(SLE/全身性エリテマトーデス/全身性紅斑性痕)

男女比が1:8~10で、圧倒的に女性に多い病気です。非常に多彩な全身症状をきたします。

現代医療の基本はステロイドですが、最近は重症化をきたす例が多く、プレドニゾロン60mg/日くらいではとても抑えきれず、パルス療法、免疫抑制剤、血漿交換療法、脾摘出術など、ありとあらゆる治療で四苦八苦している状態です。

アメリカリウマチ協会の1997年改訂基準によると、下記11項目のうち4項目以上を満たす場合、全身性エリテマトーデスと診断するとなっています。

 1.顔面(頬部)紅斑 2.円板状皮疹(ディスコイド疹)  3.光線過敏症

 4.口腔潰瘍(無痛性で口腔あるいは鼻咽喉に出現)

 5.非びらん性関節炎(2関節以上)  6.漿膜炎 a)胸膜炎、または、b)心膜炎

 7.腎障害 a)0.5g/日以上または+++以上の持続性蛋白尿、または、b)細胞性円柱

 8.神経障害 a)けいれん、または、b)精神障害

 9.血液異常 a)溶血性貧血、b)白血球減少症(<4000/μl)、c)リンパ球減少症(<1500/μl)、または、d)血小板減少症(<100,000/μl

 10.免疫異常 a)抗二本鎖DNA抗体陽性、b)抗Sm抗体陽性、

 または、c)抗リン脂質抗体陽性

 1)IgGまたはIgM抗カルジオリピン抗体の異常値、

 2)ループス抗凝固因子陽性、

 3)梅毒血清反応生物学的偽陽性、のいずれかによる

 11.抗核抗体陽性

最初の、顔面の蝶形紅斑(Butterfly Rash)は、SLEの患者さんに非常に特徴的なのですが、光線過敏による単なる光接触皮膚炎かもしれないのをSLEと誤診して、SLEのための血液検査などをすると、経済的にも患者さんに余計な負担をかけてしまいます。そのため、鑑別が必要です。

基本は、過去に微熱も含めて、熱が続いたことがあるかどうかです。それと、その紅斑に痒みが伴うかどうかです。実に簡単ですが、この二つの問診で、かなりの確率でSLEかどうか鑑別できます。熱がなければSLEではないと考えていいでしょう。

また、痒ければSLEではありません。過去に、あるいは現在でも、微熱が時々出たり、またその紅斑が痒くなければ、要注意です。その場合は、SLEを疑い、徹底的に調べなければいけません。実戦ではなかなか役に立つ鑑別方法です。

また10番目の免疫異常ですが、女性の20人に一人くらいは、こういったものが陽性と出てくるので、それだけで、SLEと確定診断はできません。

この項目の中で意外と思われたのは、8番目のけいれん発作、あるいは精神障害という項目でしょう。しかし、腎障害とならんで、かなりの患者さんに(20~50%と言われています)見られる重篤な合併症です。統合失調症様症状や躁鬱状態を示すこともあります。

ただ、治療にステロイドを使用するため、その副作用で、精神症状をきたすことがあり、鑑別が困難なことがあります。またステロイド精神病はSLE以外では比較的少ないこともあり、ステロイドを投与後に精神症状が現われてきた場合、非常に注意を要します。

その他、血栓性静脈炎、臓器梗塞、肺高血圧症、間質性肺炎、網膜病変、等々と実に多彩を極めます。腎障害の有無と程度がSLEの予後を決定します。

昔、ステロイドがなかった時代、SLEにかかると、一年~一年半ほどでどんどん死んでいったそうです。幸い私が医師になったころにはすでにステロイドが存在していたので、そういう悲劇的事態をまのあたりにしていません。

こう意味からもステロイドは実にありがたい薬なのです。使い方さえまちがわなければ、これほど素晴らしい利用範囲の広い薬はそうあるものではありません。

炎症、浮腫、アレルギー、癌末期、ショック、喘息重積、意識障害、その他、にっちもさっちも行かない多くの症例で、作用機序もわからないままに、「えいっ! とにかくステロイド」と使うと(実に乱暴な話なのですが)少なくとも一時的にはその場をしのげ、一命は取り留めることができるという魔法のように便利な薬なのです。

人類にとって強い味方ではあっても、決して敵視すべきおぞましい毒薬ではないのです。あまりにも、その副作用のみが強調されすぎて、本来の素晴らしさがいつのまにか、なおざりになってしまっているのです。

「ステロイドの正しい評価と復権を!」という民間団体が、あれほど多種多様のマイノリティーを擁護する団体が存在するアメリカにもないのが不思議なくらいです。

そのステロイドのおかげで、今ではSLEは正しい管理の下に置かれれば、命は取りません。死に至る不治の病ではなくなったのです。しかし、生涯にわたって大量のステロイドを服用するのは弊害が多すぎます。

そこで、いかに最低の量のステロイドで症状をコントロールし、命を末長く保っていくかが、治療の目的となります。

日にプレドニゾロンで7.5mgまで減量して、それでうまくコントロールでき、日常生活を営めるようになれば、いちおう成功です。

この一日、プレドニゾロン7.5mg(商品名プレドニン錠やプレドニゾン錠の場合、1.5錠)というステロイドの量は一生服用しても副作用は何とか免れるという、ぎりぎりの量なのです。

このようにステロイド減量を達成するには、かなりの量の抗酸化物質をサプリメントから摂るべきです。また、中南米のホンジュラスにのみはえるカラワッラというシダの一種も、特にSLEには助けになります。

すべての病気に言えることですが、とりわけSLE(その他、強皮症、皮膚筋炎・多発性筋炎、多発性結節性動脈炎・結節性動脈周囲炎、混合性結合組織病など、いわゆる膠原病・自己免疫疾患)ほどストレスに敏感に反応し、悪化する病気はありません。

SLEにつける最高の薬は、夜明けとともに起床し、これといってすることもない気楽な日中を過ごし、日没とともに床につくことです。ほんとうにこれに勝る薬はないのです(これはベーチェット病にもいえます)。

患者さんが未婚であれば、結婚するなと指導するくらいなのです。特にSLEなどは、若い結婚適齢期の女性がよく罹患します。しかも、不思議なことに深窓の令嬢といったタイプのしとやかな美人が多くかかるのです。

結婚生活はどうしても女性のほうにストレスを多くかけてしまいます。また、受験勉強も禁物です。土木作業をするより、ストレスがかかります。土木作業であれば肉体だけの疲労ですみますが、受験勉強は精神も困憊させ、必ず悪化します。

DLE(円板状エリテマトーデス)という膠原病は顔、特に頬に、境界鮮明な軽い隆起性の紅斑をつくります。全身症状には至らず、そういった皮膚症状にのみ限られており、命は奪いません。

しかし、ときどきSLEに移行することがあります。特に思春期にDLEからSLEへの移行がおこります。その悪しききっかけとなるのが、受験勉強によるストレスなのです。ほんとうにこういうことがおきるのです。

もしこのサイトを読んでおられるのがSLEなどの膠原病を患っている受験生であれば、即刻勉強を止めるべきです。そして、どうしても進学したければ、今の自分の学力で入れる最低の大学を選ぶべきです。

受験勉強で命をなくすほどバカバカしいことはありません。これこそ現代の犬死にです。またそういう子供さんをかかえておられるご両親がこのサイトを読んでおられるなら、子供さんの意志を確かめて、本当に大学に行きたいのであれば、最低の学力で行ける最も易しい大学、あるいは推薦で入れるような大学を選ばさせるか、あるいは経済的に余裕があれば、金で入れるような大学へ行かせることです。

しかし、子供さんに進学のこれといった明確な意志がないのなら、もっと他の可能性を考えてやるべきです。そして、もし、親の見栄や外聞で子供を一流大学に行かせようと考えておられるなら、筆者は、それは子殺しに価するとまで極言してはばかりません。100人が100人、100%の確率で悪化するからです。

アトピー性皮膚炎の場合ももちろん受験勉強などのストレスで悪化しますが、たとえ悪化しても命を取ることはありません。したがって、よりよい学校に進学したければ、それを覚悟でやりなさいといいます。

中には医学部を目指しているアトピー患者さんもいます(筆者はそういう受験生を見ると、今は苦しいだろうが、とにかくがんばって、医学部に入り、行く行くは皮膚科の医師になりなさいと励ますくらいです。

なぜなら、そういう人こそ皮膚の病気に悩む人々を最も理解できると思うからです)。そして、激烈な受験競争を乗り越えて、中に入ってしまいストレスがなくなってしまえば、アトピーの多くの場合は軽快するので、かまいません。

しかし、SLE、皮膚筋炎、強皮症などは、ストレスをきっかけに、なしくずしに悪化の道をたどり、やがて死にいたる場合が多いのです。

それと膠原病一般に言えることは肉食は絶対に止めるべきです。SLEの患者数は日本はおよそ2万5千人で、アメリカは100万人です。人口はアメリカのほうが日本の約2倍ですので、人口あたりからいくと、20倍もアメリカ人のほうが、SLEにかかりやすいということになります。

インターネットをやっていると、〈アメリカSLE協会〉という、患者さん及び家族、関係者たちが組織している民間団体に行き当たるぐらいです。SLEに関する最新情報を常に流しています。

またリウマチの患者さんの数は、日本50万人、アメリカ750万人ですので人口あたり7.5倍、向こうのほうが多いということになります。しかも、その重症度がまるで違うのです。

日本では車椅子のリュウマチ患者さんはさほど見かけません。まだ何とか自力で動けます。しかし、アメリカのリウマチ患者さんは関節が極度に変形し、見るも無残な姿をていし、車椅子に座っています。

これは肉食と深い関係があります。膠原病の基本的病理はリンパ球の過剰反応です。おかしくなったリンパ球が、異物として体内に入ってきた肉を攻撃するのではなく、誤って自分の皮下にある膠原組織を攻撃してしまうのです。

したがって、膠原病の患者さんにとっては、肉そのものが危険なのです。がん、アトピー性皮膚炎、乾癬の場合も肉食を禁じますが、それは獣肉に多く含まれているアラキドン酸が悪いので、膠原病の場合と少し趣を異にします。

あなたが悩む次の疾病に、医薬品と違って副作用が圧倒的に少なく、しかも医薬品と同等か、あるいはより効果的な、ビタミン、ミネラル、ハーブなど、安全で自然な数種類のサプリメントと摂取量を、常に患者さんの症状にフィードバックしながらパーソナルに処方をします。したがって、改善状態に応じて、2~3ヶ月に一度、処方を変えたり、量の増減を行います。