胃がん

早期胃がんは手術で根治切除が行われた場合、5年生存率は9割を超えます。胃がんはかつて日本人にいちばん多いがんであったせいもあり(現在は肺がんが最多)、こと胃がんの手術にかけては、日本が世界で最も進んでいます。

世界の医療施設で使用されている内視鏡のほとんどは日本製です。隣三軒両隣の個人開業医の内視鏡のレベルですら、かの有名なメイヨークリニックの消化器専門医のレベルよりずっと上だということです。

したがって安心して手術を受けることをすすめます。ですから、サプリメントを併用しながら、手術をするのが最良の方法でしょう。下手に手術を拒否し、信頼のおけない代替療法に走っては、助かるものも助からなくなります。

また、術後の補助療法としての抗がん剤投与は無意味などころか、かえって再発率を高めます。したがって、主治医が抗がん剤のことをもちかけたら、さっさとその病院を退院したほうが賢明でしょう。

どんながんでもそうなのですが、早期の微小がんの場合、ほとんど自覚症状がないということです。ただ、非常に敏感な人は、なんとなく普通と違うという感覚をもつことがあります。今まで胃の存在すら意識していなかったのが、時々気にかかるようになったという感覚です。

普段は空気のように意識していないのですが、まるで恋の始まりのように、相手の存在がどうも気がかりになるのです。同僚のA子、あるいはB男がいつのまにか気にかかりだし、視線があうごとに、その存在感が重みをまし、ある日突然、ああ、恋をしている!と気づかれるのです。

それと同じように、胃が重いというほどでもない、またむかつくというほどでもない、胸やけがするのでもない、吐き気がするわけでもなく、膨満感もなく、もとより腹痛もありません。

しかし、何か変だということが、早期胃がんの発見につながることがあります。あまりに神経質になってはいけませんが、そういう感覚は大切で、金ばかりかかるPET検診などよりも、はるかに重要です。内視鏡で調べてもらいましょう。

恋の病は不治ですが、早期胃がんは100%治癒します。安心してください。それと、恋患いも体重が減少することがありますが、早期胃がんの場合も二、三ヵ月で、3~4キロ痩せることがあります。そのときも注意してください。

先日、さる有名な病院に胃がんの知人をお見舞いに行きました。この人は典型的健康オタクで毎年胃の透視を受け、チェックしていました。半年前にも行なったのですが、そのときは何の異常もなかったそうです。

そして、半年後に胃の不快感から内視鏡で検査したところ、胃がんが見つかりました。スキルスという胃粘膜の下にできて見つけにくく、かつ進行速度が早いがんではなく、ごく普通の胃がんだったそうです。そして膵臓、肝臓にも転移し、その時点ですでに手術は不可能という状態でした。

その人曰く、いったい自分は何のため毎年胃の透視を受けていたのだろうということです。答えは残酷ですが、じつに簡単です。胃がんになるために毎年胃の透視を行なっていたのです。

この人はがん家系ではありません。どちらかといえば洋食が好きで、肉を食べることはあるが、そんなに頻繁に食べるほうでもありません。毎年、決して楽だというわけではない胃の透視を受けるほど健康に注意を払っていますから、当然、たばこは吸いません。だのに、なぜっというわけです。

放射線による被爆は普通の人が考えているよりずっと深刻なのです。集団検診で胃の透視をやるような野蛮な国は日本だけです。胸部レントゲン撮影で1.5日、 CTで150日、胃透視で1.5年寿命が縮まるといわれています。

もっとも最近のCT、 レントゲン撮影のテクニック、機械などはずいぶん進んでいますので、この数字より少なくなっていると考えられますが。しかし、それでも、とにかく放射線はDNAに傷をつけてしまうので寿命は確実に縮まります。

2007年11月の終わりに、アメリカのコロンビア大学の研究チームが、現在のCT検査による発がんリスクが将来、全米のがん患者の1.5-2.0%に達するという推計を発表しています(New England Journal of Medicine Volume 357:2277-2284)。

ですから、CTより被爆の多い胃透視など、よほどの必然性がなければ受けては危ないのです。それを毎年、受けていたのですから、胃がんになるのは当然といえば当然かもしれません。

被爆のあるバリウムによる検査などは極力避け、手術が可能な場合は手術を受け、抗がん剤は使わず、ビタミンやミネラルを十分に補うことです。そしてもし手術ができないほど進行していて、医者から抗がん剤治療しか選択の余地はないといわれた場合、どうすればよいのでしょう。この質問もしょっちゅうあります。

数多くの末期の患者さんを診ていて、確信をもって言えることがあります。

抗がん剤を使うと痛みはきつくなり、また寿命も縮まるということです。そして、ビタミン、ミネラルなどをふんだんに摂っている人ほど、がんとの共存時間が長いということです。ポイントは十分な量のビタミン、ミネラルです。厚生労働省が発表しているような所要量では絶対的に足らないのです。

肺がんのところで述べたように、がん細胞を殺すという考えは捨てたほうが賢明です。殺す必要など毛頭ないのです。仲良く共存できれば十分なのです。

ビタミンやミネラルでがんが完治するとはいいません。しかし、QOLは抗がん剤とは比べようもなく優れ、それがゆえに余命3ヶ月が、半年。半年が1年。1年が3年と延命される人が、圧倒的に多いのです。

「がん予防」「肺がん」のところもお読みください。

あなたが悩む次の疾病に、医薬品と違って副作用が圧倒的に少なく、しかも医薬品と同等か、あるいはより効果的な、ビタミン、ミネラル、ハーブなど、安全で自然な数種類のサプリメントと摂取量を、常に患者さんの症状にフィードバックしながらパーソナルに処方をします。したがって、改善状態に応じて、2~3ヶ月に一度、処方を変えたり、量の増減を行います。