a)プロアンソシアニジン

この強力な抗酸化物質に耳慣れない人はけっこういらっしゃるはずです。

OPCs(oligomeric proanthocyanidins )あるいはPCOs(procyanidolic oligomers )とも呼ばれており、ブドウ種子エキスやピクノジェノールにふんだんに含まれているバイオフラヴォノイドです。

カテキンが、数個つながった構造をしています。ちょっとした健康志向の人なら、ブドウ種子エキス、ピクノジェノール、ブルーベリー(ビルベリー)…一般的にヨーロッパではビルベリー、日本やアメリカではブルーベリーと呼ばれているようです…といえば、たいていごぞんじだと思います。

抗酸化作用だけでなく、コラーゲンとエラスティンの安定化に重要な役目を果たし、そのことによって血管、特に毛細血管を丈夫にし、あとに述べる血管の若さを保つにあたっても大切なサプリメントです。

また、尿路感染の治療にも役立ち、糖尿病での血糖値を調整してくれます。1996年には、がん細胞を増殖させる酵素の働きを抑制することも確かめられています。

特にここでこれを取り上げたのは、プロアンソシアニジンは目にいいからです。よくひきあいに出されるエピソードですが、第二次世界大戦のとき、英国空軍のパイロットの中に非常にブルーベリーのジャムが好きな兵士がいました。

彼は飛行機にのる前に、母親が送ってくれたブルーベリーのジャムをパンに大量にぬって食べると、視野が明瞭になったと上司に報告しました。その情報を得たフランスとイタリアの学者は、ブルーベリーについて研究を始め、その視力における効果を確認したそうです。

眼性疲労や目のかすみにたいへん優れており、若い人でもコンピュータなどを長時間あつかう人には、効果的なサプリメントとして非常にすすめられます。ぼくはしょっちゅうコンピュータの前にすわりますので、眼性疲労防止のためにもときどきとります。

年を老いてくると、どうしても目が弱くなります。最悪の場合、老人性円盤状黄斑変性(加齢黄斑変性)という病気さえ、60代以降から急に増えてきます。

これは、外からの光が最も集中する目の奥の黄斑部というところに、広い滲出性の変化と出血がおこり、失明にまでいたる、けっこう難しい病気です。これをプロアンソシアニジンは防いでくれますので、是非、他の抗酸化剤とともにとってほしいものです。

また40才を過ぎたころからじょじょに始まってくる老眼の防止になるという例もあります。したがって、経済的に余裕がある場合、特に目の若返り対策・老化対策に、他の抗酸化剤といっしょにプロアンソシアニジンを積極的に補ってほしいものです。

b)アスタキサンチン

これも聞き慣れない抗酸化物質です。サケやイクラのあの赤みを出している物質だといえばおわかりになるでしょう。ヘマトコッカスなる藻類に含まれている色素で、食物連鎖によって、藻類 → プランクトン→ エビ、カニ → サケ、マスと取り込まれていきます。

その抗酸化作用はビタミンEの500~1000倍といわれています。取り分け、酸素が紫外線や放射線に反応してできる活性酸である一重項酸素の素除去能力に優れています。

このことは特に紫外線に常に曝されている目や肌にいいということを意味します。そのためアスタキサンチンを目に効果のあるプロアンソシアニジンの次にもってきたのです。

そして、特筆すべきことは、アスタキサンチンは血液脳関門、および血液網膜関門を通り抜け、網膜や、脳の中に存在する視神経に直接に達することができるということです(血液脳関門とは、最も大切な脳に不必要な物質が入り込まないように脳の毛細血管にはりめぐらされたフィルター機能と解釈して下さい。解剖学的に肉眼で見えるようなバリーは存在しません。血液網膜関門は、血液脳関門と同じような機能で、網膜を守っています)。

したがって老化に伴う目や肌の衰えに対処するため是非補ってほしいサプリメントです。アスタキサンチンはつい最近まで、入手がなかなか困難でした。地上のブルーベリーやブドウ種子に含まれているプロアンソシアニジンのようにはたやすく手に入りません。

一部の研究者はオキアミから抽出して、地道に実験を重ねていました。しかし、最近ヘマトコッカスを大量に人工培養できるようになってから市場にも出回り始めました。

目や肌の老化防止対策だけでなく、血液脳関門を通過できるという特性を利用して、これからますます増えると予想されるアルツハイマー病の予防にも積極的に使われるようになるでしょう。

普通の食事からとるには、特にサケが便利でしょう。サケにはオメガー3の不飽和脂肪酸も含まれていますから、非常にすすめられます。

またエビやカニにも含まれています。それにエビやカニの殻にはキチン・キトサンが豊富ですから、特にエビは、ぼくは殻ごと食べるようにしています(カニの殻はちょっと固すぎます!)。

←9.抗酸化クインテット11.若さの秘訣、それは血管→