
以上の三つ、パクリタキセル含有杉、タヒボ、腸溶性ラクトフェリンは私のクリニックの、がんに対する基本的処方です。もちろん、副作用は皆無です。ただし、これでがんが消えると期待してもらっては困ります。
そこまでの力はありません。がん細胞の増殖を止めて、仲良く共存させるという形です。また、転移の多い末期のがんには効果はほとんどありません。もっとも、痛みの軽減には役立ちますが。
この三つの組み合わせをつくってからおよそ4年以上たちますが、できた当時からずっと現在まで摂っておられる患者さんが数名おられます。
肺がん、前立腺がん、乳がんです。みんな、がん細胞は存在している状態ですが、大きくはならず、生活に何ら支障をきたさず、元気に活躍されています。私はこれで十分だと考えています。
がん細胞の存在自体は決して恐ろしくありません。恐ろしいのはそれが無秩序に増殖し、転移し、他の器官を圧迫したり、気管支、消化管などをふさいでしまうからです(異所的にホルモンを分泌するようながんもありますが、非常にまれです)。
そうでなければ、まったく問題はないはずです。ところが、現代医学は、抗がん剤でやみくもにがん細胞を殺そうとするのです。もちろん特異的にがん細胞だけを殺すことができればいいのですが、それが現実にはできなく、健康な細胞までも殺してしまう結果になるのです。
肺がんのためのゲフィチニブ(製品名イレッサ)という薬があります。うたい文句は、がん細胞増殖に関係する特定の分子を狙う分子標的治療薬、つまり、他の健康な細胞は殺さない安全な抗がん剤だったはずなのです。
ところが、2006年4月27日の読売新聞の記事によると、2002年7月の国内販売開始以来、ゲフィチニブにより間質性肺炎や急性肺障害の副作用を起こした人は1631人に上り、643人が死亡しています(2007年3月末までには1797人、死亡が706人になっています)。
そして、アメリカのFDAは、無作為比較臨床試験の結果、プラセボ(偽薬)と比較して生存期間を延長することができなかったため、2005年6月17日イレッサの新規使用を原則禁止としました(日本はまだ禁止されておりません。なぜなのでしょうか?
東洋人には比較的延命効果があるとされていますが、それでもせいぜい半年ほどの差です)。つまり、どんなに華々しく、分子標的治療薬と喧伝されていても、実に怪しいのです。よほど革命的な、つまり、想像もできないほど画期的な治療薬でしか安全でないのです。
5年前のことです。岡山に住んでおられる64才の肺がんの男性が相談に来られました。大きな会社を経営なさっている人で、抗がん剤による治療を拒否して、さまざまなビタミン、ミネラルなどのサプリメントばかりで対処なさっていました。
月に20万円は使われるということでした。そのせいだと思われますが、同伴された奥さんより、ずっと健康そうに見えます。何の自覚症状もありません。ただレントゲンでコイン状の影が映っているだけで、腫瘍マーカーが増えたり減ったりするだけで、あとはいたって健康なのです。
これからの治療方針はどうすればいいでしょうということで来られたのですが、これだけサプリメントを摂っておられ、かつ体の調子がいいのなら、もうこれ以上、何もしなくてもいいのではないでしょうか。
へたに抗がん剤など使用すると、それこそ、坂から転げ落ちるように悪化しますよということで、診察は終わりました。
それから数日して電話相談で、肺がん治療薬イレッサという新しい薬を試してみたいが、どうかという質問をされました。ぼくは止めておきなさいと、はっきり忠告しました。それで正しかったのです。今でもお元気です。
このように、がんはあっても、共存できれば、何もやっきになって、抗がん剤でがんを殺す必要はないはずです。しかし普通の人は、健康保険のきかないサプリメントをたくさんとることは経済的にできないのです。ここが、最大のネックなのです。
ちなみに、私のクリニックの処方している、上記のパクリタキセル含有杉、タヒボ、腸溶性ラクトフェリンの三つの組み合わせは、一ヶ月分が4万円弱(正確には消費税込みで3万9900円)もします。
それに、数種類のビタミンやミネラルを足すと、結局5~6万円ほどにはなってしまうのです。これは普通のサラリーマン家庭ではけっこうきついのです。
また、もう一つ付け加えておかねばならないことがあります。こういうサプリメントだけで非常にうまくいっているケースの患者さんが、再発を恐れて、ついつい抗がん剤治療を受けるケースです。ほぼ絶対に裏目にでます。
特に、完全に腫瘍が消失したのではなく少し残っている患者さんは、「いい抗がん剤ができましたよ。最後の一押しで、がんを無くしましょう」という医者の言葉に誘惑されるのです。
それで、その抗がん剤を試みるのですが、結果はたいてい1年以内の死亡です。最後の一押しとは死への一押しなのです。いやというほど多いパターンです。そのとき、医者は自分がすすめた抗がん剤で患者を殺したという意識がないのが、実に不思議なのです。そこまで、現代医療は狂っているのです。
少しくらい腫瘍が残っていてもかまいません。がんと仲良く共存できればいいのです。絶対にこういう頭のおかしい医師のいう言葉に惑わされてはいけません。
新しい抗がん剤は、ほとんど間違いなく人を死に至らせます。そして、いったい誰が、新薬の実験台になりたいでしょうか?
それから、もう一つ注意。いったん癌にかかったものの再発もなく、うまくコントロールされている患者さんは、一時的にもステロイド剤を服用してはいけません。免疫を弱め、癌の再発につながります。
一般的にステロイド剤は小さな白い錠剤です。そういう錠剤が処方されたら、医師に何であるか必ず質問してください。10年再発なくても、20年再発がなくても、よほどのことがないかぎり、絶対にステロイド剤は服用してはいけません。