損傷DNAが蓄積し、老化が進行していくということは、本来、人体がもっている活性酸素除去能力を上回る活性酸素が毎日発生していることを意味します。

つまり、体内で生産されるだけのSOD、グルタチオン・ペルオキシダーゼ、カタラーゼといった抗酸化物質のみでは不足であるということなのです。

したがって人体の錆を防ぐには、外から積極的に抗酸化物質を補ってやる必要があるのです。じゃ、最強の抗酸化物質SODを合成して補えば、最も効率的ではないかという声がきこえそうですが、ことはさほど簡単ではありません。

SODの合成剤はあります。アメリカでは薬局や健康食品店で、医師の処方箋なしで手に入ります。しかし分子量が大きすぎて、腸からうまく吸収されないのです。あるいは、胃で小さな分子に分解されてしまい、もう本来のSODではなくなってしまっているのです。つまり、経口投与でほとんど効果はないのです。

そこで、今の時点では、腸から吸収される低分子の抗酸化物質で、高分子抗酸化物質の不足分を補うしかないのです。つまり、ビタミンC、E、セレニウム、CoQ10、α-リポ酸といったサプリメントで対応しようということなのです。

こういった抗酸化作用を示すサプリメントは単独でとるより、いっしょにとったほうがはるかに、効果が高いのです。

たとえば、ビタミンCとビタミンEは単独でとるより、同時にとったほうが互いをリサイクルしあい、効果が倍増します。またCoQ10はビタミンEをリサイクルし、セレンはビタミンEと相乗的に作用し、リポ酸は体内のグルタチオンを増大させ、CoQ10、ビタミンC、ビタミンEをリサイクルさせます。

こういった相互作用を抗酸化剤の権威、レスター・パッカー博士は抗酸化ネットワークと呼んでいます。彼のThe Antioxidant Miracle - 邦訳「アンチオキシダントミラクル- 健康長寿へのサプリメント」- という本で詳述されていますので、興味のある人は是非読んでほしいものです。

その本の中で博士は、ビタミンC、ビタミンE(混合トコフェロールとトコトリエノール)、セレン、α-リポ酸、葉酸、ビオチン、ビタミンB6 、イチョウ葉エキスを一つのセットとして提唱しています。

α-リポ酸という言葉を初めて聞く人のために簡単に説明しておきましょう。

もともとジャガイモから分離されましたが、根菜や肉の赤身に多く含まれています。しかし、食事からサプリメントとして作用するほどのじゅうぶんな量を摂取することはできません。

一日150~300グラム必要ですが半減期が非常に短いので、何回かに分けてとるべきです。水溶性でありかつ脂溶性であるという際立った性質により、酸化されたビタミンCとEをリサイクルしてくれ、スーパー抗酸化剤と呼ばれほど、活性酸素に有効です。

また、グルタチオン・ペルオキシダーゼ、Co Q10の作用を増強してくれるので、マザー抗酸化剤とも言われています。欧米では特に糖尿病のサプリメントとしてよく使われています。先に述べたメラトニンとは相性が悪いので、一緒に摂らない方が無難です。

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