
2)炎症について
今、古くて新しい「炎症」という病理が、現代医学で新たに真剣に研究されてきています。ほとんどすべての病気には炎症が関係しているというのです。
たとえば動脈硬化からおこる狭心症や心筋梗塞の危険度は、コレステロールや中性脂肪の多い少ないより、むしろ体内の炎症度を示す、CRPというタンパク質やLA-Lp2という物質の方がより正確に心・血管系の病気を予測できるということが、そろそろ定着しつつあります。
これは心筋梗塞をおこす人の50%はコレステロールや中性脂肪が正常であることを考えれば、実にまともな話なのです。(余談になりますが、コレステロールや中性脂肪にのみ注意を払い、すぐに抗高脂血症剤を与える医者にはくれぐれも注意して下さい。特に高齢者の場合、むやみにコレステロールを下げるのは危険なのです)。
がんでさえしずかな慢性の炎症が体内にひそんでいるときに、非常に発生しやすいのです。
アレルギー疾患の深部には、炎症が潜んでいます。まして、アトピー性皮膚炎は炎症そのものなのです。そして、実際の治療にはアレルギーをおこすアレルゲンを探しだすよりも、炎症を治すことのほうが、効率的なのです。
ちょっと考えてもみて下さい。ぼくたちを取り巻く環境には、それこそ何万という物質が存在します。また、食物もものすごい数です。その中からアレルギーをおこしている物質を探しだすのは、事実上不可能なのです。
摂取し、あるいは接触し、すぐにアレルギー症状をおこすものであれば簡単に同定できるかもしれません。
しかし、1週間も、2週間もしてアレルギー症状をおこす食物や、接触する物質を同定することは非常に難しいのです。それより、基本となる炎症をおこさないようにすることのほうが、治療としては実際的ではないでしょうか。
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