを使う量がずいぶんと減ったと気づくのです。 これが、本当の意味での脱ステロイドで、こういう脱ステロイドを行うと、リバウンドもありません。

さきほどの、心臓弁膜症と脳梗塞までおこした患者さんは、結局、ステロイドを使わなければ、コントロールできないとわかり、ぼくのクリニックのステロイドとサプリメントをとりながら、 超重症のアトピーを2年半かけて、ついにステロイドなしで、コントロールできるようになりました。

長い人生においては、当然、不可避的にストレスのかかる状況に置かれ、アトピーが再発することもあります。
しかし、そういう場合でも、せいぜい2~3週間ほど、ためらわず、ステロイド軟膏を使用すれば、それだけで乗り切れていけるものです。 もう、アトピーをおこさせる体質を基本的には改善していますので、重症化することを恐れる心配はないのです。

特に、受験や就職活動を行っている、精神的ストレスがかかる時期に、一気に脱ステロイドを試みるのはいけません。絶対といっていいほど、失敗します。 こういう時期は、むしろステロイド軟膏を積極的に使い、痒みや赤味を一時的に抑え、人生の一大事を乗り切ることです。
そして、それを乗り越え、ストレスが比較的にかからない時期に、ゆっくりと脱ステロイドしていくのです。そうでなければ、受験にも就職にも失敗し、さらにストレスがかかり、 にっちもさっちも行かない状態に追い込まれてしまいますよ。これが常識というものです。常識を逸脱した治療は、必ず失敗します。

これから、ここに記載されている膨大な量の情報をあなたはお読みになるわけですが、要点をごく簡単にまとめると、次のようになります。

  • ステロイド軟膏は必要な場合があり、正しく使うべきである。
  • 脱ステロイドをするからアトピーが治るというのは、何の医学的根拠もない。
  • アトピーのほとんどの基本的な原因は体の中にあり、体の中から改善されていくと、自然に脱ステロイドが可能になる。

今から、先が十分見えるように、さまざまな方法を解説します。

ここに書かれていることは、ドクター牧瀬が、延べ4万人以上のアトピー性皮膚炎を診察した 結果の、最新・最高のアトピー治療法です。しかし、ご自分の症状を正確に把握せず、ここに 書かれてあるサプリメントをとったり、勝手な治療法を行い、症状が悪化してもドクター牧瀬 はいっさい責任をとれません。

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