
レマン湖ほとりには老化抑制・若返り促進を専門に行うクリニックがいくつか存在します。
クリニックによって若干治療の方法が異なりますが、基本的に、羊の胎児の細胞、あるいはその細胞から抽出したマイクロペプチドを人体に注入するという方法です。これが、おそらく現時点で存在する最も効果的で安全な方法だと考えられます。

その歴史的先駆者はポール・ニーハンスというスイスの医学博士です。もう70年以上も昔、移植の専門家であったニーハンス博士は、副甲状腺を誤って切除されて激しい痙攣をおこしている患者に、子牛の副甲状腺を細かく刻んで生理食塩水に溶かしたものを皮下に注射しました。
すると、患者は一命をとりとめただけでなく、90歳近くまで元気に 生きたのです。この幸運な発見から、ニーハンス博士は、老化した細胞は若い細胞の刺激によって活性化されることを見出し、抗老化医療に 専念し始めます。

そして、1955年、瀕死の床に横たわるローマ法王ピオス12世を蘇らせ、それによってニーハンス博士の名はヨーロッパじゅうに知れ渡ることになるのです。
もっとも、こういった医療の原型は古代エジプトにまでさかのぼることができ、世界最古の医学文書といわれるエーベル・パピルスにまで記載されています。

今、日本ではヒトのES細胞(Embryonic Stem Cell:胚性幹細胞)が京都大学を中心に盛んに研究されています。このES細胞は、受精卵が育ち始めた胚の初期に得られる細胞で、将来、人体のいかなる細胞にも分化できる能力をもっており、これからの再生医療に不可欠とみなされています。
スイスのクリニックで使われる羊の胎児の細胞や、そこから抽出されたマイクロペプチドは、ES細胞とは別物ですが、ES細胞の分化能力は、ごく初期の胎児の嚢胚に存在する、未だその構造は解明されていないものの確かに存在する物質によって誘導されているはずなのです。
つまり、スイスのレマン湖ほとりの、抗老化・若返り促進クリニックは、一歩時代を先取りしているのです。
| TOP | 2.その実際→ |