がん専科(効果的なサプリメント)* Dr牧瀬インターネットサプリメントクリニック


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1)パクリタキセル含有杉 2)タヒボ 3)腸溶性ラクトフェリン
4)COX-2 阻害剤 5)サリドマイド  6)キノコ系のサプリメント
7)β-1、3グルカン 8)ササの葉エキス 9)米ぬかアラビノキシラン誘導体 

10)フコイダン

11)イムノフェカリス 12)キチン・キトサン
13)キレート水 14)CPL(環状重合乳酸) 15)ゲルマニウム
16)ビワからとれた抗がん剤アミグダリン 17)Graviola
18)サメの軟骨と肝臓 19)エピガロカテキン・ガレート
  20)基本的ビタミン、ミネラル、抗酸化物質の摂取

1 パクリタキセル含有杉
 「笏」(しゃく)というものをごぞんじでしょうか。天皇や昔の貴族が束帯を着用するとき、右手にもつ細長く薄い板といえばおわかりになるでしょうか。この板は「一位の木」と呼ばれる杉の一種からつくられています。成長が大変おそいのですが、千年単位で生きる長寿の木でもあります。木部がかたく稠密で弾力性があり、しかも加工しやすいので、彫刻、仏像、櫛などに古代から現代へと世界中で使われ続けてきました。しかし、最近にあっては、この「一位の木」に強力な抗がん物質パクリタキセルが含有されていることが発見されたのです。
パクリタキセルの商品名はタキソールで、普通はこちらの名称の方が有名になっています。このパクリタキセルは独特のメカニズムでがん細胞を殺傷します。細胞分裂に必要な微小管の安定化と過剰形成をおこし、その働きを阻害し、がん細胞の分裂を邪魔するわけです。そのためタキソールはアメリカの製薬金社ブリストル・マイヤーズ・スクイブによって鳴り物入りで宣伝され、日本を含めた世界五十数カ国で使われています。たしかにそれだけの力のある抗がん剤で、際立った抗腫瘍能力を示します。
 抗がん剤として普通の病院で使う場合、通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回210ミリグラム/体表面積(平方メートル)を3時間かけて点滴静注し、少なくとも3週間休薬します。これを1サイクルとして、投与を繰り返します。体表面積の出し方は対数計算を使い結構面倒ですが、例えば身長170センチ、体重60キログラムの人であれば1.6958平方メートルとなります。したがって356.118ミリグラムの投与になり、つまり、単純に計算すれば1日17ミリグラムほどです。これくらいの量のパクリタキセルで強い抗がん作用を示すわけです。しかし、このように純粋にパクリタキセルとして大量に投与した場合、特に抹消神経障害という重篤な副作用をおこすことがあります。つまり、普通の抗がん剤と、つまるところ同じほど危険な薬品になってしまうのです。
 そこで、熱水抽出、つまり煎じて飲むという方法がすすめられます。半合成や全合成されたものより、自然に近くはるかに安全なのです。熱水抽出成分の中にあるパクリタキセルは、がん細胞が増殖しかけると、遊離型になって正常な細胞には作用せずがん細胞のみを攻撃します。がん細胞がおとなしいときは、パクリタキセルは糖などと結合して、正常な細胞を攻撃しないのです。つまり非常に安全なのです。 がん以外にも、子宮筋腫、糖尿病、腎臓病、花粉症、C型肝炎などにも有効です。これと次に述べるタヒボと腸溶性ラクトフェリンの組み合わせが、2005年1月の時点で考えられる、最新、かつ最強のがんの代替療法になるでしょう。
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 パウダルコ、あるいは紫イペとも呼ばれる、南米の熱帯雨林の原住民が昔から病気に使っていたノウゼンカズラ科の植物です。樹木と外層と中の材との中間の樹皮を粉末にして使います。原住民は膀胱炎、前立腺炎、便秘、大腸炎、胃炎、風邪、咳、流感、関節炎、リウマチ、糖尿病、カンジダ、乾癬、肝臓病、腎臓病、貧血、梅毒、マラリア、そしてがん、さらに蛇の噛み傷にまで使用してきました。いわゆる、万能薬なのです。したがって、地方によっては「神の恵みの木」とも呼ばれています。もっとも、あんまり何でもかんでもに効いてしまうので、かえってうさんくさくなってしまいそうですが。そのせいもあり、Yahooで「タヒボ」と検索されると4130も結果がでてきてます。
 しかし、ことがんに関しては医学的データがそろいつつあり、抗腫瘍作用のメカニズムの一部も解明されてきています。タヒボの樹皮にはフラノナフトキノン(FNQ)誘導体が含まれており、それのいくつかが、がん細胞のミトコンドリアで大量の活性酸素を発生させ、がん細胞を破壊するということなのです(これはすなわち、抗がん剤、マイトマイシン、アドレアマイシンと全く同じ作用なのです)。キノンには数多くの種類がありますが、細胞のミトコンドリアの中で、電子の受け渡しの役目を行い、酸化還元に非常に大切な役割を果たします。
 タヒボの樹皮にみつかったメチルフラノナフトキノンは上記の機序でがん細胞を破壊します。それは、メチルフラノナフトキノンと反応して活性酸素を生成するタンパク質が、がん細胞のミトコンドリアで特別に増えているからだと推測されています。したがって、ほぼ特異的にがん細胞だけを壊すわけです。また、メチルフラノナフトキノンはある種のがん細胞に特別なタンパク質を発現させ、そのがん細胞がNK細胞の攻撃を受けやすくする働きもあります。このようにがん細胞を破壊する仕方が先に述べたヨーロッパイチイとまったく違うので、是非一緒にとってほしいものです。そして、がんからの生還をはたして下さい。
 タヒボは活性酸素を利用してがん細胞を破壊するわけですから、活性酸素を除去能力のあるビタミンEやセレンを同時に与えると、効果は減るといわれています。したがって、このサプリメントをとる場合に限って、ビタミンE、セレン(それにCoQ10)は最低3時間ほどあいだをあけてとって下さい。しかし、ビタミンCは同じ抗酸化剤ですが、作用する場所が違いますので、むしろ大量にとったほうがいいのです。酸化されたメチルフラノナフトキノンを還元してくれ、再びもとのメチルフラノナフトキノンが働いてくれるからです。
 またタヒボにはイリノイド化合物も含まれているため、がんのみならず、リウマチやSLEといった自己免疫疾患にも非常に有効です。
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 初乳の中にごくわずかに含まれる赤い色をしたタンパク質です。もう60年以上も前に発見されていたのですが、その重要性に気づかれ、健康増進のために盛んに摂られるようになったのは、つい最近です。赤い色は鉄イオンと結合しているためです。
 生まれたての無防備な赤ちゃんのための物質ですから、非常に多彩な作用を示します。まず、免疫系の調節、抗ウィルスおよび抗細菌作用、抗酸化作用、抗炎症作用、最近はがん発生および転移の抑制作用も確かめられており、がん患者さんには是非補ってほしいサプリメントです。また、赤ちゃんが母乳を与えられた後、すやすやと眠ることからおわかりになるように、ラクトフェリンには脳にも優しくはたらきかけ、鎮静作用をもたらします。エンドルフィンを増加させ、がん末期の痛みにも有効で、モルヒネの量を減らすことができます。
 その他、腸の悪玉菌から鉄分を奪い、その増殖を抑制し、善玉菌であるビフィズス菌を増やし、腸を整えてくれます。また、胃潰瘍の原因となるヘリコバクター・ピロリ菌の数を激減させる作用もあります。直接C型肝炎ウィルスに付着して感染を阻止するため、C型肝炎にはインターフェロンよりも効果があり、しかもずっと安全で副作用がないため、近い将来はC型肝炎の治療にもっと積極的に取り入れられるはずです。ただし、インターフェロンの方がかなり高価なので、薬品会社は肝炎の治療がラクトフェリンに代わると利益が出ないので、それを阻止するはずですが。
 コレステロールを下げる作用も認められており、医師が保険の点数稼ぎのために処方する副作用の恐ろしいメバロチンなどの抗高脂血症剤よりもはるかに効果があり安全です。また抗酸化作用によって、脂質の酸化を防ぎ、過酸化脂質の生成を抑制するためコレステロールが高い人にも是非すすめられます。
 腸粘膜での鉄の吸収を調節するため、鉄欠乏性貧血にも有効です。また、それを改善するために鉄剤を服用している人は、鉄の過剰摂取を調節する作用により、嘔吐、下痢、胃炎などの副作用を防いでくれます。
 以上のように、いわば一種の万能薬のような素晴らしい働きをしてくれますが、最も肝心なことは、ラクトフェリンが胃や十二指腸で分解されず、小腸まで無事に届くかどうかということです。そうでなければ、ほとんど意味がありません。その問題を解決しているラクトフェリンのサプリメントは、ぼくが知る限りでは、最近、開発された腸溶性のラクトフェリンだけです。この腸溶性ラクトフェリンは一般市場では手に入りにくいので、ご希望の方にはおわけするようにしています。
 上記のパクリタキセル含有杉、タヒボと、この腸溶性ラクトフェリンは是非とっていただきたいものです。
dr@drmakise.com  
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 アスピリンが大腸がんの予防に効果的であるとご存じの方はずいぶんいらしゃるはずです。これは疫学的にも証明されており、アスピリンのみならずインドメタシンなどの非ステロイド系消炎鎮痛(nonstroidal antiinflammatory drug : NSAID)は、がん細胞の増殖や転移を抑制するのです。その理由はそれらの非ステロイド系消炎鎮痛剤は、プロスタグランジンE(PGE2)という化学伝達物質合成を阻害するからです。
 PGE2はアラキドン酸という脂肪酸からCOX−1やCOX−2といった酵素の働きによって産生されてきます。このPGE2はがん組織への血管新生を促進したり、免疫抑制作用もあり、また詳しいメカニズムは不明ですが、がん細胞それ自体を増殖させる傾向があります。そこでCOX−2の働きを阻害してやれば、PGE2の生産も阻害され、ひいてはがんの治療にも効果があるのです。これは経験的(つまり疫学的)データと理論がきれいに一致している例で、なぜかよくわからないが効くというようなものではないのです。
 またCOX−2阻害剤であるセレブレックスは、それ自体にがん細胞にアポトーシスを促す作用が認めらる他、がん細胞の分裂増殖を抑制するタンパク質を増やすことによっても、がん治療に非常に役たちます。さらにセレブレックスは抗がん剤の抗腫瘍効果を高め、副作用を軽減することも確認されています。
 免疫を高めるさまざまなサプリメントがあり、特にキノコ系のサプリメントのベータ・グルカンは、マクロファージを介してCOX−2や誘導性一酸化窒素合成酵素(iNOS)の産生を促します。iNOSが合成する一酸化窒素(NO)には抗腫瘍作用があるのですが、NOはフリーラジカルであるため大量に放出されると正常細胞を傷つけ発がん過程を促進することがあるのです。また、活性化したマクロファージは腫瘍壊死因子アルファ(TNF−α)やインターロイキン−12(IL−12)を増強させ、それによって抗腫瘍効果を発揮します。しかし、特にTNF−αは大量に生産されると悪液質の原因となったり、腫瘍血管の新生を刺激したりします。つまり、無思慮に摂るとかえって逆効果になることがあるのです。
 そこで、免疫反応を刺激した場合にかえってがんを悪化させるような反応は、COX−2阻害剤であるセレブレックスを同時に摂っておけば、かなり防げると考えられます。特にキノコ系のサプリメントを摂られている人は同時に摂ってほしいものです。特に大腸がん、食道がん、肝がん、肺がん、乳がん、膀胱がん、口腔・舌がん、皮膚がんを抑制してくれます。しかし、胃がん、膵がん、胆嚢・胆管がん、前立腺がん、子宮がん、卵巣がんなどにはまだその効果が確認されていません。
 胃潰瘍、眼底出血などの既往のある人は慎重に摂って下さい。1日100mg〜400mgを1〜2回に分けて、食後に服用して下さい。インターネットでセレブレックスを検索されて安いのを選んで下さい。 100mgの錠剤が100個入りが2万6250円(本体価格2万5千円)ほどで、200mgの錠剤が100個入りが3万8850円(本体価格3万7千円)ほどです。(しかし、セレブレックスはリウマチなどの疾患には、健康保険がききます。したがって、節々が痛い、リウマチだと思うと訴えて、普通の開業医から安くわけてもらうこともできます! 高い保険料を払っているわけですから、このくらいの知恵は働かせて下さい)
 また免疫を高める漢方薬と、このセレブレックスをうまく組み合わせてがん治療を受けてみたいという人は銀座東京クリニックの福田一典先生(Tel:03-5550-3552 www.1ginzaclinic.com )に連絡をとられたらいいでしょう。彼はぼくの一年上の先輩で、非常に良心的にカウンセリングをしてくれます。健康保険はききませんが、銀座のどまん中で、1時間〜2時間の初診のカウンセリングが2万1千円(税抜2万円)で、再診の場合、これも1〜2時間で2100円(税抜2千円)です。銀座じゃ、インチキ易者だって1時間も話せば、5万円は取る御時世なのにです。
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 この悪名高い薬が、今、抗がん作用があるということで一躍注目を浴びています。1950年代に開発され、睡眠薬として販売されましたが、妊婦が服用した場合、胎児に催奇形性があるため、禁止されました。それから、40年後にハンセン氏病の結節性紅斑に著効を示すことがわかり、1998年にFDAは、サリドマイドの適応をハンセン氏病に伴う結節性紅斑の治療薬として再認可したのです。また、多発性骨髄腫、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、強皮症、クローン氏病、潰瘍性大腸炎などにも効果があることが確認されてきており、再度この薬に医学界が新たな目を向けるようになったのです。
 がんに関しては、非常に強い血管新生阻害作用があり、がんの増殖を抑制します。今まではサメの軟骨の血管新生阻害作用が有名でしたが、サリドマイドにはとてもかないません。これから、サリドマイドが普及してくると、サメの軟骨は使われなくなるでしょう。また、サリドマイドには腫瘍壊死因子α(TNF−α)の阻害作用もあり、悪液質の改善にも効果があります。
 特に、多発性骨髄腫、腎臓がん、脳腫瘍、前立腺がん、肝がん、肉腫などには効果があります。しかし、肺がん、乳がん、大腸がんにはさほど効きません。普通、100mgを就寝前に服用します。ただ、値段が高いのがネックです。1錠100mgが1500円ほどです。したがって、月にこれだけで4万5千円もかかってしまいます。
 サリドマイドに関する小冊子を静岡県にある愛鷹(あしたか)病院が、無料で送ってくれます。切手代もただという良心的さです。055-967-3711に電話されて送付を依頼されたらいいでしょう。大変にわかりやすくかかれています。ここの病院とぼくの診療所は何の関係もありませんが、このように良心的な病院があるということは希望が持てます。ただし、抗がん剤と併用されているようですが。
 日本ではがんの治療にサリドマイドを使うことを厚生労働省は認めていません。しかし、医師であれば、欧米で承認されている医薬品の輸入代行業者を介して、日本で未承認の薬を入手して使用することが可能で、これも上記の福田先生のところが取り扱っています。
 がんの代替療法にはサリドマイドとセレブレックス(すでに解説ずみ)を組み合わせて使うことが多く、理解のある医師の監督下に使えば、非常に効果的です。最近はがんの患者さんやご家族はよく勉強されており、サリドマイド入手の希望が増えています。がん治療のためのサリドマイドに、健康保険が適用できるように厚生労働省は早急に対処すべきです。あの悪名高き肺がんの抗がん剤イレッサを世界に先駆けて認可したにもかかわらず、サリドマイドを認可しない不可解さは、きっと厚生労働省から天下った役人がのさばる薬品会社との利権が絡んでいるのでしょう。まったくもってどうしようもない厚生労働省です。解体すべき省です。
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 キノコには確かにがんを予防したり癒したりする力があるようです。では、キノコの何にその効能があるのでしょう。
 すべてのキノコに共通する抗腫瘍ファクターは、βーグルカンです。では、βーグルカンとは何か?
 医学生にとって生化学の古典といわれる、今年で26版を誇る「ハーパーの生化学」の最新版をひもといてみました。しかし、グルカンについてごく簡単に記載されているだけで、βーグルカンの抗がん作用については一言も触れていません。そこで巷で売られている「がんは……で治った!」式の本を片っ端から買い漁り、調べてみました。ぼくの理解するところでは次のようになります。

 高分子多糖類の一種である。
 天然の高分子なので、分子量的にみただけでも単一のものは存在しない。だいたい、分子量は100万前後である。
 多糖類とは、読んで字のごとく、糖が多く結合したものである。
 糖の最小単位は、単糖類で、ブドウ糖、果糖、ガラクトースなどがある。
 βーグルカンを構成する主な単糖類はブドウ糖であるが、ガラクトースもある。
 タンパク質と結合しているのもある。
 デンプンも高分子多糖類であり、消化されて、やがてブドウ糖までに分解される。しかしβーグルカンはブドウ糖の結合の仕方がデンプンと違うのでほとんど消化されない。βーグルカンにも、分子量の小さい「βー1、6グルカン」、分子量の大きい「βー1、3グルカン」がある。「βー1、4グルカン」も存在するが、要するにセルロースであり、抗がん作用はない。その他、βー2、3グルカン、βー3、6グルカンなどもある。これらの違いはブドウ糖の結合する部位による。
 すべてのキノコ類はこの各種のβーグルカンをいろいろな割合で含んでいる。
 例えば、

シイタケ 3つのグルコースに一回の割合で(1→6)βーDーグルコシル分岐をしている構造。この構造を2000回繰り返している。
霊  芝 4つのグルコースに一回の割合で(1→6)βーDーグルコシル分岐をしている。この構造を15〜3000回繰り返している。
 マクロファージの表面にはβーグルカンと結合しやすいレセプターが存在するので、βーグルカンはマクロファージにたやすく貪食され、T細胞に情報を送り、免疫系が活性化するらしい。
 一般的には分子量の大きいβー1、3グルカンに抗がん作用があるといわれているが、分子量の大きい小さいが問題でなく、βー1、6グルカンとβー1、3グルカンを適正な比率でもっていることが、強い抗がん作用を示すともいわれている。しかし、どういう比率が最強の抗がん作用を示すか不明。
 またアガリスクのβーグルカンは、ほとんどがβー1、6グルカンである。しかしそれでも抗がん作用を示すので、このへんのところは研究者によってさまざま意見があり、見解が一致していない。
 βー1、3グルカンは立体構造によって次の4種類がある。
 ゾル型(ランダムコイル)
 一重ラセン型
 三重ラセン型
 不溶性
 βー1、3グルカンは数ヵ月にわたり肝臓と脾臓に蓄積される。現在のところ、貯まったβー1、3グルカンを分解する酵素は見つかっていない。したがって、酸素によって分解されるらしい。非常にゆっくりとした分解速度である。
 βーグルカンは分子量が大きいので経口的に投与しても吸収されないのではないかといわれるが、仮に腸から吸収されなくても、腸は非常に大きな免疫組織であるから、直接これを活性化している可能性もある。これを「消化管内免疫作用」とよび、数多くの研究者が報告している。ある種の物質が消化管を通過すると、その物質によって免疫作用が惹起されるというのである。また最近の研究によると、たとえ巨大な分子量をもっていても何か特別なメカニズムが働いて通過することもあることが確かめられている。
 さらにβー1、3グルカンにも種類があり、特別な枝別れの構造をもっているもののみが、強い抗がん作用を示す。
 以上であり、ようするにβーグルカンについては未だ詳しくわかっていないのです。たいていの本は、一応もったいをつけて、免疫系の解説のために(あるいは、βーグルカンの説明だけではページ数が不十分なので)、B細胞、T細胞とこってりと図まで入れています。そして、βーグルカンによって、マクロファージが活性化され、さらにヘルパーT細胞が活性化され……と続くのですが、どのようにβーグルカンが作用するかはなはだ不明瞭で、書いていらっしゃるご本人も実はよくわかっていないのではないだろうかと疑わせられます。しかし、それは無理のないことで、現代医学自体が未だ免疫のシステムをすべて把握しているわけではないのです。
 かつて日経ヘルスの記者に、ぼくがネットル(イラクサ)で花粉症が非常に改善するとといったとき、先生、どのような免疫システムでその効果が発揮されるのでしょうかとたずねられたことがあります。そのとき、一言、わかりません、しかし、効けばいいのじゃないですかと答えました。電話での対応だったので、向こうの電話口で、一瞬沈黙が生じたのを今でもおぼえています。しかし、その記者は物分かりのいい人だったらしく、ぼくの意見を取り入れ、記事にしてくれました。
 それと同じことで、キノコでがんがなくなればいいのです。治ればいいのです。それだけの話なのです。βーグルカンがどうとかこうとかと、一所懸命になって曖昧なメカニズムを書きたてられたページなど、たいていの読者は読み飛ばしているものです。それより体験談です。イニシャル、仮名、実名、さらに写真入りの実名までと、いろいろありますが、患者さんが読みたいのは、がんから奇跡の生還をなした生々しい声です。
 さらにもう一つの要素はキノコが含有するエルゴステロールと植物繊維です。
 キノコにはビタミンDそのものは含まれていませんが、その前駆体のエルゴステロールを多く含有しています。それは、紫外線にあたると、エルゴカルスィフェロール(ビタミンD2)に変換され、動物由来の7ーdehydrocholesterolからできるコレカルスィフェロール(ビタミンD3)と同じ効力を発揮し、第17染色体に存在する遺伝子p53を保護する役目を果たします。この遺伝子は、発がんを防ぐゲノムの見張り番、あるいは分子警官ともよばれています。p53は細胞のアポトーシスが開始されるのに重要な働きをしているらしいのです。アポトーシスとは、細胞のプログラム化された自殺のことです。細胞のこの自然な自殺が正常に行なわなければ、細胞は無制限に増えて、いわゆるがんとなるわけです。
 植物繊維は昔は余分なものとしてしか認識されていなかったのですが、現代では第6の栄養素と呼ばれるほど重要視されています。最大の役割は、腸で余分な有害物質を吸収して、便として速やかに体外に出すという作用です。したがって特に大腸がんの予防には、必須です。腸の長い日本人が欧米人のように肉食をすると、大腸がんに非常にかかりやすくなり、最近急激に増えています。しかも、昔は日本人の場合、大腸がんは切除すればそれで5年生存率はけっこう高かったのですが、今は肺や肝臓に転移するものが多く、特に肝臓に転移した場合、死亡率はぐっと高くなります。
 また、植物繊維はアシドフィルス菌など有用な細菌の住みかを提供し、腸の働きを整えてくれます。
 質問:では、どのキノコが最も効くのか?
 答え:それは同じキノコでも、製品により非常にばらつきがあり、どれがベストであるか言えない。
 代替療法を研究する者としてまことに申し訳ないのですがこれが現在のぼくの正直な答えです。ただ、AHCCだけが、関西医科大学で10年間にわたる治験がなされ、効果があると大学レベルで確認されています。しかし、だからといって、AHCCが他のキノコよりがんに効果があるとは言えません。なぜなら、他のキノコとの比較をした治験がなされていないからです。
 インターネットで検索してみてください、チャーガが62500、AHCCが124000、アガリクスが563000、冬虫夏草が67400、ヤマブシタケが45500、ハタケシメジが16500、ハナビラタケが23400件、霊芝が10800も出てきます(平成17年1月末日現在)。まさにピンからキリまで、詐欺同然のものから最高の本物まで玉石混淆で、これには手のほどこしようがありません。
 また、子実体(キノコの可食部分)と根に相当する微細な菌糸体とを比べた場合、どちらが優れているかということに関しても意見が二つに分かれます。キノコの根にあたる菌糸体には、ちょうど野菜の根には成長に必要な栄養分がふんだんに含まれているように、キノコにおいても菌糸体のほうが子実体よりいいのだという考え方。反対に、いわゆる日常目にする部分つまり子実体をとるべきである。なぜなら、伝統的に人々が健康にいいということでとっていたのは、菌糸体ではなく子実体であるから。それに、未だよく研究されていない多彩な有効成分が子実体には含有されているはずである。しかし、子実体に含まれている有効成分は固い細胞膜で覆われているから、普通に食べただけでは消化吸収されない。それよりも菌糸体を純粋培養して酵素で処理したもののほうがいい。
 どちらにも言い分はありそうです。大量生産するには菌糸体のほうが断然効率的です。その結果、値段が安くなります(いや、安くなるはずと書いたほうが正確でしょう。なぜなら、菌糸体でもほとんどすべてのキノコ系サプリメントは異常に高価ですから)。それに、特にβーグルカンを濃縮して大量に得るには菌糸体の人工培養にかぎるでしょう。また、製品の品質均一化にも便利です。しかしβーグルカンだけがキノコの抗がん物質ではなさそうなので、やはり子実体をとるようにすべきであるという考えも正論でしょう。したがって可能であれば、菌糸体と子実体を二つ同時にとればいいということになります。しかしそうすると現実的には非常に費用がかかります。どちらをとるか? 同じキノコで2つの可能性がある場合、各々単独で3ヵ月試してみて、特に腫瘍マーカーの動きを観察して、いい結果がでるほうにするしかないでしょう。
 キノコのサプリメントを購入する際、高ければ高いほど効果があると考えてはいけません。これはサプリメントを買うときの常識です。何もキノコに限ってはいません。20世紀の最大のベストセラー、アスピリンは非常に手ごろな値段です。しかし、これをこえる非ステロイド系の鎮痛・解熱剤は21世紀に入っても未だ開発されていません。もし、これから試そうとされるキノコのサプリメントが非常に高価であれば、それはそれなりの理由があるはずです。なぜ、それほど高いのか、販売元に問い合せることです。それに明確に答えることができないのであれば、他社の製品にするべきです。また異常に安いのも避けたほうが賢明です。アガリクスとうたいながら実はシイタケが混入、あるいは期限切れなどの粗悪品の可能性があります。しかし、キノコ系サプリメント業界が、まるでカルテルを結んでいるように、ほとんどが高価なものばかりが現実ですが。
a)チャーガ(カバノアナタケ)
 ロシアのノーベル賞作家ソルジェニツィンの作品「ガン病棟」にもチャーガについての記載があります。シベリアや北海道の、主に白樺の幹に寄生するキノコです。一見したところ石炭のよう黒い塊で、それが樹皮から瘤のように出ています。キノコというイメージからは随分、様相を異にしています。ロシアでは農民がこれからお茶をつくり、伝統的な健康飲料としていました。 
 このキノコはアガリクスの3〜4倍のβーグルカンを含んでおり、しかもそのβーグルカンは水溶性と、水溶性でない2種類があり、特に後者の水に溶けないβーグルカンがチャーガに特異的で、それが他のキノコと比べてより強い抗腫瘍作用を示すと言われています。その他、サポニン、イノシトール、リグニン、フラボノイド、トリテルペノイド、SODなど、数多くの健康に役立つ物質を含んでいます。
 したがって、抗腫瘍作用のみならず、活性酸素除去能力が他のキノコの20倍〜30倍もあり、生活習慣病に幅広く効果を示してくれます。また、血糖値を下げる作用もあり、糖尿病に対しても優れたサプリメントです。血圧降下作用も認められています。また、木質化した細胞壁同士を結合させるリグニンによる、抗ウイルス作用も際立っており、インフルエンザウイルスやエイズウイルスの増殖抑制効果もあります。その他、アレルギー性疾患、慢性腎炎、慢性肝炎の改善作用、痔の予防、消化促進作用、神経痛、リウマチに対する鎮痛作用もあります。
 昨年の1月、チベット医学の脈診のコンピュータプログラムを研究している、シベリアのロシア科学アカデミーに行ったおり、本場のチャーガを入手し、試してみました。便通が非常によくなり、また確かに体が軽くなるように感じられ、それからシベリアに行くたびに買って帰り、飲用しています。証明書がないと国外に持ち出せないらしく、一度、ハバロフスクの税関で没収されたことがあります。
b)霊芝(特に鹿角霊芝)
 サルノコシカケ科に属するキノコでマンネンタケ(万年茸)とも呼ばれています。古来中国でも愛用され、玄宗皇帝が55才で出会った陽貴妃を16年も愛することがきたのは彼女の郷里が霊芝の産地であり、皇帝が霊芝をのんでいたからだいわれます。もっとも、この説の真偽はあやしいものですが、漢の武帝が愛好者であったことは確かなようです。日本書紀にも「芝草」という名で登場し、天皇に献上されています。非常に珍しいキノコで、宮中の古木に生えたようなときは「天下泰平のしるし」として祝宴を催し、恩赦もあったようです。
 抗腫瘍作用以外に、血栓溶解、血圧正常化、造血作用、鎮痛作用があり、アレルギー性疾患や更年期の不定愁訴にも効果があります。特に抗がん剤を使用中には、霊芝は補ったほうがいいでしょう。多くの抗がん剤の副作用として、骨髄抑制作用がありますから、それを少しでも和らげてくれます。
 特に霊芝の中でも鹿角霊芝が優れています。鹿の角のように枝分かれしている、非常に珍しい霊芝です。しかし、現代では人工栽培の技術が確立され、日本では特に熊本で生産されています。普通の霊芝は傘をもっていますが、この鹿角霊芝は若芽のままで成長した状態で、胞子がまだ拡散されておらず、より多くの有効成分や、普通の霊芝の4〜5倍、アガリクスの3倍のβーグルカンが含まれています。サントリーの研究所も鹿角霊芝の抗腫瘍作用を認め、商品化しています。
 特に胞子に霊芝のエッセンスが含まれていると言われ、抗がん作用があるトリテルペン、セレン、ゲルマニウムなどが含まれています。トリテルペンはがん細胞に直接浸透し、ガン細胞末端にあるテロメラーゼ活性を破壊してがんのアポトーシスを促すようです。テルペノイドの1種は霊芝の苦みのもととなっています。この胞子を多く含ませるために、傘を広げないまま生育させたのが鹿角霊芝なのです。
c)冬虫夏草
 コウモリガの幼虫に寄生し、その幼虫を破壊して成長する恐るべきキノコです。まるでエイリアンを彷彿とさせる不気味なまでの生命力です。古代の人々はこの不思議なキノコに畏怖を感じ、これを食すればきっと凄まじい体力、気力が得られるに違いないと本能的に理解したに違いありません。中国の皇帝たちは、不老不死の妙薬として愛用しました。チベットや中国西南の海抜4千〜6千メートルの高地でしか採集されません。中国の青海省の省都である西寧や、チベットの首都ラサでは、数センチの干からびた棒のような冬虫夏草が土産物としていたるところで売られています。こういう本場の現地でも非常に高く、日本で売られる時にはグラムあたり3千円以上もすることがあります。昨年の夏、冬虫夏草を西寧で購入し、日本に帰国する際、北京空港であっさりと盗まれてしまいました。現代中国にあっても貴重なものなのでしょう。最近は人工培養する技術が確立されていますが、それでも高価です。
 この冬虫夏草にも他のキノコと同じように、βーグルカンや各種アミノ酸、ミネラル、繊維質が含まれていますが、冬虫夏草特有の成分としてはコルディセピンがあります。これは一種の抗生物質のような作用を示し、連鎖球菌、ブドウ状球菌、炭疽桿菌、鼻疽桿菌などを殺します。またメラトニンが含まれているともいわれていますが、これについて、ぼくは、冬虫夏草のサプリメントを売っている大手の会社にeーmailで問い合せたところ、含まれていないという返事がかえってきました。少なくとも菌糸体にはメラトニンは存在しないのではないかと思われます。もし、メラトニンが十分に含有されておれば、冬虫夏草のサプリメントをとれば、20〜30分以内に眠くなってくるはずですから。普通、1〜3ミリグラムのメラトニンでヒトは眠くなります。もっとも、ごくわずかで、マイクログラム単位であれば、眠気はもよおさないでしょうが、そうであればメラトニンによる何らかの効果もほとんど期待できません。メラトニンが冬虫夏草に含まれているからがんに効くとか、抗酸化作用があるとはいえません。マイクログラム単位であれば、普通の野菜にも含まれています。
 メラトニンには抗酸化作用ならびに抗腫瘍作用は確かにあります。大腸がんの発生率を35%カットしてくれるという研究があるくらいで、メラトニンを摂取することは理にかなっています。しかし、メラトニンを補うために高価な冬虫夏草を買うというのは実にバカげています。なぜなら1ヵ月分がせいぜい数百円でメラトニンは個人輸入で簡単に入手できますから。それに、メラトニンからがん抑制作用を期待するには、かなりの量(20ミリグラム以上)をとらなければいけません。例えば冬虫夏草の1回服用量を1グラムとして、その1グラムの中に20ミリグラムというように大量のメラトニンが含まれているはずはありません。くれぐれも、メラトニンが冬虫夏草に含まれているからがんに効くというような宣伝に惑わされないようにして下さい。大ウソです。
 冬虫夏草の抗がん作用は、キノコを材料としてサプリメントの中でどの程度の位置にあるのでしょうか? アガリクスを摂っていても、いっこうにがんの腫瘍マーカーは下がらなかったのに、冬虫夏草を摂りだすと、急に下がってきたというような例はありますが、大規模の比較治験が行なわれたわけではないので、軽々しくは結論を下せないでしょう。意地悪な見方をすれば、冬虫夏草に切り替えたときは、すでにアガリクスで免疫の力が十分高まっていたときで、何も摂らなくても、腫瘍マーカーは下がる時期であって、冬虫夏草のせいではなく、むしろアガリクスのせいであったとも解釈できるわけですから。
 しかし、良質の冬虫夏草には素晴らしい力は本当に確かに認められ、がん末期の腹水が非常に改善される例も目の当たりにします。ところが、同じ冬虫夏草でも粗悪なものでは、まったく効果がないことがあります。これは主に採れる場所によって違うようです。やはり本場のチベット産がいいのです。しかし、詐欺師の集団のような中国から入ってくる冬虫夏草の真の出所をしろうとは判断できません。連中はラベルなど簡単に別のものにはり替えます。もし、本当に確かな冬虫夏草を入手されたいのなら、御連絡下さい。西寧にあるアルラチベット医学センターから直接に入手したものをお分けすることができます。
 18世紀の清の時代に書かれた『本草従新』には「冬虫夏草、肺、腎を補う。甘、平、肺を保ち、腎を益し……」とあるように、がんだけでなく、肺や腎にも特に効果があります。もっとも、漢方でいう肺や腎は、西洋医学の解剖学的肺や腎とは、異なっていますが、それでもオーバーラップするところが多いのです。去痰作用もあり、ヒスタミンによる気管支の収縮を抑える作用も認められています。したがって、肺がんや腎臓のがんの場合、特に冬虫夏草を補うことは決して悪いことだとは考えられません。また、精力の増強には確かに有効です。ぼく自身、試してみて、その効果は十分に実感できます。精液の量は増えます。また、疲れがとれやすいことも事実です。がんに対抗するには、強靭な体力が必要ですから、そういった意味から服用するのは、いいでしょう。
d)アガリクス
 キノコ系サプリメントの中でこれほど有名なキノコはありません。しかし、アガリクスというのはハラタケ属の属名であり、アガリクスというキノコは存在しません。ハラタケ属のすべてのキノコにアガリクスはつけられており、たとえばマッシュルームもアガリクス・ビスポルスになります。一般にがんに効くといわれるのは、アガリクス・ブラゼイ・ムリル、和名ヒメマツタケのことです(しかし、ここでは便宜上これからもアガリクスという名で呼んでおきます)。人工栽培の技術が十分に確立されており、比較的安い価格で出回っていますが、それでも相当な価格差があります。
 原産地はブラジルのサンパウロ郊外のピエダーテ地域とされています。そこは高温多湿の苛酷な気候風土にもかかわらず、がんや生活習慣病が非常に少なく、人々は健康で長寿を享受しているといわれます。その鍵はポルトガル語で「神のキノコ」とよばれるアガリクスにあると1960年代アメリカの研究チームによって報告されたのが欧米での研究の始まりです。かたや日本は、その研究とまったく関係なく、ブラジルへ移住した一人の日本人が、菌学の専門家である岩出菌学研究所の開設者、岩出亥之助博士にアガリクスを送ったことより端緒が開かれます。それも1960年代のことです。つまり、時期を同じくして、まったく違ったところで、アガリクスの効用が注目され、研究が始まったのです。ときどき、偉大な発見や発明が、ほぼ同時に、異なった人間によってなされるのと、どこか似通ったところがあります。あたかも、人類の意識は深いところで普遍的に結びついており、常に向上への素材を探索しているかのようです。アガリクスの存在が日本、欧米で認識されなかったら、今ほどキノコ全般の抗がん作用に関する研究は盛んでなかったはずです。ぼくは2002年の12月に、一度、ピエダーテ地方を訪れたことがあります。そもそも太陽の勢いが違っていました。精悍で、多血質で、強靱で、大空を沸騰させ、容赦なく熱と光を万物に注ぎ込んでいました。ときどき、湯気をあげながら地上にたたきつけられるスコールとともに、豊潤な熱帯雨林を繁茂させ、バクテリアから毒々しい食虫植物まで、ありとあらゆる生物を鷹揚に育み、強烈な原色で大地を彩っていました。こういう自然環境でこそ、がんと闘えるキノコが生えると直感されました。
 最初に述べたようにアガリクスのβーグルカンの大部分はβー1、6グルカンであり、抗がん作用が強いβー1、3グルカンではありません。βー1、6グルカンにはまったく抗がん作用がないと断言する研究者までおり、それではいったいアガリクスの何が効いているのか不明なのです。しかし、アガリクスにはβーグルカン以外に、αーグルカン、βーガラクトグルカン、タンパク質グルカン、キシログルカンの4種類の多糖類と核酸が含まれており、とりわけタンパク質グルカンと核酸の存在が他のキノコと違った際立った特長だといわれます(しかし、核酸は他のキノコにも含まれており、それほど特長的ではないはずです)。その他後述するゲルマニウム、また特に子宮頚がんの増殖抑制作用が確認されているセレピステロール誘導体、エルゴステロール誘導体を含み、5種類のグルカン類、核酸といっしょに相乗作用を示すものと考えられます。また最近、ポリフェノール酸化酵素というものがアガリクスの場合、きわだって大きな働きをなしているらしいということがわかってきています。
 問題はどの製品を選ぶかです。アガリクスそのもの、アガリクスの粉末、アガリクスのエキス、アガリクスの菌糸体と、また他のキノコと組合せたものと、数も種類も多く、その中から最良のものを選ぶのは至難の技です。しかし、これこれのアガリクスは選んではいけないというネガティヴな指針となることを二つ書いておきます。
 まず、βーグルカンが多いとしか宣伝していない製品です。今まで述べてきたように、βーグルカンにもいろいろあり、種類によって抗がん作用に優劣があります。したがって単に「βーグルカン」としか述べていないということは、その製品を売っている人たち自体がよくわかっていないということで、避けたほうが賢明です。
 次に、レーガン元大統領がアガリクスでがんを治したという宣伝文句が使われている場合です。
 この真偽は定かでありません。また、それが真実であったとしても、彼がかかったのは良性の皮膚がんであり、悪性黒色腫ではないはずです。したがって、治癒したのはとりたててアガリクスのせいではないでしょう。宣伝文句にこのレーガン元大統領のことが使ってあれば、それ自体がいいかげんな製品である証拠とみなしたほうがよく、そういう製品は敬遠したほうが賢明です。なぜなら真偽が定かでないことを引き合いにだしていることは信用がおけないということですから。もし真実、彼がアガリクスを使ったのであれば、どのくらいの期間、どのくらいの量を、皮膚の何がんに…5種類ほどあります…使って、どのていどの効果があったかが明確でなければいけません。
e)メシマコブ
 最初にこの名をきいたとき、ぼくは昆布の1種だと思いました。しかし、キノコです。最近、急に名が知られだしたということで、ここに紹介します。タバコウロコタケ科キコブタケ属の一種で、いわゆるサルノコシカケの近縁種です。つまり、2番目に述べた霊芝と近いのです。日本では長崎県の男女群島の「女島(メシマ)」で多く採れたので、このような名がついたということです。桑の古木に寄生します。非常に珍しいキノコで、日本で使われているメシマコブは中国全土からかき集められているようです。
 しろうと向けの本には、1968年の国立がんセンターで行なわれた実験で、マウスに移植されたサルコーマ180というがん細胞の腫瘍阻止率が96.7%、完全退縮率87.5%という際立った成績を見せ、これはアガリクスを含めた他の数種類のキノコの中で最高であると書かれているものがあります。しかし、他の同じたぐいの本には、同じ国立がんセンターが行なった実験では(もっとも、いつ行なわれたかは不明)、メシマコブの腫瘍阻止率96・5%、完全退縮率87・5%、一方、アガリクスは腫瘍阻止率99・4%、完全退縮率90・0%とされており、アガリクスのほうが優れていると結論しています。どちらも具体的な実験手法を明記しておらず、腫瘍阻止率や完全退縮率という定義そのものも曖昧です。また人間のがんはサルコーマ180だけではなく、非常に多彩です。それに移植されたがんと10年以上かけて増殖したがんとでは、まったくその振る舞いが違うことは、どんなしろうとが考えても当然のことです。マウスに移植されたがんが消えても、ヒトの30年にわたる喫煙から生じた肺がんが消えるとは絶対にいえません。またアガリクスも製品に大変なばらつきがあり、ほとんど比較対照実験が不可能なくらいです。したがって、こういうデータは初めから信用しないほうが賢明です。要するに、数あるキノコのうち、メシマコブも非常に抗腫瘍効果があるに違いないだろうというていどの認識しか得られないのです。こうデータをもって、メシマコブがベストであると喧伝するのは行きすぎです。もっとも、どのキノコも我こそがベストだと宣伝していますが。
 このキノコの特長は、肝臓がん、胃がん、大腸がん、消化器系のがんに対する強いアポトーシス誘導作用です。しかし、そのメカニズムはまだ詳しくは解明されていません。
 珍種であり、かつ人工培養、人工栽培が極めて難しいので30年ほど手がつけられずにいました。もっとも、韓国では菌糸体の人工培養に成功し1997年には政府から医薬品と認められました。しかし菌糸体と子実体(いわゆるキノコの形をした部分)とは、最初に書いたように効能に違いがあるはずです。日本の場合、子実体が主に売られています。しかし、子実体の人工栽培はまだ実現されていません。したがって、非常に高価です。1ヵ月分3万6千円もするようなものがあります。人工栽培による大量生産の技術が早く完成してほしいものです。
 このメシマコブについては、この数年に出始めたばかりなので、まだ評価ができないのが現状です。マウスの腫瘍阻止率、完全退縮率だけでは何ともいえません。これから実際にヒトのがんにどんどん使われるようになると思いますので、将来が楽しみというサプリメントかもしれません。お金に余裕があれば試されることも悪くはないでしょう。
f)マイタケDーフラクション
 これはマイタケの子実体から抽出されたβー1、6グルカンの分画の一つです。(βー1、3グルカンではないことに注意して下さい)。1980年代に入って、マイタケの人工栽培が可能になり、市場に出始めました。まずアメリカで有名になり、日本に逆輸入されて、ようやく最近日本でも使われるようになりました。ほとんどの製品がエキス状になっています。特長は他のキノコと比べて、経口投与での効果が高いということらしいのですが、その確固たる根拠は不明です。
 しかし、経口投与でいい結果を生むのであれば、食事にマイタケをふんだんにとりいれればいいということにはなりはしないでしょうか。何もわざわざ高価なサプリメントに金を使う必要はないともいえそうです。今は、どこのスーパーでも1パック200円前後で売られています。もっとも、サプリメントの場合、濃縮されているので、食事からとることができるDーフラクションよりもはるかに大量で、その分効果的であるということなのでしょうか。
g)ヤマブシタケ
 サンゴハリタケ科の一種で、クヌギ、シイなどの広葉樹の幹や切り株に着生します。山伏の鈴懸衣の前後に渡した結袈裟についた丸い飾り似ているので、この名前がつけられたということです。多種類のアミノ酸、エルゴステロール、植物繊維を含有しているのは他のキノコと同じですが、βーグルカンはアガリスクの2〜3倍を含有しているといわれています。しかし、βーグルカンの何が2〜3倍あるのか不明瞭ですし、また、それだけでヒトのがんにどれほど効果があるのかは不明で、まだこれからの研究を待たねばならないというところでしょう。
 ここで取り上げたのは、このヤマブシタケには他のキノコには見られない際立った特長があるからです。それは脳にいいということです。神経成長因子(NGF)の生合成を促すヘリセノンD、エリナシンCがヤマブシタケには存在するのです。したがって、特にアルツハイマー病の代替療法の一つとしてヤマブシタケが脚光を浴びています。
(アルツハイマー病に対する決定的な治療法が確立されるまでは、このヤマブシタケに、イチョウ葉エキス、アスタキサンチン、フォスファティヂルコリン、フォスファティヂルセリン、ガラナ、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンBコンプレックス、CoQ10、オメガ3、セレン、リポ酸を足されたらいいでしょう)
 1ヵ月分が1万8900円(税抜1万8千円)です。この1ヵ月分1万8900円という高値は、キノコ系サプリメント全体によくつけられている値段です。後で述べるAHCC、ハイブリッドグルカンもこの値段です。まるで業界が暗黙のカルテルを結んでいるようで、この高値はぼくたち消費者にとって非常に不愉快です。特に菌糸体を培養してつくるキノコ系サプリメントは、原価などただ同然のはずです。それをこのような値段に釣り上げたままだというのは、まさに薬九層倍以上のえげつない商法です。そろそろ、怒れる消費者団体が、キノコ系サプリメント業界の暴露本を書いてほしいものです。
h)ハタケシメジ
 これはメシマコブと違って、1998年、ついに人工栽培、そして商品化までに成功したキシメジ科シメジ属のキノコです。「しゃきんこ」という商品名で発売されています。熱水抽出エキスを乾燥させカプセルにつめたものも販売されています。インターネットでも購入可能です。このキノコに熱心なお医者さんが書いた本(「ハタケシメジ」ガン臨床治験リポート)を読むと、けっこういろんながんに効きそうです。またその本によると、ハタケシメジの抗腫瘍作用は、βー1、3グルカンとβー1、6グルカンが非常にバランスよく入っているからだろうと推測しています。売らんかな主義で書かれた他のキノコ系サプリメントの本とは違って、たいへんに誠実に書かれていて好感が持てます。しかし、まだ大規模には使われていないので、何とも評価できかねます。(あまりにも「……キノコでがん治癒!」、「奇跡の……キノコ!」といったたぐいの本が出回り過ぎていて困ります。このキノコ本氾濫現象は日本特有です。しかも、ほとんどの本が著者名が書かれておらず、なになに医学博士監修、あるいはなになに医学研究所代表監修となっており、しかも実にいかがわしい経歴の博士であり、どこに存在するかわからないような医学研究所です。何とかならないものでしょうか。また同一の筆者が、違ったキノコの本を書いており、しかもそれぞれがベストだと言うような書き方をしています。読者は混乱してしまいます)
 ハタケシメジの特長としてはアルギニンを多く含むことと、ACE阻害作用があることです。この二つにより高血圧には効果がありそうです。したがって、高血圧をもっているがん患者さんは一石二鳥のメリットが得られるかもしません。あとで述べるフコイダンにも抗腫瘍効果と降圧作用がありますので、ひどい高血圧でがんの場合(どちらも高齢者に多いので、合併していることが多いものです)、ハタケシメジとフコイダンという組み合わせもいいでしょう。また値段が1ヵ月分9975円(本体価格9500円)ですので、良心的です。しかしアルギニンが大量に含まれているということは、ヘルペスにかかりやすい人はさけたほうが賢明です。なぜなら、アルギニンはヘルペスを惹起するウイルスの餌になるからです。
i)ハナビラタケ
 世界に1科1属2種と2種しか存在せず、日本では1種のみです。夏から秋にかけて関東以北の山間部で針葉樹の根元や切り株に生えます。珊瑚か花のように美しい姿なので、英語ではカリフラワー・マッシュルームというそうです。
 このハナビラタケについては2〜3年前「ハナビラタケの可能性」という本が出ています。その本によると、今まで述べたキノコの中で最もβー1、3グルカンの含有率が高いということです。したがって、抗がん作用が数あるキノコの中で最も高そうです。もっとも、何度も書いていますように、βー1、3グルカンのみがキノコの抗がん物質ではありませんが。これからの研究が期待されるキノコの一つでしょう。
 しかし、健康食品産業の裏に非常に詳しい人によると、このキノコを取り巻く人々はちょっとばかり商業主義に走りすぎるきらいがあるそうです。そのせいか、1ヵ月分、錠剤になったものが、3万6750円(本体価格3万5千円)とメシマコブなみに高価です。せっかくのいいものが、こんなに高価な値段で販売されていては、たいへん困ります。昨年、このハナビラタケをマルチレベル・マーケティング(いわゆるネットワークビジネス)により販売していた業者の一つが倒産したなど、暗い噂があります。素晴らしいキノコである可能性は確かに高いようですが、購入にあたっては十分気をつけられるように。
(雨後のタケノコのように多くのネットワークビジネスがでてきています。消費者として登録し、定価より安い価格で購入する目的で参加されるのはけっこうですが、これでお金もうけをしようとなさるのはよした方が賢明です。9割り以上のネットワークビジネスの会社が1年以内に跡形もなく消えてしまっています。必要以上に多くの製品を買い込み、結局、無駄になってしまいます)
j)AHCC
 この一見してキノコとまったく関係のなさそうな名のサプリメントをここで紹介するのは、これだけが10年にわたるヒトに投与された結果が出ているからです。他のキノコのサプリメントはすべてネズミかシャーレのデータです。
 Active Hexose Correlated Compound が本来の名で、その4つのイニシャルを続けてAHCCと呼ばれています。
 数種類のキノコの菌糸体から培養された種菌を、75日間タンクの中で酵素反応してつくられるそうです。数種類のキノコとはシイタケ、シメジタケ、スエヒロタケなどのようですが、それ以外にどんなキノコが使われているか、企業秘密らしく、消費者には明らかにされていません。『アミノアップ化学』という会社が独占的に製造しています。これが利点となり、製品にばらつきがなく、どこの業者から購入しても製品はすべてまったく同じです。しかしAHCC以外に、イソフラボンが入っているものや、単にAHCCだけのものといった具合に多少ばらつきがあります。また価格も一定しており、1ヵ月分30袋入りで、1万2600円(本体価格1万2千円)〜1万8900円(本体価格1万8千円)です(1グラムあたりでは、どこの製品も値段はまったく同じです)。しかし、これは健康維持のためにとる量で、がんにいったんなってしまったら、これの3倍〜6倍ほどとるべきです。したがってかなり高くなります。
 AHCCはここに述べたキノコを材料としたサプリメントの中で、おそらく大学や病院で最も臨床的に使用されているものだと思われます。したがって、特に代替療法を研究する医師たちの研究会にも頻繁に取り上げられ、多彩な臨床データも報告されています。マウスの腫瘍阻止率、完全退縮率のみしかデータがないキノコのサプリメントとは、一線を画されるべきものでしょう。また、相乗作用を期待して数種類のキノコを組合せているところも長所です。
 AHCCには腫瘍免疫にとって非常に力を発揮するサイトカインの一種であるILー12を誘導することが確認されています。そして、このILー12はキラーT細胞やIFNーγを活性化し、それらが抗がん作用を示すわけです。
k)ハイブリッドグルカン
 まさに読んで字のごとくとはこれのことで、各種のβーグルカンの混成であるということなのですが、原料はアガリスク、霊芝、マイタケ、シイタケ、冬虫夏草の5つです。AHCCの場合と違って、原料を消費者にわかるように明記しているところは気持ちがいいものです。バイオメディカル研究所という会社が販売している製品の商品名です。ほとんど世に知られていませんが、ここで紹介するのはそのつくり方が非常にすぐれているからです。どんなに素晴らしい成分を含有していても、それをうまく抽出できなければ何の役にもたちません。うまく抽出できないのであれば、いっそのことキノコを丸ごと食べたほうがずっとましです。一般的には、煎じて有効成分を抽出しますが、かなり無駄でもったいないことが多いものです。
 上記の5種類のキノコの有効成分を効率的に抽出するには、それぞれのキノコに対し温度や圧力を加減しなければいけません。したがって、まとめて一括して抽出するのではなく、数段階に分けて抽出し、さらに真空減圧濃縮で蒸発させることによって貴重な成分が抽出されます。この独自の抽出法は特許を得ています。したがって、ラットのマクロファージを使った実験では、マクロファージが産出する腫瘍壊死因子(TNFα)の量は他のキノコ・エキスと比べて20〜30倍になるというデータを得ています。もっとも、ヒトのマクロファージではありませんが。2000年に発売が開始されたばかりなので、AHCCのようにヒトに対する厳密な治験はまだ行なわれていませんが、それでも積極的に病院で使われ始め、ほとんどの症例で効果があることが確認されています。多種のキノコを組合せていることもあって、これから有望なサプリメントだと思われます。ただし、これも値段が高く1ヵ月分が1万8900円(本体価格1万8千円)します。結局、この高価格の根拠は、先に書いたAHCCと値段と同じにすればいいだろうということのようで、消費者にいいものを安く提供するという姿勢に欠けているのが残念です。
l)キノコのサプリメントが高すぎて継続してとることができない場合
 普通のサラリーマン家庭で月に10万円も医療費に使うのはたいへんな負担です。せいぜい5万円〜7万円が限度でしょう。しかし、一つのキノコのサプリメントだけで3万円も使ってしまうと、あとの大切なサプリメントが買えなくなってしまいます。そこで、もし、異常に高額のキノコのサプリメントは経済的に無理な場合、キノコスープをつくって飲むようにすればどうでしょうか。
 一昔、野菜スープというものが流行りました。がんにまで卓効を示すと過大に宣伝されたため、かえって胡散臭くなってしまい、挙げ句の果てには、薬事法違反で逮捕者まででました。しかし、今、ふりかえてみると、それはそれなりに非常にしっかりした根拠があります。
 野菜は煮ると汁の方に栄養が滲みでてきます。ビタミンCなどは熱を加えると破壊されるといいますが、それは比較の問題で、生のキャベツでは1枚分のビタミンCしかとることができなくても、10枚分のビタミンCが汁に滲みでていれば生でとるよりも、煮て、その汁を飲んだほうが効率的だということになります。特にβーグルカン、エルゴステロールなどはビタミンCよりもずっと熱に強いので、その心配はしなくていいでしょう。
 日本のどこのスーパーマーケットでも最低4〜5種類のキノコが売られています。シイタケ、シメジ、エリンギ、マイタケ、キクラゲ……。これらすべてに量の違いはあってもβーグルカン、エルゴステロール、植物繊維は含まれています。それに、未だ解明されていない、各々微妙に違う健康増進、抗腫瘍作用を示す物質が多数混在しているはずです。したがって一種類のキノコより、多種のキノコを同時にとったほうが相乗作用があって、確率的には抗腫瘍作用は、単独のキノコのサプリメントよりも高いかもしれません。まさにAHCCやハイブリッドグルカンはその相乗作用を狙っているわけです。また長時間煮ることによって、DHCPという抗がん物質が、ある種の多糖類から生成されることが確認されています(これが、漢方薬は長時間煎じてつくるという理由の一つとなっているようです)。
 スーパーマーケットで売られているすべての安いキノコ(マツタケも余裕があれば、加えればいいでしょう!)、それにキャベツ(抗がん物質を含んでいます)、トマト(リコピンは特に前立腺がん、膀胱がんに有効)、ニンニク(これにはゲルマニウムが含まれています)、ニンジン(βーカロチン)、タマネギなどを半日から1日かけて、弱火で煮るのです。調味料はコショウ、トウガラシ(これらは強力な抗酸化物質を含有)、ニガリを十分に含んだ天然の粗塩(マグネシウム、マンガン、セレン、ヨード、コバルトなどの重要微量元素を含有)を使います。
 ぼくはときどき週末の前夜、こういった食材をホーロー鍋に入れて、夜通しくつくつと煮て、土曜、日曜と2日分をつくっておきます。2日間、ものを書くため、ワープロとコンピュータの前にすわりっきりで、一歩も外にでず、キノコ・野菜スープをとりながら、一気に仕事を仕上げることがあります。月曜日の朝、ヒゲを剃るときに気づくのですが、いつも肌がまるで子供ようにしっとりと柔らかくつやつやなのです。また土曜日曜と、お通じが非常にいいのです。こういうスープをとり続ければすごい効果あるに違いないと実感されます。ただ、独身なのでしょっちゅうキノコ・野菜スープをつくる時間(つくるというよりも材料を買っておく時間)がないので、月に1、2回しかこんなことはできません。深山の清明な湖のごときいつもの冷静さを失い、ある日突然ちょっと可愛いだけで、掃除・洗濯・炊事のまったくだめな女性と結婚という狂気にいたったら、彼女にはキノコ・野菜スープだけはときどきつくらせようと思っています。
 ひょっとすると、数万円もする単独キノコのサプリメントよりも、スーパーマーケットで買いそろえることができる安いキノコの多種組合せスープのほうが、がんには効果があるのではないかと考える最近です。しかし、こんなことを書くと、エビデンス(証拠)もないのに迷惑なことを書かないでくれと、キノコ系サプリメント業界からお叱りを受けるかもしれません。しかし、ほとんどのキノコ系サプリメントもヒトを対象として治験をやっておらずエビデンスはないわけです。ぼくと五十歩百歩で、ぼくを非難する資格はありません。みなさん、高額なキノコ系サプリメントを買う余裕がなければ、キノコ・野菜スープで代償しましょう。
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 キノコの主要抗がん物質はβー1、3グルカンであることは、ほぼ定説となりつつあります。そこで、だれでも考えることなのですが、じゃあ、βー1、3グルカンであれば何でもいいわけであり、取り分けてキノコにこだわる必要はないのではないかということです。そこで登場したのがパン酵母の細胞壁から抽出したβー1、3グルカンです。これなら、珍種メシマコブを中国の山奥からかき集めるのではなく、いわゆるパンをつくるときのイースト菌ですから、ほぼ無限に存在します。しかし、10年前は酵母からβー1、3グルカンを抽出する技術は未発達だったので、臨床の場で広くは使用されませんでした。1997年になって、アメリカで大量の抽出技術が開発され、ようやくだれもがサプリメントとしてとることができるようになったのです。昔、成長ホルモンを数多くの死体から集めていたのが、今では遺伝子工学によっていくらでもでき、若返りのサプリメントとして使われるようになったのと同じようなものです。
 効能はキノコのサプリメントとまったく同じです。がんのみならず、数多くのウイルスならびに細菌による感染症、糖尿病、アレルギー疾患、動脈硬化やそれに由来する生活習慣病、放射線療法による副作用の軽減などです。マクロファージの活性化を通じて作用を発揮するようなので、同時にビタミンCも最低3000ミリグラムは補ったほうがより効果的です(ビタミンCはマクロファージの活動に必要です)。これはキノコのサプリメントをとるときもにもすすめられます。
 また最近、酵母からでなく、カラス麦から抽出されたβー1、3グルカンもアメリカででは売られています。その特長は、酵母菌由来のβー1、3グルカンよりも、腸で吸収されやすいということです。また、酵母菌由来のβー1、3グルカンでは、たまに炎症性反応をおこす人がいるのに対し、カラス麦由来のβー1、3グルカンはそういうことが皆無だということです。もっとも、カラス麦由来のβー1、3グルカンを売っている人たちがそう主張しているわけで、厳密な実験データは示されていませんが。
 こうなってくると、抽出法によっては、今後、ジャガイモ由来、ダイコン由来、コンニャク由来、アスパラガス由来、……と、いくらでも種類の違うβー1、3グルカンが出てくることもあるわけです。つまり、自然界に存在するほとんどの植物や菌には多少なりともβー1、3グルカンが含まれているのですから。
 しかし、βー1、3グルカンだけを抽出したサプリメントと、キノコのサプリメントには大きな違いが一つあります。後者にはβー1、3グルカンのみならず、植物繊維、エルゴステロール、そして未だに解明されていない数多くの健康回復物質が含まれているはずだということです。したがって、パン酵母菌、あるいはカラス麦由来のβー1、3グルカンの抗腫瘍効果が、他のいかなるキノコのβー1、3グルカンよりも優れていると数字で示されていても、単にそれだけで判断できるものではないでしょう。
 しかし、また、単独で抽出されているがゆえの強みもあります。それは、量です。単独に抽出されたものであれば、一時に大量のβー1、3グルカンをとることができます。メガビタミン療法という言葉を聞かれた方はおられるはずです。たとえばビタミンCでも厚生労働省が推薦する1日所要量50ミリグラムの10倍どころか、100倍、1000倍をとるというやりかたです。長年、ビタミン、ミネラルなどのサプリメントを中心にして治療をやっていて感じるのですが、こういったサプリメントで効果を得ようとすれば、ちょっとやそっとの量をつかっても目に見えた結果は得にくいということです。いわゆる、dose dependent、つまり量依存性というところがあります。後述するゲルマニウムを治療の中心に取り入れている医師たちは、もしゲルマニウムが効かなければ、それはゲルマニウムに効果がないのではなく、量がが足りないのだといいます。βー1、3グルカンも量依存性のところがあります。キノコのサプリメントだけでは不十分なβー1、3グルカンであっても、単独抽出のβー1、3グルカンであれば、大量にとることができます。
 Yahoo(USA)でbeta-glucan を検索して下さい。いっぱいでてきます。インターネットで安価に個人輸入できます。ゆめゆめ、日本の業者がバカほど高く値段をつりあげているものを買わないように。
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 βーグルカンなる高分子多糖体ががんに効くというのであれば、他の多糖類の中に抗がん作用を示すものがあってもいいはずです。その1つにササの葉に含まれているササ多糖体があります。単糖のアラビノースと、5単糖のキシロースが結合した多糖類で、アラビノキシランと呼ばれます。細胞壁をつくるヘミセルロースの主成分です。
 これも数多くの商品が出回っていますが、AHSS(Absolutetly HemicelluloseSound Senaenis sasa) という名で売られているのものがいいでしょう。これはキノコ各論のところで述べたハイブリッドグルカンを販売しているバイオメディカル研究所が販売しています。循環多段式加圧抽出法という非常に工夫された方法でササの有効成分を抽出しています。キノコのサプリメントの解説で述べたAHCCと呼び名は似ていますが、まったく成分は違います。また、AHCCはタンク培養の菌糸体製剤なので、水溶性リグニンがほとんど含まれていないのですが、AHSSにはリグニンが含まれています。リグニンは植物の細胞と細胞の間をうめたり、結びつけるつなぎの働きをする物質でマクロファージを活性化させてくれます。
 AHCCをとっていて、それ以上改善のきざしが得られないときや、腫瘍マーカーが上がってきたときにAHSSを補うと、免疫の力が再度上がってきて、改善するという研究者の報告もあります。
 特に子宮がん、肺がん、肝臓がんに著効があるとされていますが、ササの葉エキスのもう一つの大きな特長は抗菌作用が強く、胃潰瘍の原因となるヘリコバクター・ピロリ菌にも有効なことです。ピロリ菌の鞭毛を保護する細菌鞘を部分的に溶解してしまうのです。したがって、ピロリ菌が発がんに関与していると考えられる胃がんにはいいでしょう。
 * キシロースは5単糖の一種(ブドウ糖は6単糖)。キシロース6つにアラビノース1つが結合したものがアラビノキシラン。
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 米、小麦などのイネ科の植物のヘミセルロースの主成分がアラビノキシランで、ヘミセルロースA、ヘミセルロースBと2種類あります。このうちのヘミセルロースBに、シイタケがもつ特殊酵素を作用させて吸収率のいいものにしたのが、米ぬかアラビノキシラン誘導体で、バイオブランとも、MGN−3とも呼ばれています。多糖類ですが五炭糖で構成されており、そこがキノコのβーグルカンと際立って違っており、そのために、いっそう免疫系を賦活するのであると、米ぬかアラビノキシラン誘導体の研究開発者は主張しています。しかし、その厳密な比較データはないので、何ともいえません。そうかもしれないし、そうでないかもしれません。もともと、先に述べたAHCCの開発に携わっていた人たちの一部が、何らかの理由で別れて、独自に研究開発してできたサプリメントのようです。したがって、原理的には、「多糖類」を利用して白血球のNK細胞、T細胞、B細胞を刺激するということのようで、また、乱暴な言い方かもしれませんが、この一つ前に述べたササの葉エキスとほぼ同じようなものなのでしょう。キノコ系のサプリメントをとっていてもはかばかしくないとき、一時的に米ぬかアラビノキシラン誘導体にかええると、いい結果がでるかもしれません。
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 多糖類ならまだまだあるということで、次は海藻に含まれている硫酸化多糖類の一種フコイダンが、これも日本人の手によって最近非常に研究され、その化学構造が明らかにされました。日本人の研究者は多糖類にめっぽう強そうです。すでに健康食品として、市場に出回っています。コンブ、ワカメ、モズクなどのヌメリの部分に含まれています。
 フコイダンを含むサプリメントは、マコンブを原料とするもの、モズクを原料とするもの、ガゴメコンブを原料とするものというように、3種類出回っています。マコンブを原料とするものはガニアシという商品名、ガゴメコンブを原料とするものはアポイダンUという商品名、モズクを原料とするものは数種類あります。これら3種類うちどれががんには最も有効かということですが、これもまた、実際にヒトに投与された比較データがないので、何ともいえないのが現状です。
 少なくとも人工的にがん状態にされたマウスの脾臓リンパ球に対しては、フコイダンはインターロイキン12(ILー12)とインターフェロン・ガンマ(IFNーγ)の産生を著しく増強させることが確認されています。これらのサイトカイン産生誘導作用は、ウイルスに侵された細胞やがん細胞が体内に存在しない状態ではおこりません。つまり、体内に攻撃しなければいけない抗原が存在し、細胞性免疫で排除しなければいけない時におこり、それ以外の時は作用しないのです。これは生体にとって非常に都合のいいことなのです。不必要な免疫系の活性化はアレルギー疾患を増強させたりして、決して好ましいことではありません。要は適切なバランスなのです。
 また、がん細胞表面にある自殺シグナルを発するスイッチを押し、核の断片化をおこしアポトーシスをおこさせる作用があることが確認されています。もっとも、人体の中でそういう作用をおこすことは確かめられていませんが、いろいろながんが奇跡的に治癒したという数多くの症例から、その可能性は高いように思われます。このアポトーシス誘導作用を示すキノコは多くなく、したがって、キノコとの併用は治癒率を高めるだろうと推測され、積極的に併用する医者もおり、キノコ単独より高い治癒率を示すといいます。
 それに、ガゴメコンブのフコイダンの一種、Fーフコイダンには肝細胞増殖因子(HGT)の分泌を高める作用もあり、特に肝臓がんには有効かもしれません。またガニアシに含まれるステロールの一種は乳がんの抑制作用があるとされています。清の始皇帝は不老長寿の薬を求め、使者を東方にも送ったのですが、何と使者が求めた薬とはコンブだったようです。
 コンブ、モズクをはじめとした海藻類には、フコイダンのみならず、各種のビタミン、ミネラル、その他アルギン酸などをふんだんに有しており、単に抗がん作用だけでなく、抗高血圧作用、コレステロール低下作用、血糖上昇抑制作用、抗アレルギー作用、抗血液凝固作用、抗浮腫作用、便通促進作用、育毛作用なども示します。抗潰瘍効果のみならず胃潰瘍をおこすピロリ菌が胃壁にくっつくのを阻害する作用もあります。しかし、受精阻害作用もあるといわれており、妊娠を希望する人はあまりとらないほうがいいかもしれません。またアスピリンなどを血栓予防や大腸がん予防のためにとっている人も、フコイダンの併用は気をつけて下さい。
 値段は1ヵ月分が1万5750円〜3万1500円(本体価格15000〜30000円)で、1日500〜1000円といったところです。最も高い3万1500円(本体価格30000円)は、仁丹が出しているフコイダン+3で、アガリスク、霊芝、シイタケが足されているからだと考えられます。しかし、いずれにせよ高過ぎるという感じはぬぐいきれません。スーパーで売っているオキナワモズクは3パックが200円ほどです。それとどう違うのか? 自然のモズクのほうが、フコイダン以外にもいろいろなビタミン、ミネラルが含まれていて、かえっていいのではないか。しかし、フコイダンのILー12やIFNーγ誘導効果は量に依存するようなので、普通の食事でとるコンブやモズクでは、十分な効果が得られないということでしょう。したがって、特にがんにかかってしまったあと、治療の一つとしてフコイダンをとろうとすれば、サプリメントに頼らざるをえません。また、食物から大量のフコイダンをとろうとすれば、大量に海藻をとらなければならず、たとえそれが可能であってしても、余分にヨードや鉄分を摂取してしまうことになり、今度は甲状腺機能障害や鉄の過剰(これはがんの誘発因子の一つです)に陥ることもあります。それ避けて、フコイダンの効果だけを得ようとすれば、サプリメントからとなってしまいます。
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 これは商品名です。腸内細菌の一種であるエンテロコッカス・フェカリスEC-12株を熱処理して殺し、1包1・5グラムあたり1兆7500億という膨大な数のエンテロコッカス・フェカリスを腸に送りこむというサプリメントです。
 ここで、「なぜ死んだ腸内細菌?」と感じられた人は優秀です。今までは、生きた乳酸菌などの善玉菌を、いかに胃酸で殺されずに腸まで届けるかということに研究者は躍起になっていました。いくら腸にフレンドリーで健康に役立つ善玉菌でも死んでしまったら何の役にもたたないのではないかという疑問です。そのため特別なカプセルに包むといった工夫もなされている製品もあります。しかし、ここで見事な発想の転換が行なわれたのです。死んだ細菌の方が圧縮してもっとたくさん腸に送れるのではないか。そして腸のリンパ器官を刺激し、免疫を高めることができるのではないか。まさにそのとおりなのです。腸は人体のリンパ球の60%ほどが集まっています。これはいい換えれば腸は人体における最大の免疫器官なのです。その機能をがんに対抗できるほど活性化させるには、数千万の腸内細菌を送りこむだけでは不十分なのです。一桁足りないのです。兆という単位が必要なのです。そして、その必要なものとは、実はエンテロコッカス・フェカリスの骨格をつくっている多糖類なのです。したがって、菌が死んでいようが、生きていようが関係ありません。多糖類の量が問題なのです。この作用はキノコの多糖類であるβーグルカンの腸管免疫賦活作用と原理的には同じです。またAHSSのササ多糖体、米ぬかアラビノキシラン誘導体、フコイダンの多糖類などと、同様なメカニズムが潜んでいるようです。これは日本人が考えだしたサプリメントで、極めて優秀な製品ですが、どういうわけか世界にはよく知られていません。今だに欧米ではいかに生きた善玉腸内細菌を送りこむかという発想に囚われています。
 この製品には他に、腸内フローラのバランスを改善するために、アップルファイバー、グルタチオン酵母、また他の生きた善玉腸内細菌の餌になるオリゴ糖も含まれています。1包1.5グラム入り60包で1万7850円(本体価格17000円)です。これも高いのが難点です。しかし、腸は免疫に関するだけでなく、ホルモンやビタミンの産生、脂質代謝などにも重要な働きをし、また、いくら優れたサプリメントをとっても吸収されなければ初めから意味がありません。したがって、腸の健康はがん対策に必須なのです。
 もし、この製品が入手できなければ、せめてビフィズス菌、乳酸球菌、乳酸桿菌、有胞子性乳酸菌といった善玉腸内細菌を、必ずサプリメントで摂取しておいて下さい。これらの菌は糖質を分解し、乳酸や酢酸といった酸をつくります。こういった酸には腸の蠕動運動を促し便秘を解消する働きがあります。また特に酢酸は腸の栄養になり、腸の細胞増殖を助長します。それに腸管が酸性になるとウェルシュ菌などの悪玉腸内細菌が減ります。悪玉菌は腐敗菌とも呼ばれ、タンパク質を分解して有害な物質をたくさんつくり、その中には発がん物質も含まれています。さらに悪玉菌は胆汁酸を、強力な発がん作用のある二次胆汁酸に変化させます。ところが乳酸菌やビフィズス菌は胆汁酸を自分の細胞の中に溜め込む性質があり、発がん作用のある二次胆汁酸の原料となる胆汁酸そのものを少なくしてくれるわけで、がんのリスクをそれだけ減らすということがいえます(この胆汁酸を溜め込むという作用のために、結果的にはコレステロールを低下させることができます)。オリゴ糖はビフィズス菌や乳酸菌のえさになりますので、是非、これも補ってほしいものです。オリゴ糖とはブドウ糖や果糖といった単糖類が数個結合したもので、フラクトオリゴ糖をはじめにして数種類あります
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 主に甲殻類(カニ・エビ等)の甲羅や昆虫の外皮を構成する主成分で、キノコや微生物(糸状菌)の細胞壁にも含まれており、年間推定1千億トンも地球上で生産されている物質です。これは植物の細胞壁を構成するセルロースに匹敵する 量です。1980年代ごろより、特に日本で研究が盛んになりました。セルロースが植物繊維の一つであるとすれば、キチン・キトサンは動物繊維であるわけです。
 キチンはN-アセチル-D-グルコサミンがβ(1-4)結合した直鎖型の高分子多糖類です。さらにキチンからアセチル基(CH3-CO-)を外して(これを脱アセチル化といいます)、抽出精製したものがキトサンで、アセチル基にかわってアミノ基(-NH2)がくっついています。70%以上脱アセチル化されているものを一般的にはキトサン、それ以下をキチンと呼びます。一般的に出回っているキトサン、はカニの殻から化学処理してキチンを取り出し、脱アセチル化してつくるのですが、どうしてもキチンが少し残ってしまいます。そのために、キチン・キトサンとふたつの物質名を列ねて呼ぶわけです。
 つまり、キチン・キトサンも、キノコから始まって累々と述べてきた多糖類の一種なのですが、アミノ基をもっていることが大きな特徴で、そのため、プラスに荷電しています。ここがポイントで、マイナスに荷電している細菌やウイルス、またダイオキシンを初め、多くの有害化学物質がマイナスに荷電しているため、それらと容易に結合して、体外に出す働きをします。
 コレステロール吸収抑制、血糖上昇抑制作用、血圧降下作用、整腸消化促進、便秘改善作用、腎機能改善作用と、生活習慣病に対する万能薬のような多彩な働きをします。また人体との親和性が良いので人工皮膚、手術用糸など新素材とし、医学にも応用されています。ことがんに関しては、発ガン物質、放射性物質と重金属の除去作用とあいまって、多糖類として、今まで述べてきたキノコ、ササの葉エキス、フコイダン、米ぬかアラビノキシラン誘導体、イムノフェカリスなどと同じように免疫系を賦活し、かなりの好成績をあげているようです。また転移を防ぐ作用もあると言われています。それは、がん細胞は血管壁の表面に存在するある種の接着分子に付着して増殖するのですが、キチン・キトサンはがん細胞より先にその接着分子と結合して、転移を防ぐからです。がんを手術で除去する場合は、前もってキチン・キトサンをとっておくと、経過が比較的良好という報告もあるくらいです。
 それで問題なのはあまりにも数多くのキチン・キトサンの製品が出回っていますが、どれがベストかということです。1ヵ月分が2100円(本体価格2千円)ほどのものから、その10倍以上の2万6250円(本体価格2万5千円)のものまであります。ぼくにもどれがいいかわかりませんが、選択のポイントとなることを二つ書いておきます。一つは水溶性であることをうたっているものは、概して高価ですが、別に水溶性でなくてもけっこうです。なぜならキトサンは胃酸により体内で水溶性になるからです。また単なるカニ殻粉末をキチン・キトサンと勘違いしないで下さい。その2点です。
*以上、キノコからこのキチン・キトサンまでの抗がん作用は、つまるところ多糖類による免疫賦活と結論することができるでしょう。いろいろな形の多糖類が何らかのメカニズムで免疫を活性化して、がんと戦う力を人間に与えているのです。その各々のメカニズムは当然、微妙に違っているわけです。したがって、キノコからキチン・キトサンまでの免疫賦活サプリメントは、もし経済的に許されるなら、2種類か3種類選んで、サイクルをつくりながらとることがベストなのです。例えばチャーガを3週間、次の1週間休憩、次に米ぬかアラビノキシラン誘導体を3週間、1週間休憩、次はキチン・キトサンを3週間、1週間休憩。もとに戻って、チャーガを3週間、1週間休憩、---というようにです。それと、これらの免疫賦活系のサプリメントをとるときは、同時にCOX−2 阻害剤(シクロオキシゲナーゼー2阻害剤:商品名セレブレックス)もとっているほうが無難です。その理由は4)COX−2 阻害剤の章をお読み下さい。 「サバイバルエッセンスと腸溶性ラクトフェリンをとったうえに、これら免疫賦活作用の あるサプリメントをとることは非常に効果的です。すべて、異なったメカニズムでがんと対処しているわけですから。」
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 特にセレン、亜鉛、モリブデン、マンガン、ゲルマニウムといったミネラルはがん対策にことのほか重要であるにもかかわらず、今の日本ではないがしろにされがちです。モリブデン不足は食道がんや胃がんがと関係し、マンガンと亜鉛が不足すれば、DNA修復酵素がうまく働きません。ビタミンもミネラルが存在してこそ、正常にその機能を果たします。たとえば肺がん、皮膚がん、白血病に重要なビタミンAの十分な働きには、セレン、亜鉛、リン、マグネシウム、カルシウムなどが必要です。つまり、ミネラルはがん対策に必要不可欠なのです。しかし、吸収されにくい物質でもあります。したがって、サプリメントで十分に補っているつもりでも、何らかの理由で意外と吸収されていない人がけっこういるのです。いや、しっかりと吸収されていないからこそ、がんになるとも言えるわけです。
 そこで考え出されたのがキレート水です。キレートは英語ではchelateと綴ります。chelaは蟹のハサミの英語です。語源は同じです。蟹のハサミのようにミネラルを挟み込み、それでもって、腸から吸収しやすくしようという非常にユニークな発想です。キレート水自体は、何も栄養素は配合されていませんが、食物中の、あるいは、サプリメント中のミネラルの吸収をしやすくする物質を含んでいるのです。それをキレート物質とよんでおきましょう。
 植物は、微生物が土壌の有機物を分解してつくった物質にミネラルを挟みこんで、根にある毛根から吸収します。そこに着眼して、ヒトの場合も、腸の絨毛からミネラルをより効率よく吸収させるための蟹のハサミをつくったというわけです。このハサミは、大豆とトウモロコシから特殊な土壌菌を利用して数度発酵させてつくったタンパク質を、さらに低分子のアミノ酸に分解してつくります。そのアミノ酸の分子結合の一部を切断し、ちょうど蟹のハサミのような形のキレート物質をつくます。そこにミネラルが挟み込まれて、絨毛から吸収しやすくなるのです。商品名は「恵心」、「恵丹」、「綺麗人」などとして、主にインターネットのショップで売られています。いろんなサプリメントをとっても、もひとつかんばしくなかった人は、是非キレート水も補って下さい。腸溶性ラクトフェリンで腸を整え、さらにこのキレート水でミネラルの吸収を確実にすることです。もう少し詳しいことを知りたい人は、-- 医師も使い始めた「キレート水」の効果--という本を読まれたらいいでしょう。わかりやすく書かれています。
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 3〜20個の乳酸分子が環状に結合した乳酸の総称です。普通、乳酸分子は鎖状にまっすぐつながっています。ここ数年、特に日本で急速に、かつ精力的に研究がなされています。キノコ、フコイダン、サメの軟骨などとはまったく違った機序でがん細胞を殺し、それらとの併用は、非常に有望視されています。またきわめて安全な物質で、致死量が設定できないほどです。つまり、ヨーグルトと同じように安全であるということです。
 1982年、ヒトのがん由来の細胞を増殖させた培養液に、がん細胞増殖を抑制する因子が発見され、それが低分子の環状の乳酸重合体であることがわかりました。
a) このCPLの働きを説明する前に、細胞が生きていくためにどのようなメカニズムでエネルギーを得ているか説明しなければいけません。根源のエネルギー物質はATP(アデノシン三リン酸)です。生物のエネルギー通貨です。アデニンとリボースとリン酸3分子が結合したもので、下記のような構造をしています。
 アデニン+リボース+P〜P〜P ( Pはリン酸を示します)
 リン酸の〜の部分にエネルギーが貯えられています。
 このリン酸の結合部分が1つ切れると、7〜10kcalのエネルギーが得られます。すべての生物はここからエネルギーを得ているわけです。
 このATPをつくるにあたって、酸素を必要とする経路と、必要としない経路と2つに分けられます。
 前者は、<解糖系→クエン酸回路→電子伝達系>という複雑な基本的な3つのステップを通過しながら、ブトウ糖からATPを産生します。要約すると、
 C6 H12O6 +6O2 +6H2 O→6CO2 +12H2 O+38ATP
つまりブドウ糖1molから38ATP、つまりエネルギーにすると688kcalが得られるということです。
 酸素を必要としない嫌気性経路は、代表的なのは、筋肉の中でブドウ糖が分解され乳酸ができる過程です。この代謝経路は筋肉の素早い運動に特に重要ですが、網膜、腎髄質、それに赤血球でも行なわれています。この代謝経路にはLDH(乳酸脱水素酵素)が必要です。
 C6 H12O6 →2C3 H6 O3(乳酸)+2ATP(47kcal)
 筋肉、網膜、腎髄質、赤血球、これら以外の正常な細胞はエネルギーを得るために酸素を必要とする最初の好気的解糖を行ないますが、がん細胞は嫌気性の解糖を行うのです。ここが大きなポイントで、CPLが活躍できる場があるわけです。次に、それをさらに詳しく説明します。
b) 嫌気性解糖を行なうにあたって、LDHという酵素が必要であると書きました。そのLDHは細かく分けると、LDH1、LDH2、LDH3、LDH4、LDH5 と5種類に分けられます。これらは正常のLDHです。しかし、がん細胞はLDHーKという変形したLDHを産生し、それを酵素として使用し、ATPつまりエネルギーを得ます。そこで、この変異LDHーKの作用を妨害すれば、がん細胞はエネルギーを得ることができず、DNAが壊され死んでいくはずです。
 正常な5つのLDHには作用せず、異常なLDHーKにのみ特異的に作用するものはないのか。そういう非常に理論的な考察からつくりだされたのがCPLなのです。まず理論から人間の手で合成され、きわめて明瞭で、曖昧さがありません。もっとも、臨床医学においては、理由がよくわからないのだが、よく効くというほうが多いのですが。
c) さらにCPLには、正常な細胞を活性化させる作用があります。
 CPLは、ブドウ糖が解糖されてピルビン酸にいたる時に働くピルビン酸キナーゼをコントロールし、2,3ービスホスホグリセリン(2,3ーBPG2,3ーbisphosphoglycerate)を増加させます。
 この2,3ーBPGは赤血球において非常に大切な役目を担っています。赤血球中の酸素運搬タンパクであるヘモグロビンは、酸素に高い結合親和性があります。しかし、組織に到着したヘモグロビンは酸素をそこで放出しなければいけません。その放出を促す作用を2,3ーBPGはもっているのです。そのため、2,3ーBPGの適切な増加はミトコンドリアにおけるATPの産生を円滑にし、クレブス回路を効率化し、さらにエネルギーのもとATPを産生させるという、好ましい循環を来すわけです。したがって、身体が元気になるのです。話がかなり複雑になってしまいましたが、他のいかなる抗がんサプリメントと併用してもまったく問題がないので、頻繁に使われるようになるでしょう。
 がんのみならず、子宮内膜症、糖尿病、肝疾患、リウマチなどにも効果があると報告されています。
 1日の摂取量の目安は次のとおりです。
白 血 病
  20グラム以上
が   ん
(中期) 20〜30グラム
(中期) 20〜30グラム
(末期) 30〜50グラム
C型肝炎
  15グラム(2ヵ月) その後10グラム
糖 尿 病
(軽度) 10グラム以上
(重度) 20グラム以上
リウマチ
(軽度) 10グラム以上
(重度) 20グラム以上(膠原病を含む)
子宮内膜症
  15〜20グラム以上 値段は100グラムが1万円ほどです。
 普通は1日4〜10グラムの服用ですから、1ヵ月〜10日分が1万円ということになります。がんなどの深刻な場合、日に30〜50グラムはとったほうがいいようなので、月に9万〜15万円にもなってしまいます。ゲルマニウムより安いかもしれませんが、これではいくら効能があっても、患者さんにとってたいへんな負担です。何とかならないものでしょうか。
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 まず最初に注意していただきたいのは、ここでいうゲルマニウムは有機であるということです。化学で有機という場合、炭素Cを含有している物質はすべて、有機になります。有機栽培の有機とは違った概念です。
 1980年代、ゲルマニウムが健康産業で一時的にブームになったことがあります。その時に主に使われていたのは二酸化ゲルマニウム(GeO2 )で、これは無機です。この無機のゲルマニウムは体内、特に腎臓に蓄積しやすく、これによって死亡事故にまでいたる事件がおこりました。また悪質な業者が産業廃棄物から集めたゲルマニウムを万病に効くなどと偽って販売していたのが摘発されたりして、当時の厚生省の強い指導のもとに、ゲルマニウムは一気に下火になりました。
 しかし、特にこの4、5年前から再びその真価が見直され、まさに万病に使われだしたのです。このゲルマニウムはGeー132とよばれるもので、浅井博士の研究所で1967年日本で合成されました。今をさかのぼること35年前です。構造式は[(GeCH2 CH2 COOH)2 O3 ]nで水に溶け、強い生理活性を示します。その後、地道に研究が続き、数多くの実験で安全性は完全に確立されています。昔から健康増進に使われていた朝鮮ニンジンや霊芝にはゲルマニウムが大量(といっても100万分の1グラム単位ですが)に含まれています。植物には地中の無機ゲルマニウムを吸い上げ、体内で有機のゲルマニウムに変換する能力があるようです。霊芝ががんに効くといわれる一つの理由は、それに含まれているゲルマニウムであることは、ほとんど間違いありません。
 ではなぜ、有機ゲルマニウムががんに効くのか。まだ完全に解明されたわけではないのですが、次のような理論(というより未だ仮説といったほうがいいかもしれません)があります。
1. がん細胞は無酸素状態で増殖する。ところが、ゲルマニウムは全身の細胞への酸素供給量をます。したがって、がん細胞は増殖できなくなる。
2. 半導体であるがために、体内で極めて強力なフリーラジカル消去能を発揮する。
3. 有機ゲルマニウムにはインターフェロン誘起作用、NK細胞活性化がある。いずれも量依存性、つまり有機ゲルマニウムの量が増えれば増えるほどその効果がます。
 この3つ以外にもがんに効く理由はあると推測されますが、今のところ最もはっきりしているのが、以上の3つです。
 それともう一つ有機ゲルマニウムには際立った効果があります。がん末期の痛みを取り除く鎮痛作用です。モルヒネを使ってもとれない痛みが和らぐ例が数多く報告されています。たとえ、がんが治癒しなくても、これは非常に大切なことです。モルヒネと併用してもかまいません。モルヒネの鎮痛作用を増強させます。
 またリウマチによる痛みの改善にも効果あります。しかしなぜ鎮痛作用があるか、その機序は不明です。しかし、患者さんにとっては、難しい理論より単純に効くことそのもののほうが大切なはずです。いくら理論が立派でも、効かなければ、がらくた同然です。共産主義の経済は、理論は整然としていたのですが、現実には惨めな失敗に終わりました。それと同じことです。
 がんに使用する場合日に1000〜4000ミリグラムといった大量投与を行います。そこで、問題なのは費用です。1グラム、つまり1000ミリグラムが1200円ほどするのです。したがって、4000ミリグラムも使用すると、5000円近くもかかってしまいます。月に15万円です。健康保険は効きませんから、自費になってしまいます。これに他のサプリメントを足して、半年も続けることは普通の家庭にはできません。安い有機ゲルマニウムの製造方法が早急に期待されます。アメリカから個人輸入すると、わずかですが、安くなります。
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 リートリルともよばれています。ほとんどの代替療法は人体の自然な治癒力の回復に期待しているわけですが、積極的にがん細胞を殺そうとはしません。しかし、ビワやアプリコットの種子に最も多く含まれるアミグダリン(別名ビタミンB17)という一種の青酸(あの猛毒の青酸カリの青酸です)配糖体でがん細胞を殺すと主張する(といっても、薬事法のために、そうはっきりとはいっていませんが)療法があります。普通はβーグルコシダーゼという酵素で、青酸とベンズアルデヒドに分解され、それらがさらにローダネーゼなる酵素によって安全な物質に代謝されていきます。ところが、がん細胞にはこのローダネーゼが欠如しているので、青酸がそのまま毒性を発揮し、がん細胞を殺すというメカニズムです。
 特に昔から日本ではビワの葉をお灸のもぐさのようにして患部に当てることがありました。今ではそれよりちょっと進歩して、ビワの葉のエキスを遠赤外線で患部に浸透させるようなことが行なわれています。また、ビワの種子は粉末にされて売られています。これらの療法は決してばかにはできません。やってみる価値は大いにあります。
 先日、ぼくの診療所の近くに住む70をこえたご老人が膵臓がんにかかりました。ご老人はこの歳になって、今更、副作用の強い抗がん剤を使って生き延びるより、自然な療法で治したい、効かなければそれでいい、あっさりと死にますといって、毎日ビワの種を2〜3個ミキサーで砕いて粉末にして服用しました。数ヵ月後にはいつのまにか完治していました。こんなものだと思います。もし、そのご老人が大学病院に入院して、最先端の抗がん剤治療を行なわれたら、あっという間にお亡くなりになっていたことでしょう。
 しかし、抗がん剤でぼろもうけをしている巨大製薬会社にとっては、こんな治療というかただ同然の養生でがんが治ってもらっては非常に困ります。倒産してしまいます。すると、厚生労働省の役人も天下り先がなくなって、定年後の食いぷっちがなくなってしまいます。そこは、がん患者さんを見つけだし抗がん剤治療を受けさせなければいけません。しかし、ぼくはほとんど絶対的な確信をもってこう断言できます。少なくとも、5年生存率が、よくて数パーセントの膵臓がんに関しては、ステージによっては手術は有効でしょうが、現在のところ、ビワの種に代表される民間療法、あるいは今まで述べてきたサプリメントよりましな抗がん剤は何一つ存在しないのです。すべての抗がん剤治療は惨めな結果に終わっています。しかし、民間療法で完治する例は、ここに述べたご老人のように、ときどきおこるえるのです。すべて×より、ほんの少し○のほうが、はるかにいいでしょう。
 ビワの種が季節的に入手できないのであれば、アンズの種でもいいのです。アンズの種は大きな漢方薬専門の店にいけばおいてあります。
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 1970年代から20以上の研究所で研究されていました。特に1990年代の初期には、アメリカの巨大な製薬会社の一つと国立がん研究所が、Graviolaの抗がん作用を確認していました。そして、その会社はGraviolaがもつ二つの最も抗がん作用の強い物質を化学的に合成できないかと7年にわたり研究したのですが、結局、失敗に終わりました。そこで、その会社はそのプロジェクトを棚にあげてしまったのです。なぜなら、自然に存在するものそれ自体では特許は取れず、会社の利益につながらないからです。そして、研究結果を公表せず、闇の中に葬ってしまったのです。しかし、その行為に反撥した一人のジャーナリストはアマゾン熱帯雨林のハーブを専門に開発しているRaintree Nutritionという会社に、Graviolaを抗がん作用の面からも研究開発するようにコンタクトをとったのです。
 もともと、Graviolaは原住民の間では昔から虫下し、解熱、鎮静などに使われていました。Raintree Nutrition社は原住民を雇い、本格的にその栽培を始め、4年ほど前からアメリカの市場に販売し始めたのです。もちろん医薬品としては認められていませんし、これからも認められることはないでしょう。しかしDNA・RNA合成を阻害する抗がん剤アドリアマシンの1万倍の抗がん作用があると確かめれています。100倍でもなく、1000倍でもなく、10000倍です。しかも、何の副作用もなしにです。つまり選択的にがん細胞のみを殺すわけです。しかも値段が1ヵ月分が15ドル、1ドル102円として1530円。一回の外食分の値段です。アミグダリンと同様に、こんなものが広く世間に行き渡ると、副作用ばかりで効きもしない高価な抗がん剤でぼろ儲けをしている大手製薬会社はたまったものではありません。また1530円の20倍以上の36000円でメシマコブを売っている日本の健康食品会社も、これじゃもうけにならないと、日本に紹介しないのは当たり前です。したがって、Graviolaは日本ではまず日の目を見ることはできそうもありません。
 また同じRaintree Nutrition社が出している、NーTenseやNtenseー2というサプリメントがあります。前者はGraviolaの他に、Mullaca、Vassourinha、Espinheria Santa、Mutamba、Bitter Melon、Suma、Cat’s Clawという7つのハーブが足されたものです。後者のNtenseー2にはGraviolaは配合されていませんが、Anamu、Brazilin Peppertree、Simaruba、Mullaca、Cat’s Claw、Vassourinhaが配合されています。これらのハーブはすべて抗がん作用と、免疫系を賦活する力があります。二つとも120カプセル入りが25ドル(2550円))です。1日6〜12カプセルが目安ですから、1ヵ月分に換算すると、3825〜7650円です。1日124〜250円で安いものです。しかし、現代は、安くて効く薬は抹殺されるという、実に不条理な時代なのです。
 このRaintree Nutrition社からはこういったがんのためのサプリメント以外に、前立腺サポートが出されており、例えば前立腺がんのときにはNーTenseと前立腺サポートを組合せるというようにして使えば、もっと効果があがります。しかも、これらサポート・シリーズも20ドル前後と非常に安価ですから、二つ組合せてもせいぜい1日400〜500円でおさまります。当然、他のサプリメントといっしょにとってもかまいません。また、Ntenseー2は特に白血病といった液性のがんに効果あります。www.rain−tree.com にアクセスして個人輸入されたらいいでしょう。
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 サメは獰猛な魚というイメージが固定されています。もう30年ほど前に流行った「ジョーズ」という映画の出来栄えがあまりにも強烈だったこともあるでしょうか。そのころはまだ、サメがこれほど人類の健康に貢献するとは、ごく一部の先見の明ある研究者しか知りませんでした。
 サメはがんに極めてかかりにくい魚です。100万匹のうち1匹か、それ以下の確率でしかがんにはなりません。発がん物質を大量に入れた水槽で飼育してもがんを発生させません。これを現代日本人の発がん率と比べると驚異的です。たとえば1998年のがんによる死亡者は28万3921人で、同年の死亡者数の30.3パーセントです。つまり現代日本人の3人に1人はがんで死ぬということです。1/3と1/100万。サメには必ず発がんを阻止するメカニズムか、あるいは抗腫瘍物質が備わっているはずです。サメは人類が地球に登場する前から、ほとんど進化せず4億5000万年も生き延びています。それほどの強い生存能力にはそれなりにわけがあります。それは肝臓と軟骨にあったのです。この二つにおいて、サメは他の魚と際立って異なる解剖学的特性を示します。
 サメの肝臓は非常に巨大で、体重の25〜50%もあります。種類によっては体の3分の2が肝臓で占められるいるものもいます。体内の脂肪はすべて肝臓に貯えられており、このことが浮袋をもたないサメに浮力を与えているといわれます。また骨格はすべて軟骨のみでできており、骨髄をもった普通の骨はありません。
 この肝臓と軟骨に、血管新生を阻止する物質が含まれていることが発見されました。血管新生とは、すでに存在する血管より、新たに血管が分岐するように形成されることをいいます。排卵や妊娠、けがの治癒などにはいつもおこっており、これは生理的に正常であり必要なものです。しかし、ことがん細胞に向かってこの血管新生がおこれば、非常に問題となってきます。
 がんは小さく、できた箇所にこじんまりと止まっていてくれさえすれば、ほとんど問題はおこしません。たとえば、胃がんが発生したとしても、それが直径1センチほどの大きさであれば、まず何の障害もおこしません。それが巨大化して、食物が通過できなくなるから問題なのです。あるいは、他の場所に転移し、そこで大きくなるからやっかいな事態がおきるのです。しかし、もしその胃がんに十分な栄養が行き渡らなければ、がんは成長しません。そこで、がんは近くの血管にメッセージを送り、最終的には自分のところまで血管を引っ張ってくるわけです。そして新しくできた血管より栄養分を吸収し、どんどん大きくなっていき、またその血管を通して、転移もおこってきます。
 したがって、がんに対する血管新生を阻止すれば、がんは存在していても、それが小さいかぎりまったく問題ないということがいえます。そういう阻止物質をサメはもっているのです。
 また従来のサメ軟骨パウダーはなま臭くてのみ辛く、それを大量にとるとなると負担になるという問題もあり、最近はエキスになったものも出回っています。エキスですと、7ミリリットルでパウダー100グラムに相当します。また消化器系統のがんでパウダーが経口的に摂取できない人でも、液体の場合可能です。体重1キロに対し1グラムが摂取量です。
 しかし、サリドマイドの見直しで、これからはこのサプリメントは使われなくなるでしょう。こと血管新生阻害作用においては、圧倒的にサリドマイドのほうが効果があるからです。ゆめゆめ、バカバカしいほど高価なサメの軟骨や肝臓を購入しないように。どうしてもサリドマイドが入手できないときや、サリドマイドの副作用(便秘や湿疹)にたえられないときにのみ、使うべきです。
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 いかめしい名前ですが、要するに緑茶に含まれているカテキンの一種です。昔から緑茶をよく飲む地方はがんが少ないといわれていました。特にエピガロカテキン・ガレートはDNAポリメラーゼ活性阻害能力がすぐれており、がん細胞のアポトーシスを促します。また、サメの軟骨で述べた血管新生阻害作用もあるとスエーデンのカロリンスカ研究所が発表しています。さらに、がん細胞をばらばらにして転移をおこさせやすくする作用があるウロキナーゼという酵素の働きも阻害します。こういったことからエピガロカテキン・ガレートはがんに非常に有効なのです。
 それでは、緑茶をたくさん飲めばいいということになるのですが、いったんがんにかかってしまって、それを治そうという目的であればやはり大量のエピガロカテキン・ガレートを摂取しなければならず、それにはサプリメントでとる必要があります。緑茶にはカフェインが含まれていますから、大量に飲むことは健康によくはありません。
 このエピガロカテキン・ガレートを最も多く含むサプリメントは、ぼくが調べたかぎりでは商品名Tegreenです。30錠で3444円(本体価格3280円)。1錠中エピガロカテキン・ガレートが95ミリグラム入っており、製造過程で意図的にカフェインを除去しているので0.8ミリグラム以下のカフェイン含有量です。これだけ多量のエピガロカテキン・ガレートを含み、逆にカフェインを少なくしているサプリメントは見当りません。
 これも予防のためにであれば、1日1錠でいいでしょうが、がんにいったんなってしまってからでは、とても1錠では足りません。まさに多ければ多いほどよく、10錠、15錠と増量すべきです。もっとも、こうすると1ヵ月分が3万円以上と、高くなってしまいますが。それに、この製品は特別な流通形態で売られていますので、ほとんど知られていません。しかし、いいものはいいということでここに紹介しておきます。
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 以上、がんに効くといわれるサプリメントを長々と紹介してきましたが、ここで、絶対に忘れてはいけないことは、十分にビタミン、ミネラル、抗酸化物質を補給しておかねばならないということです。そうでないと、いくらキノコをとろうと、高価なゲルマニウムをとろうと、それらはうまく働きません。必ず総合ビタミン剤は一つ摂って下さい。できるだけ多種類のビタミン、ミネラル、カロチノイドが入ったものがいいでしょう。日本製よりアメリカ製のほうがはるかに安く、また微量元素(例えば銅、バナジウム、マンガン)が、アメリカ製のものにはしっかりと含まれていることが多いからです。インターネットで検索して個人輸入されるのがベストです。そして、基本となるビタミン、ミネラル、カロチノイドなどを摂った上で、さらに以下の量を付け加えるべきです。ここに述べる量は、癌にかかった人が摂る量ですので、非常に多くなっています。しかし、ここ数ヶ月が勝負という場合は、ためらわずこのくらいは摂るべきです。
1)ビタミンC(これはエスターCがいい) 6〜12グラム 必ず三回に分けて。一度に大量に摂ると下痢をする人がいますが、その時は、徐々に増やしていって下さい。尿管結石を心配しているような時間はありません。
2)セレン(セレニウム) 日に400〜1500マイクログラム。ただしこれだけの量を長期間にとると、頭痛や、爪の変形、体臭、口の中に金属のような味がすることがあります。そのときは、減らして下さい。
 以上の二つは癌治療には絶対といってもいいほど必要なビタミンとミネラルです。
3)ビタミンE 日に400〜800単位。単にαートコフェノールだけのものではなく、α、β、γ、δートコフェノールと、 α、β、γ、δートコトリエノール、合計8種類のビタミンEがミックスされたタイプにして下さい。特にγートコトリエノールは血管新生阻害作用があります。しかし、乳癌、子宮癌、卵巣癌など性ホルモン依存性の癌にかかっている人はとらない方が無難です。なぜなら、ビタミンEは性ホルモンを活性化する作用があり、どういうふうに影響をおよぼすか、不明な点があるからです。他の癌の場合、積極的に摂って下さい。
4)マグネシウム、カルシウム マグネシウムは日に500ミリグラム、カルシウムは日に1000ミリグラム。この二つはペアでとったほうがいい。
5)亜鉛と銅 日に亜鉛は50〜60ミリグラム、銅は4ミリグラム。必ず二つは一緒にとるべきです。そうでないと、片方が、相対的不足をおこします。およそ、亜鉛と銅の摂取比率は、亜鉛:銅=10〜15:1です。
6)カロチノイド トマト、ニンジン、カボチャの黄色や赤、また鮭のピンク色などの色素です。自然界におよそ650種類以上見つかっています。抗酸化作用が強く活性酸素を消去してくれます。一昔前はβーカロチンだけが非常に有名でしたが、今では、αーカロチン、リコピン、クリプトキサンチン、ルテイン、ゼアキサンチン、アスタキサンチンなども知られるようになっています。これらは単独で摂るよりも、ミックスで摂ったほうが効果があります。色の鮮やかな野菜の中には、βーカロチンだけとか、リコピンだけ、といったようには存在せず、非常に多くの種類のカロチノイドが量は違っても混在しているわけです。したがって、サプリメントとして摂る場合も、できるだけ自然に似せた状態、つまり、幾種類ものカロチノイドをまとめて摂るほうが効果的だということです。特に、
 
 αーカロチン は肺癌、胃癌に
 βーカロチン は胃癌、膵臓癌、皮膚癌に
 リコピン は前立腺癌、 膀胱癌、膵臓癌に
 ルテイン、ゼアキサンチン は大腸癌、子宮頚に
 βークリプトキサンチン は大腸癌と皮膚癌に
というように、各々のカロチノイドには得意な癌があります。また、アスタキサンチンは血液脳関門を通過しまさすから、脳腫瘍にこれから使われるでしょう。またカロチノイドは一般的に特に、癌ができるときのイニシエーション(つまり、初期の出来始め)の段階で効果的であるされています。したがって、家系的に癌の多い人は、健康なときから常に摂っておき、未病のうちに癌を退治して下さい。
*注意:特に喫煙の経歴がある人は、単独で合成のβーカロチンは摂ってはいけません。肺癌の発生率をむしろたかめます。必ず、いろいろなカロチノイドがミックスされたものを摂って下さい。
7)CoQ10 特に抗コレステロール剤を服用している人は、その薬によって、CoQ10が減少します。ところが、このCoQ10は癌と戦うために非常に大切な補酵素なのです。抗コレステロール剤を摂っていない人でも積極的にこのサプリメントは摂っていただきいので、ましてやHMG-CoA還元酵素阻害薬(メバロチン、リポバス、ローコール、リピトールなど)を摂っている人は、必ず補って下さい。200〜1000ミリグラム/日。それから、よほどコレステロールが高くないかぎり、そういう抗高脂血症剤は摂ってはいけません。300mg/dlでも不必要です。老年になれば、コレステロールが低いほど癌になりやすいとはっきりデータで出ています。

 以上、いろいろのサプリメントを述べましたが、もし経済的に余裕があれば、これらすべてとられることをすすめます。先日、岡山に住んでおられる64才の肺がんの男性が相談に来られました。大きな会社を経営なさっている人で、抗がん剤による治療を拒否して、ここに述べたようなサプリメントばかりで対処なさっていました。月に20万円は使われるということでした。そのせいだと思われますが、同伴された奥さんより、ずっと健康そうに見えます。何の自覚症状もありません。ただレントゲンでコイン状の影が映っているだけで、腫瘍マーカーが増えたり減ったりするだけで、あとはいたって健康なのです。これからの治療方針はどうすればいいでしょうということで来られたのですが、これだけやっておられて、かつ体の調子がいいのなら、もうこれ以上、何もしなくてもいいのじゃないでしょうか。へたに抗がん剤など使用すると、それこそ、坂から転げ落ちるように悪化しますよということで、診察は終わりました。また5年ほど前ですが、胸部レントゲンにはコイン状の影が3つか4つ映っているのですが、自覚症状は階段を登るときに息切れがするだけという30代前半の女性も診ました。その人はSOD様作用食品を大量にとられていました。
 このように、がんはあっても、共存できれば、何もやっきになって、抗がん剤でがんを殺す必要はないはずです。しかし普通の人は、健康保険のきかないサプリメントをたくさんとることは経済的にできないのです。ここが、最大のネックなのです。
 また、もう一つ付け加えておかねばならないことがあります。こういうサプリメントだけで非常にうまくいっているケースの患者さんが、再発を恐れて、ついつい抗がん剤治療を受けるケースです。ほぼ絶対に裏目にでます。特に、完全に腫瘍が消失したのではなく少し残っている患者さんは、「いい抗がん剤ができましたよ。最後の一押しで、がんを無くしましょう」という医者の言葉に誘惑されるのです。それで、その抗がん剤を試みるのですが、結果はたいてい1年以内の死亡です。最後の一押しとは死への一押しなのです。いやというほど多いパターンです。そのとき、医者は自分がすすめた抗がん剤で患者を殺したという意識がないのが、実に不思議なのです。そこまで、現代医療は狂っているのです。
 少しくらい腫瘍が残っていてもかまいません。がんと仲良く共存できればいいのです。絶対にこういう頭のおかしい医師のいう言葉に、惑わされてはいけません。新しい抗がん剤は、麻薬や覚醒剤より社会悪です。間違いないく人を死に至らせます。先ほどの64才の肺がんの患者さんはのちほど電話相談で、肺がん治療薬「ゲフィチニブ(製品名イレッサ)」という新しい薬を試してみたいが、どうかという質問をされました。ぼくは止めておきなさいと、はっきり忠告しました。案の定、2002年10月27日のぼくが目を通した読売、朝日、毎日新聞のすべてに、イレッサの副作用で39人が死亡していたという記事がでていました。販売元のアストロゼネカ社によると、推定使用患者は約1万人で125人が肺障害などの副作用をおこし、うち39人が死亡しています。1万人中125人とは、100人につき1人以上で、そのうち3割以上が死亡です。ひどい数です。麻薬や覚醒剤もこれほど人をだめにしません。これはわかっている数であり、これからも増える可能性があり、かつイレッサなる抗がん剤でどのていど改善したかははなはだ疑問です。こういうでたらめな薬を認可する厚生労働省と、それを使う日本の医者の良識が疑われます。いいかげんにしてほしいものです。
 また、いったん癌にかかったものの再発もなく、うまくコントロールされている患者さんは、一時的にもステロイド剤を服用してはいけません。免疫を弱め、癌の再発につながります。一般的にステロイド剤は小さな白い錠剤です。そういう錠剤が処方されたら、医師に何であるか必ず質問して下さい。10年再発なくても、20年再発がなくても、絶対にステロイド剤は摂ってはいけません。
 ぼくは特にビタミンとミネラルの専門家なので、組み合わせなどについては、ご相談下さい。 
dr@drmakise.com 
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