
B:EDに役立つサプリメント
以上、1)~7)まで十分です。
以下に述べるサプリメントはあくまで、以上7つの補助的なものです。
マカ
これについては面白い逸話があります。昔、スペイン人が南米を征服しようとしたときの話です。
彼らは本国から馬を連れてきたのですが気候風土が合わず、彼らが連れてきた馬は子供をつくれなくなってしまいました。
そこでコンキスタドールたちは何かいい方法がないかと探しあぐねたあげく、原住民から馬にマカを食わすように聞いたのです。
効果てきめんで、馬たちは生殖能力を取り戻し、馬の数が十分にふえ、それによって南米を征服することができたのです。
歴史に「もし」はナンセンスですが、もし、マカがなかったら、南米は無道なスペイン人の手に落ちず、今の世界地図は大幅に変わっていたことでしょう。
2000年以上にわたりインカの人々によって栽培されてきました。
南米一帯どこでも採れるのですが、薬効を期待するには4000メートル以上の高地で育ったマカに限ります。
空気が薄く、土地が貧しいところで栽培されたマカがいいのです。アマゾン流域のマカと、ペルー原産のマカと比べたことがあります。当然、後者の方が効果がありました。
性欲の亢進と勃起効果は多くの研究によるとマカに含まれている長鎖の二種の脂肪酸、マカエネスとマカマイドであるようです。
その二つを抽出して実験用のラットに与えたところ、交尾の回数が著しく増えたのが観察されました。またイソチオシアン酸塩なる物質も含まれており、それも性ホルモン分泌をコントロールし性欲を高めるようです。
南米では食料の一部として長年使われてきたほどですから副作用の心配はまずありません。ただ注意すべきことはマカには比較的銅が多く含まれていますから、マカをとるときは必ず亜鉛のサプリメントも一緒にとって下さい。
そうでないと亜鉛の相対的不足をおこします。
マカに含まれるフラボノイドの種類により、多少効能が違います。特に黄色と黒のマカは精子の数を増やしてくれます。日に1500mgほどの摂取で、精液の量が2倍になり、精子の数と精子の運動能力も増加します。
年齢とともに少なくなるIGF(insulin-like growth factor)
-- 詳しくは、若返りの章を参照してください --
を増加させ、アンチ・エイジングにも効果があります。
記憶力回復、肝保護、前立腺保護、更年期障害の緩和、ストレス解消、中性脂肪やLDLを下げる効果もあり、2000年にわたり原住民の間では、いわば万能薬的な食材の地位にあったのです。
現代では、媚薬として有名になりすぎたため、かえってせっかくの良さが、なんとなく胡散臭く感じられてしまうのは残念なことです。
女性の性欲も高め、また妊娠能力も増大させますので不妊治療を行なう医師の中にはまずマカを第一選択にする人もいるくらいです。更年期障害、生理前の不快な症状にも効きます。
トリビュラス・テレストリス:このハーブは昔からギリシアやインドで、鎮痛、免疫系の強化、脂質異常症、更年期障害な
どに愛用されてきました。日本語の翻訳は見当りません。
これを配合したクリームはニキビの治療にも使われています。筋肉を増強させるということで、ブルガリアのウエイトリフティングの選手が使用して、一躍東ヨーロッパで有名になったこともあります。
またセックスのパフォーマンスも高めます。トリビュラス・テレストリスはLH(黄体化ホルモン)のレベルをあげ、それによってテストステロンを33パーセントも増やすといわれています。また精子の数を増やし、動きを活発にします。LHはcAMPを介して、コレステロールからアンドロステンジオン(後述)への変換を促し、ひいてはテストステロンの値を上げるのです。
ムイラプアマ
1994年11月のThe American Journal of Natural MedicineにEDには最も効果のあるハーブの一つだと記載されていま
す。またよく媚薬として使われるヨヒンビン(後述)よりも勝れているともいわれています。
1人の男性が1000人の女性を相手にできるという伝説があるほどです。樹皮と根が最も使われるのですが、そのま
ま粉末にしても有効成分は腸で吸収されませんので、アルコールで有効成分を抽出してエキスにしたものがいいので
す。
神経の鎮静効果もあります。生理不順や不妊症にも使われています。はげにも効くとされていますが、そこのところは
定かでありません。しかし、試してみる価値はあるでしょう。日本では大正製薬のゼナなどのドリンク剤に配合されてい
ます。しかしゼナをのんではげが治ったという話はききませんが。どうなのでしょうか?
アセチル-L-carnitine (ALC)+ プロピオニル-L-carnitine(PLC)
この二つのカルニチンの組み合わせは、EDに非常に効果があります。
ALCは体脂肪を燃えやすくするということで、昔から痩身目的でよく使われていました(もっとも、これだけで痩せられる
というものではありません!)。また、狭心症、心不全など心臓病を軽減、最近はアルツハイマー病の予防にも使われ
ています(このサイトの「アルツハイマー病」参照)。
PLCはPAD (Peripheral Artery Disease末梢動脈障害)の改善に非常に効果があることが数々の研究で証明されて
います。末梢動脈の閉塞、つまり、EDに関しては、陰茎動脈の血流を確実によくしてくれるわけです。
この二つのカルニチンにα-リポ酸を配合したサプリメントがPROPeLという商品名で売られています。
トンカット・アリ
特に東南アジアの熱帯雨林に生える背の高い木です。ベトナムでは100の病気に効果があるといわれるまでの、一種の万病薬の地位を得ています。トンカット・アリをとることで、視床下部からの黄体形成ホルモン放出ホルモンの分泌が亢進し、このホルモンが脳下垂体を刺激して黄体形成ホルモン(LH)と卵胞刺激ホルモン(FSH)を分泌させます。
LHとは男性の場合、睾丸からテストステロンを分泌させる効果があります。またもう1つの成分FSHは男性の場合、精子を作り成長させます。この作用により活力また不妊症の方にもすすめられます。
ショウガ
意外なようですが、ショウガは精力を増します。パブでビールをのむならジンジャーエールものんで下さい。あるいは、ショウガの根を半分、それにニンジン1本、リンゴ2個ほどをジューサーにかけて、それに粉末のビタミンCや緑茶粉末(抗酸化作用のあるカテキンが豊富。
特に肺がんの予防には効果的。喫煙する人は、是非とってほしいものです)もいいでしょう。
鹿茸
「ろくじょう」と読みます。このサプリメントは古代中国からいろいろな症状に使われてきました。
最古の古典「神農本草経」にも「鹿茸は一切の精力を生じせしめ、髄を補い、血を養い……」と長々とその効能が記載されています。
また今でも韓国では非常に人気があるのですか、どういうわけか日本ではあまり知られていません。雄の鹿の角は毎年、春になると脱落し、16週間ほどであの立派な角に成長します。
その脱落した後に新生する幼角(袋角)を乾燥させたものです。
1610年に完成したといわれる鹿茸大捕湯はこれを主成分にして他に16の成分を混ぜてつくった有名な漢方です。
ストレス、スタミナ増強、不妊、脂質異常症、高血圧、糖尿病、骨粗鬆症、リウマチ、貧血と、先に述べた冬虫夏草と同様、多くの症状に効き目があるとされ、当然EDや精力増強にも愛用されてきました。必須アミノ酸をバランスよく含み、それ以外に各種ビタミン、ミネラル、コンドロイチン、グルコサミンン、プロスタグランディン、LH(黄体化ホルモン)、IGFー1(insulin -like growth fctor)まで含有しています。LHはテストステロンの分泌を促します。
また最後のIGFー1は、成長ホルモンの刺激に応じて主に肝臓で分泌されるポリペプチド成長因子をソマトメジンと呼びますが、その一つで、若返りに重要な物質として今盛んに研究が行なわれています。健康増進、スタミナ増強のための総合的なサプリメントとして非常にすぐれています。もっともこれをとったからといって、明日にでもEDが治ると思ってもらっては困ります。時間をかけてゆっくりと体力をつくっていくというスタンスなら、たいへんにすすめられます。
もともと中国が本場だったのですが、現在、中国からの(台湾も含む)製品は絶対に使ってはいけません。ニュージーランド製が無難でしょう。
Avena Sativa(燕麦)
加齢とともにテストステロンは減少しますが、それと同時にテストステロンは他のいろいろな物質と結合し、純粋にフリーな状態で存在しにくくなります。Avena Sativaはその結合を解くことによって、テストステロンを不要な物質から遊離して、活性化させてくれるわけです。
このハーブは前述のトリビュラス・テレストリスとともに、女性もとっていいのです。みなさんの中にはテストステロンが増えては、女性にあっては男性化がおこり、まずいのではないかと心配される方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、ご心配なく。女性もある程度のテストステロンは必要なのです。それは男性も体の中でわずかな女性ホルモンをつくっているように、女性もわずかな男性ホルモンを自らの体の中でつくっているのです。
ホモ・サピエンスはもともと両性具有で、それが進化の途中で性別がおきたのかもしれません。特に性欲を亢進させるには、女性もテストステロンが絶対に必要なのです。テストステロンなき女性は不感症を経験します。
ガラナ
日本でもやっと最近知名度があがってきましたが、ブラジルではソーダに入れて一種の・国民的ドリンクとして昔からのまれています。
アマゾンのガラニー族がこの植物を栽培し、その実を伝統的に使っていたことから、ガラナと呼ばれるようになりました。
彼らは戦のときには必ず持ち歩いたといわれています。17世紀半ば宣教師たちが本国に持ち帰り、数多くの研究がなされました。
疲労回復、スタミナ増強、若返り、血液浄化、鼓腸、肥満、消化不良、片頭痛、動脈硬化などに効果があります。血小板凝集抑制作用も確認されています。脳にもいい作用をもたらし、特に長期の記憶力を向上させてくれます。
最近はアルツハイマー病にも効果があるといわれています。大腸菌やサルモネラ菌を殺す力ももっています。
こういった効果は数多く医学的に確認されており、決してコブラやトラのペニスなみの怪しげな媚薬ではありません。
男女ともに健康増進のサプリメントとして服用も可能です。多くの日本のドリンクやアンプルにも配合されていますが、その量は非常に少なく、体が実感できるほどの量ではありません。やはり、ガラナの実の粉末を日に2~4グラムほどとらなければその効果はわかりません。
しかし、のんで1時間後に効果がでるというものではありません。
アルギニン
このアミノ酸は勃起に非常に重要な役割をはたします。1980年代にはアルギニンは若返りのホルモンである成長ホルモンの分泌を促すということで話題になったのですが、現在はNO(一酸化窒素)を介してEDの改善に役立つということで、違った角度から有名になりつつあります。
NOは公害物質の最たるものですが、人体の中では極めて大切な役割を果たします。体内にあっては数秒の寿命しかないので、今まで詳しく研究されていなかったのです。動脈の内皮細胞でNOは窒素Nと酸素Oから合成され、それは動脈をリラックスさせ、血流をよくし、ひいては血圧をコントロールしてくれます。
ペニスでも同じで、海綿体動脈の血流をよくし、血流量を増大させ、勃起を促してくれます。アルギニンは、その大切なNOに窒素原子を供給してくれるのです。セックスの30分~1時間前に3~6gが適量です。また精子の数も増やしてくれます。
アルギニンを9日欠乏させただけで精子の数が10分の1に激減したという研究もあります。
NK細胞を増やしてくれて、がんにも有効であるという報告があります。作用機序はよく解明されていませんが、女性でも性欲を増してくれます。とりすぎると皮膚がかたくなったり、関節が痛んだりすることがあります。
これはアルギニンが成長ホルモンの分泌を促すからです。また統合失調症の人は絶対にとってはいけません。また過去に一度ヘルペスにかかった人は、避けたほうが無難でしょう。ヘルペスをおこすウイルスの餌にアルギニンはなるからです。
しかしここで注意しておかねばならないのは、NO生成とともにホモシステインができるので、それを少なくするために、とくにビタミンB6、B12、葉酸を補っておかねばなりません。
それとアルギニンだけが過剰になってはいけません。常にリジンというアミノ酸とバランスをとって下さい。ソバにリジンは多く含まれています。
また初めのほうで述べた、血管を丈夫にするルチンも含まれていますから、積極的にソバを食べて下さい。それから、狭心症や心筋梗塞の患者さんで硝酸系の薬を服用している人は、同時にアルギニンをとらないほうが無難です。その理由は、バイアグラと同じで、危険なほど急な血圧降下をもたらすことがあるからです。
また、最初に書いたようにアルギニンは成長ホルモンの分泌を促しますので、成長期にある若い人は服用しないほうが賢明です。もっともそんな若い人は、性腺の活動が盛んなのでこういったサプリメントは不必要なはずですが。
成長ホルモンも過剰に出すぎると、若い人の場合、骨端線を早く閉じてしまうことがあり、かえって低身長になることがありえます。また当然のことですが、がんなどの悪性腫瘍の成長も促進させる可能性がありますので、そういう病気をもっている人は、絶対にとってはいけません。
このアルギニンにせよ、鹿茸にせよ、成長ホルモンやIGFー1の分泌を盛んにしますので、その作用で体内に水分が貯まることがあります。
朝、起きたときに手足がむくむような感じがするとき、あるいは指輪がはめにくい、抜きにくいというときは、その兆候ですから一時とるのを止めるか、量を減らして下さい。何事も過ぎたるは及ばざるがごとしなのです。
アルギニンに冬虫夏草とイチョウ葉エキスを混ぜたサプリメントが売られています。相乗効果があります。
反鼻
クサリヘビ科のマムシから皮を剥ぎ、内蔵を取り除き、乾燥させたもので5世紀ころよりすでに中国では、精力増強などのために服用されていたようです。これはさすが、アメリカやヨーロッパではみかけません。
東洋独自の強壮・精力剤でしょう。必須アミノ酸、ビタミンA、ビタミンB12を多く含み、腸内のビフィズス菌を繁殖させるといわれています。
しかしどこまでしっかりした医学的根拠があるか不明です。マムシの、首を切断されてもくねくねと動いている不気味な生命力と、長時間雌雄が体を絡ませながら交尾する姿に畏怖を感じて、古代中国人は取り入れたのかもしれません。毒ではないので、たとえ何の効果がなくても、単なるタンパク質として実害はないでしょう
オウセイ(黄精)
ナルコユリの根茎を乾燥させたもので、若返り、滋養強壮に効果があります。血糖降下作用、血圧を下げる作用もあります。小林一茶はこれを配合した酒を愛し、60代にして子供をもうけたという逸話があります。
ジャコウ(麝香)チベット、ネパール、ブータン、中国の雲南省あたりの4000~5000mの山岳地帯に棲息する雄の麝香鹿の陰嚢近くにある香嚢から分泌されたものです。
雄の麝香鹿はその独特の匂いで雌を誘い、また自分の縄張りのマーキングにします。
古代中国人は極めて優秀な洞察力というか想像力を持っていたらしく、その独特の匂いが経絡の塞ぎを開くと「本草綱目」に記載しています。
また「神農本草経」には〈邪気〉、〈悪気〉を取り除いて悪夢を防ぎ、いい眠りをもたらすとも書かれています。抗炎症作用と抗ヒスタミン作用のために各種のアレルギーに効果があり、心・血管系の病気を防ぎ、また性ホルモンを活性化させます。不眠症にもいいでしょう。
こういったもろもろの薬効に注目して、生薬としてとるのは日本や中国だけで、欧米ではもっぱら香水の原料として使われています。しかし、麝香鹿は現在、乱獲のため絶滅の危機にさらされており、WWFは麝香鹿の捕獲を禁止しています。
そのかわりにシベットといわれる雄の麝香猫の生殖器近くにある麝香腺分泌物を乾燥させたものを代用しています。効果は麝香とほぼ同じです。産地はエジプトやアフリカの赤道直下ですから、あのクレオパトラも官能的芳香を放つ香水として使っていたようです。これでシーザーを誘惑したのでしょうか?
残念ながら、生薬として、これだけで売られているものはありません。ユンケルなどのドリンクにごくわずか含まれているだけです。また最近注目されている肝臓病に著効を示すと話題になっている片仔廣(中国製)にも少量配合されています(日本製の片仔廣には麝香は配合されておらず、その代わりに、前述した黄精が使われています。しかし、中国製のものは絶対に使ってはいけません。したがって、現実的には、よほどのコネがないかぎり本物の麝香は入手できないということです)。
アンドロステジオン
おそらくこれが最も強力な精力剤、というよりむしろ勃起薬に近いでしょうか。テストステロンの前駆物質です。プロゲステロンとは違った経路でテストステロンへと代謝されていきます。
「コレステロール→プレグネノロン→17-ヒドロオキシプレグネノロン→DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)→アンドロステンジオン→テストステロン」
アメリカではスーパーマーケットですらプレグネノロンとDHEAは簡単に入手できます。しかしこれら二つは最終的に最も必要なテストステロンに行き着くためには、数度、変換されなければいけません。
ところがアンドロステンジオンはたった一度の変換でテストステロンに変わるのです。
いいかえればそれだけ無駄がなく、効き目があるということなのです。略してアンドロと呼ばれています。
大リーグのマクガイアがこっそり使っていたということで一躍有名になりました。しかし毎日服用するのは非常に問題があります。
テストステロンはむやみやたらに増やせばいいというものではく、強壮剤・精力剤としていつも使うのは注意を要します。とくに、高血圧、心臓病、甲状腺異常、糖尿病、がん、前立腺肥大の人は、とらないでください。
*男性不妊
まず、2006年5月31日の読売新聞の記事を引用しましょう。
情けない話ではありませんか!またセックスの回数も日本はほぼ最下位です。環境ホルモンのなせるわざなのでしょうか?
まさにエストロゲン・ドミナンスの海に我々日本人はどっぷりとつかっているのかもしれませんね。
精子を元気にするサプリメントを足しておきます。
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