初乳の中にごくわずかに含まれる赤い色をしたタンパク質です。

もう60年以上も前に発見されていたのですが、その重要性に気づかれ、健康増進のために盛んに摂られるようになったのは、つい最近です。赤い色は鉄イオンと結合しているためです。

生まれたての無防備な赤ちゃんのための物質ですから、非常に多彩な作用を示します。まず、免疫系の調節、抗ウイルスおよび抗細菌作用、抗酸化作用、抗炎症作用、最近はがん発生および転移の抑制作用も確かめられており、がん患者さんには是非補ってほしいサプリメントです。

また、赤ちゃんが母乳を与えられた後、すやすやと眠ることからおわかりになるように、ラクトフェリンには脳にも優しくはたらきかけ、鎮静作用をもたらします。エンドルフィンを増加させ、がん末期の痛みにも有効で、モルヒネの量を減らすことができます。

その他、腸の悪玉菌から鉄分を奪い、その増殖を抑制し、善玉菌であるビフィズス菌を増やし、腸を整えてくれます。また、胃潰瘍の原因となるヘリコバクター・ピロリ菌の数を激減させる作用もあります。

直接C型肝炎ウイルスに付着して感染を阻止するため、C型肝炎にはインターフェロンよりも効果があり、しかもずっと安全で副作用がないため、近い将来はC型肝炎の治療にもっと積極的に取り入れられるはずです。

コレステロールを下げる作用も認められており、医師が保険の点数稼ぎのために処方する副作用の恐ろしい医薬品の抗高脂血症剤よりもはるかに効果があり安全です。また抗酸化作用によって、脂質の酸化を防ぎ、過酸化脂質の生成を抑制するためコレステロールが高い人にも是非すすめられます。

腸粘膜での鉄の吸収を調節するため、鉄欠乏性貧血にも有効です。また、それを改善するために鉄剤を服用している人は、鉄の過剰摂取を調節する作用により、嘔吐、下痢、胃炎などの副作用を防いでくれます。

以上のように、いわば一種の万能薬のような素晴らしい働きをしてくれますが、最も肝心なことは、ラクトフェリンが胃や十二指腸で分解されず、小腸まで無事に届くかどうかということです。そうでなければ、ほとんど意味がありません。

その問題を解決しているラクトフェリンのサプリメントは、ぼくが知る限りでは、最近、開発された腸溶性のラクトフェリンだけです。

市場に出回っている「コロストラム」や「免疫ミルク」、あるいは、単にラクトフェリンとうたってあるだけの製品は、腸で吸収される段階では99パーセント本来のラクトフェリンではなくなっているので、何の役にもたちません。

腸溶性でなくてはいけないのです。この腸溶性ラクトフェリンは一般市場では手に入りにくいので、ご希望の方にはおわけするようにしています。

「若返り」に最も必要なことは、まず、健康であるということです。この、あまりにも当たり前すぎる基本をおろそかにして、20代や30代ごろのエネルギッシュな肉体に戻ろうとしても不可能です。

加齢とともに、さまざまな生活習慣病が増えてきますが、そういった生活習慣病を改善しないままに、若返りのための特殊なホルモン療法やビタミン療法を行っても、効果がないばかりか、かえって危険なのです。

私のクリニックではこの5年間、いろいろな病気に腸溶性ラクトフェリンを使ってきました。なぜなら、サプリメント療法の基礎となるほど素晴らしいものだからです。若さと健康を維持するのに最も必要な物質は、生まれたての乳児が一番必要としていた物質と同じなのです。

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