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痔(じ)

痔とは肛門に発生する、およそ20以上の病気の総称を言います。しかし、ここでは痔の三大疾患である「痔核(いぼ痔)」 「裂肛(切れ痔)」 「痔瘻(あな痔)」に限ります。

まず血管そのものを丈夫にするケルセチン、ルチンなどを摂ってください。また、痔は肛門周囲の静脈瘤でもあります。したがって、静脈瘤に効果のあるハーブ類も必要です。便秘も痔には大敵ですから、それに十分対処するため、フラックスシード・オイルやビタミンCも摂ってください。

それと、私のクリニックでつくった特製の軟膏は痛みを和らげてくれます。この軟膏は、ステロイドを含有させずに、しかもアトピー性皮膚炎に有効な軟膏を開発しているときに偶然にできた軟膏です。成分はワセリンにフラックスシード・オイルやビタミンB群などを入れたものです。

特に初期の痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)には即効性があります。お風呂に入り、患部を清潔にすると同時に血行をよくし、その軟膏を患部に塗り、よくマッサージしてください。肛門の中にも指を使って塗ってください。

就寝前、それから翌朝は排便後にも塗ってください。数日で効果がわかります。しかし、痔瘻(あな痔)にはまったく効果がありませんので注意してください。

それと、ジャガイモ(女性のこぶしの3分の1ほどの大きさ)、ニンジン(中くらいの大きさのものを3~4本)、リンゴ(中くらいの大きさのものを1個)、パセリ(ひとつかみ)をジューサーにかけて、ジュースをつくってください。

ジャガイモは座薬ほどの大きさの円錐形に刻んで、じかに肛門に挿入しても効果があるくらいですから。またパセリは腸の蠕動を促す働きがあります。この痔のためのジュースを毎日、飲んでください。

ただし、有機栽培されたジャガイモ、ニンジン、リンゴに限ります(パセリはほんの少しですから、何でもかまいません)。

しかし、進行している場合はとてもサプリメントで治せるようなものではありません。特に女性は羞恥心のため、病院に行くことが遅れがちです。参考のために簡単に治療法を書いておきます。


痔核(いぼ痔)の治療としては次の四つが代表的です。

  1. 注射療法:患部に硬化剤を注射して痔核を硬化縮小させる。出血を止める効果は1年ほど。
  2. ゴム輪結紮(さつ)療法:ゴム輪結紮器で、内痔核の根元に小さなゴム輪をかけます。ゴム輪が徐々に痔核のねもとを締めて血流を止め、痔核が壊死し1~2週間後に痔核が取れます。痛みがなく、外来でできます。
  3. 結紮切除術:上記2つの療法では根治できない重症な痔核に行なわれます。手術そのものは15分で簡単ですが、1~2週間の入院が必要です。
  4. PPH(Procedure for Prolapse and Hemorrhoids):1993年にイタリアのロンゴ博士によって開発された手術です。特別な器具をつかい、術後の痛みが少なく、しかも早期退院が可能です。インターネットで「PPH 痔」と検索されれば、それを行っている病院が簡単に見つかります。


裂肛(切れ痔):治療としては次の2つが代表的です。

  1. 内括約筋側方皮下切開術:狭くなった肛門を切開して広げる手術。
  2. 皮膚弁移動術:潰瘍化した重症の裂肛に適応されます。


痔瘻(あな痔) :

痔核や裂肛は直腸や肛門に強い圧力や摩擦力が原因でしたが、痔瘻は便の細菌感染によっておこります。最初は肛門周囲膿瘍で、いわば痔瘻の前段階であり、治療は溜まった膿を切開して出し、抗生物質をしばらく摂るだけです。しかし、ひどくなるにつれて手術も複雑になってきます。