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毛髪検査について

 

ここに書かれていることは、ドクター牧瀬が、延べ4万人以上のアトピー性皮膚炎を診察した 結果の、最新・最高のアトピー治療法です。しかし、ご自分の症状を正確に把握せず、ここに 書かれてあるサプリメントをとったり、勝手な治療法を行い、症状が悪化してもドクター牧瀬 はいっさい責任をとれません。

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体内に蓄積された有害物質、たとえばカドミウム、水銀、アルミニウム、砒素、などをチェックするために、毛髪検査をすすめる医者がいます。

これは論理的には、確かに意義があることですが、その後がいけません。たいていの場合、たとえばカドミウムが異常に高く蓄積されているので、そのために解毒のプログラムとしていろいろなサプリメントが必要であると、押し売りのように患者さんにすすめるのです。

また、毛髪検査は医師でなくても行えるので、健康食品を売っている人たちも、自分たちの製品を売るための戦略の一環として、取り入れているところがあります。そして、10数万円もするサプリメントのパックを買わすのです。

健康な人でも、水銀や砒素が高くでる場合もよくあり、ぼくの経験からすると、かなりいい加減な検査であるという印象をぬぐえません。よほど原因がわからなく、どんな検査をしてどうしても究明できないときに行えばいいのであって、アトピーに対し日常茶飯事に行っても、臨床的意義はほとんどないでしょう。

また、水銀、カドミウム、アルミニウム、砒素など有害金属がすべてが検出されなかったといって、安心してはいけません。ひょっとすると、それら有害物質を解毒する力がなく、毛髪にもさえでてこないで、体の中に蓄積されている可能性があるかもしれません。つまり、異常に多く毛髪に検出されてくる場合以外は、何とも判断できないのです。

検出されたということは、体に解毒する能力があることを示し、まったく何も検出されなかったとすると、かえって解毒能力が疑われます。ここのところをどう解釈するかは、解決されていません。つまり、かなりあいまいなのです。

したがって、その毛髪検査の結果のみにもとづいて、治療を方針を決める医者には十分に注意してください。 ましてや、その結果、異常に高価なサプリメントを売ろうとする医者や健康食品業者は、相手にしないことです。

もし、毛髪検査の結果、異常が発見されれば、10数万円もするようなサプリメントのパックを買う前に、月桃、グルタチオン、α-リポ酸、ビタミンB5、セレン、亜鉛などを3ヶ月ほど摂って、再度検査してみてください。 あるいは「瀉血」http://www.drmakise.com/shaketsu/も良いでしょう。
 ときどき、韓国のプサンにある韓方伝統医学病院の優れた瀉血を受けるために患者さんをお連れすることがあります。
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[瀉血ツアーのご案内]
今回のツアーは終了致しました。 次回の「瀉血ツアー」は、来年の(2018年)1月か2月を予定しております。
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 瀉血は、薬剤を使って行う「キレーション療法」よりもはるかに効果があり、安価で、時間も少なくてすみ、しかも副作用がありません。毛髪検査をしきりにすすめたがるクリニックは、たいてい、「毛髪検査」 → 「キレーション治療」という流れをつくって、高額の治療費を患者さんに果たすのです。これは、一種のアトピー・ビジネスのようになってしまっています。一見すると、論理的に見えてしまい、何をやっても治らなかったアトピー患者さんは、毛髪検査に現れた水銀の異常値を見せられ、ひょっとするとこれが原因だったかもしれないと思い、 数回にわたるキレーション治療を受けるのです。結果は、人にもよりますが、さほどたいしたものではありません。それに費やすお金と時間があれば、心の解毒のために、海外旅行に費やした方が、アトピーにはよほど効果があるでしょう。

 これと似たようなビジネスっぽいものに、「有機酸テスト」というのがあります。尿で検査できますから、簡単で、うまく使えば、診断にけっこう役だつ検査です(しかし、健康保険はききません)。この検査を行うと、よく、「腸カンジダ症」という診断がなされます。腸に真菌のカンジダが異常に繁殖しており、それが、あなたの「どんな病院やクリニックに行っても治らなかった病気の原因です」と説明され、アトピーを筆頭にして、自閉症、ADHD(注意欠陥多動性障害)、慢性疲労症候群、線維筋痛、統合失調症、多発性硬化症、などなかなか治癒が困難な病気の原因にされがちです。
あるいは、「リーキーガット症候群(腸管壁浸漏症候群)」は、腸内のカンジダ感染が原因であるとまでいわれることがあります。そこで、ナイスタチンという抗真菌薬がしばしば投与されます。

 しかし、いっておきますが、「腸カンジダ症」は、普通の医学書に明記されている病気ではありません。
つまり、潰瘍性大腸炎、クローン氏病、大腸憩室、などといった、明確に確立された病気ではないのです。(リーキーガット症候群はもっと不明確)。そして、「腸カンジダ症」の概念は食生活がまったく違うアメリカから輸入されたものであり、特に日本人の場合、いったいどの程度、「腸カンジダ症」が悪さをしているのか、まったくわかっていないのです。

 最近は患者さんも非常に良く勉強されており、患者さんの方から、「ひょっとすると、私のアトピーは腸に異常に繁殖しているカンジダのせいではないでしょうか? ナイスタチンか、あるいはそれに代わる、ハーブなどを処方してくださらないでしょうか?」と、きかれる方もおられます。こういう患者さんは、ずいぶん、いろんな病院を回られ、特に「分子矯正医学(オルソモレキュラルメディスン)」を標榜する代替療法専門の先生方をドクター・ショッピングをされたあとに、ぼくのウエブサイトをお読みになって来られます。
ぼくも10数年前は、カンジダの腸における異常増殖はアトピーにも影響しているかもしれないと思い、患者さんから乞われれば、それなりの抗カンジダ作用のある薬草を処方していました。
しかし、結果は? ぜーんぜーん改善されませんでした。無駄です。最近は、「腸カンジダ症」もビジネスかもしれないとまで思うようになりました。

 まして、曖昧な「腸カンジダ症」の治療に、副作用の多いナイスタチンを使うのは断固として反対です。せいぜい、ビオスリーなどのプロバイオティックスで十分です。
ところがナイスタチンは腸から吸収されないから、副作用はないと説明されているようなのです。しかし、副作用のない医薬品は、絶対に存在しないのです。

「分子矯正医学」は、ノーベル賞を2回も受賞した、ポーリング博士が唱導し始めたといううたい文句で、最近とみに流行していますが、サプリメントがどっさり処方され、かなり高額になるものの(1ヶ月10万円もかかるところがあるようです)、実際にはさして効果はないように見えます。ポーリング博士は化学者であり、現場で目の前にいる患者さんの病を治そうと悪戦苦闘した臨床医ではなかったのです。2回のノーベル賞は、化学賞と平和賞であり、生理学・医学賞ではないのです。 偉大な科学者であることは間違いないのですが、やはり、どうしても彼の「分子矯正医学」は現実の医療に対しては限界があるのです。
それに、 漢方医学、アーユルベーダ医学、チベット医学など、アジアの伝統医学の奥の深さと広さには、とても、とても、とても、及ばないのです。「分子矯正医学」は決して悪い医学ではないのですが、現場の医学と伝統医学と統合され、今のあり様を乗り越えられるべきものなのです。


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