大腸は結腸と直腸と二つに分けられますが、この二つの部分ともに、食事の欧米化とともにがんは急速に増えてきました。

アメリカに移住した日本人は、アメリカ国内で他の人種よりも、この大腸がんにかかりやすいという研究があります。したがって、もし日本人がこのまま肉や動物性脂肪を多く取り続けると、さらに大腸がんは増え続けるはずです。

1950年代と比べると5、6倍に増えています。昔、日本では、直腸がん、S字状結腸がんは、手術をすれば8~9割は再発や転移をおこさず予後がよかったのですが、最近は欧米なみに肝臓や肺に転移するものが多く、性質の悪い大腸がんが増加しています。

大腸がんの予防にはビタミンDが必須です。家系的に大腸がんのある人は、必ずサプリメントで補ってください。血清ビタミンDの量と、大腸がんの死亡率は逆相関を示すことが、はっきりと証明されています。

それは、米国立癌研究所(NCI)のグループによりJournal of the National Cancer Instituteの2007年11月7日号に発表されています。昔からビタミンDには抗がん作用があるといわれてきました。

ところが、1万6,818人を1988~94年から2000年まで追跡調査した結果、大腸がん以外のがんの発生率と血清ビタミンDとの相関関係は否定されたのです。いいかえれば、大腸がん予防にはビタミンDが必要なのです。

特に、直腸がんの場合、男女約4万人を対象に、体内のビタミンDの貯蔵量別に4グループに分け調査したところ、最も少ないグループは、最も多いグループに比べて、男性で約4.6倍、女性で2.7バイアグラも直腸がんになりやすかったという結果がでています。

また胆嚢摘出手術を受け場合、10~20年後に大腸がんを発生する頻度が高くなるという研究報告があります。胆嚢を摘出すると、脂溶性のビタミンがうまく吸収できなくなり、そのために特にビタミンD不足がおこるからです。

したがって、そういう患者さんは特に注意して定期的検査を怠らないようにしてください。また、ビタミンDの産生には日光浴も大切です。

それと、女性の場合、日に3杯以上のコーヒーを飲む人は大腸がんにかかりにくいという研究があります。がぶ飲みするのは、よしたほうがいいでしょうが、食後のコーヒーは予防に役立ちそうです。ただし、男性の場合、コーヒーは関係ないとのことです。

40才を過ぎたら、年に一度は便の潜血反応を調べてもらいましょう。ヒトの血液に含まれているヘモグロビンだけに反応する免疫学的手法を取りますから、便を調べるからといって、検査前に食事制限をする必要はありません。

また目で見ることができる血便が出たら、当然、要注意です。痔による出血と鑑別するために、是非、専門医に診てもらってください。

肛門近くの病変からの出血であれば赤みが強く、痔による出血と区別がつきにくいのですが、それより奥のがんによるものであれば黒ずんでいます。

潜血反応、血便の観察だけでも非常に有効な手がかりになります。しかし、簡単過ぎてこれでいいのかと不安を覚えられる人は大腸ファイバーで腸を覗いてみてもらえば確実です。

大腸がんの進行速度は普通、かなりゆっくりとしていますから、3~5年に一度でいいでしょう。

大腸ファイバーで肛門から盲腸まですべて見れば、当然がんは発見できます。そのさいポリープが発見されれば、有茎性のものでも、扁平な隆起性でも、この検査中に切除することができます。ポリープは放置すると24%はがん化するので、そのさい切除するのが賢明でしょう。

バリウムを使っての注腸造影検査は避けたほうがよいでしょう。バリウムを使うと、検査後腸内にそれが残っておれば不快な便秘を起こします。

また、希ですが、バリウムを注腸するときの圧力が高すぎれば、最悪の場合、大腸破裂が起きます。特に高齢者は要注意です。

それにレントゲンによる透視ですから、当然、被爆があります。したがって、がんとはっきり診断されて手術が確定するまで、胃の場合と同じように、注腸透視は避けておいたほうが無難です。

最近、アスピリンが大腸がんの予防になるということがいわれており、毎日アスピリン(日本ではバッファリンという商品名で売られているアスピリンが多いようです)を小量服用している人もいるようですが、じゅうぶんに気をつけられたほうがいいと思います。

ごく普通の昔からの常備薬で副作用についても研究しつくされていますが、血液の凝固を阻止する作用があるので素人判断で長年にわたって服用し続けるのは問題がありそうです。高血圧があれば、特に脳出血を起こす可能性を高めることは否定できません。

それをじゅうぶん承知のうえ、そういった出血傾向の増大を考慮しながら、服用するのはかまわないと思いますが。大腸がんと脳出血。どちらもいやな病気です。両方を秤にかけながら、慎重に選択されたらいいでしょう。

またアスピリンはビタミンCの体内からの排泄速度を3倍にするといわれています。したがってもしアスピリンを大腸がん予防のために毎日服用するなら、当然ビタミンCのサプリメントもしっかりとらなければいけません。あなたの主治医はそこまでアドバイスしているでしょうか。

もしそういう指導を受けていなかったら、それは医師の不注意であり片手落ちであり、そういう医師はあまり信用しないほうがよさそうです。

運悪く早期発見ができず、内視鏡的にポリープ切除ではすまされず、開腹して進行がんの摘出手術となったとします。

結腸がんの場合、解剖学的にリンパ節の廓清に伴う術後の副作用が比較的少ないため、広範囲にリンパ節を取っても問題は少なく、かつ、腸が縫いやすくなるので、「先生、大いに腕をふるって、悪いところを取ってください」ということでいいと思います(外科医という人種は、とにかく切りたくてうずうずしているのですから)。

結腸がんの場合、解剖学的にリンパ節の廓清に伴う術後の副作用が比較的少ないため、広範囲にリンパ節を取っても問題は少なく、かつ、腸が縫いやすくなるので、「先生、大いに腕をふるって、悪いところを取ってください」ということでいいと思います(外科医という人種は、とにかく切りたくてうずうずしているのですから)。

また、直腸の周囲には、膀胱、尿道、前立腺、子宮、膣、肛門挙筋、肛門括約筋などが取り巻いており、手術のやり方によっては、排尿障害、勃起障害、射精障害が、多いときで3割ほどおきます。

日本ではリンパ節を広範に取る拡大手術が標準的な術式になっていますが、これが今のところ術後成績をあげているという証明はなされておらず、欧米ではかえって疑問視されています。

したがって、証明もされていない拡大手術のために、3割のインポテンツの危険を犯すのはバカバカしいともいえます。

ぼくならあらゆる情報を集め、腕のいい執刀医を探し、「先生、できるだけ穏やかにやってください。再発を可能な限り低く抑えてあげよという先生のお気持ちはよく理解できますが、インポテンツになるのはもっといやですから、リンパ節廓清は行なわないでください」と頼むでしょう。

そして、がん予防のためのビタミン、ミネラルなどのサプリメントを真面目にとり、食事にうんと気をつけます。

直腸がんの手術後、最も不便でいやなのは、人工肛門を造設しなければならないケースです。最近の術式の進歩で、直腸がんの7割は人工肛門にしなくてもすむようになりましたが、3割は命をすくうためには止むを得ず、肛門を温存することができません。

そういう事態を避けるために、定期的に便の潜血反応だけは検査しておいたほうが無難です。

あなたが悩む次の疾病に、医薬品と違って副作用が圧倒的に少なく、しかも医薬品と同等か、あるいはより効果的な、ビタミン、ミネラル、ハーブなど、安全で自然な数種類のサプリメントと摂取量を、常に患者さんの症状にフィードバックしながらパーソナルに処方をします。したがって、改善状態に応じて、2~3ヶ月に一度、処方を変えたり、量の増減を行います。