ここに書かれていることは、ドクター牧瀬が、延べ4万人以上のアトピー性皮膚炎を診察した 結果の、最新・最高のアトピー治療法です。しかし、ご自分の症状を正確に把握せず、ここに 書かれてあるサプリメントをとったり、勝手な治療法を行い、症状が悪化しても、ドクター牧瀬 はいっさい責任をとれません。
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頭皮の痒みについて

a)蕁麻疹(じんましん)

アトピーの患者さんには時々合併します。とくに風呂上りに起こりやすく、「ボコボコとした」あるいは「ちょっと盛り上がった感じ」という表現で膨疹を説明する人が多いのです。
かゆみはけっこう強いのですが、たいてい、1~2時間、あるいはせいぜい翌朝には消えてしまっています。このタイ プの蕁麻疹はコリン性蕁麻疹と呼ばれ、皮膚の抹消神経から放出されるアセチルコリンが関与しているとされています。
アセチルコリンが肥満細胞に直接に作用し、ヒスタミン、ロイコトリエンなどのかゆみを促す物質の放出を促すからだと、一般的には説明されます。

 もっとも、いまだに正確なメカニズムははっきりしないのが現状です。蕁麻疹だとわかってしまえば気が楽になるのですが、わからない場合、アトピーが悪化したのかと急に不安になって来院される方がおられます。
 このコリン性蕁麻疹には塩酸ヒドロキシジン(商品名:アタラックス)などが良く効きますが、毎日、風呂からでると必ず起こるので、何とかならないものだろうかと相談される方がおられます。
これに対する処方は、アトピーに対する処方と同じですが、特に多い目のビタミンB群(通常の3倍)とビタミンC(日に10グラムほど)が有効です。どこにどのように作用しているかよくわかりませんが、これで緩和される人はけっこうおられます。しつこい蕁麻疹には試してください。
 それと、薬物ではアスピリンとペニシリンが蕁麻疹をよく引き起こします。前者の場合は見つけやすいのですが、後者のペニシリンの場合、最近はいろいろな食品に、ごくわずかに含まれていることが多く、ペニシリンによる蕁麻疹だと、なかなか気づけないのです。細菌による感染症を防ぐために、たとえば鮎(アユ)の養殖の餌にもペニシリンを混ぜることがあります。それが、アユの体内に微量に残留します。その残留ペニシリンにアレルギー反応をおこし、蕁麻疹が発症するという図式です。

 このような場合、患者は抗生物質としてペニシリンを摂っているつもりはないのに、見えないところで、ペニシリンを体内に入れているのです。 ですから、過去に抗生物質でアレルギーをおこした人は、こういう点にも注意してください。
 食事に関する詳細な記録をとることです。できれば、調味料、香辛料なども記録すればいいでしょう。蕁麻疹をおこす引き金となる物質がみつかるかもしれません。


b)白癬(はくせん)

いわゆる水虫です。白癬菌による湿疹は最初、円か楕円形に輪が描かれており、次第に中が詰まっていきます。
これをアトピーだと勘違いして、ステロイド軟膏を使用しても治りません。特に糖尿病の患者さん、あるいは糖尿病を発症していなくても、糖尿病家系の患者さんは注意し下さい。糖尿病の患者さんは皮膚の白癬菌に対する抵抗力が非常に弱いのです。

 白癬には効果的な軟膏やクリームがあります。しかし、特に足の水虫はなかなか治りにくいのが現実です。そのため、ひどい場合は内服薬もあります。しかし、医薬品の内服には必ず副作用が伴います。可能なかぎり、少なくとも内服薬だけは避けたいものです。
 昔から、木酢を水虫の治療に使ってきました。木酢がアトピーに効くということで、よく売られていますが、実際のところほとんど効きません。そういうことから、最初、ぼくは、水虫治療に木酢を使うことも、どうせ効かないだろうとかなりバカにしていました。しかし、単に木酢だけでなく、ドクダミやヨモギのエキスも混ぜてつくられた製品を、患者さんの一人がかなり熱心にすすめたので、他の水虫の患者さんにも数人試してもらいました。驚くなかれ、効くんです! 

専用の木綿の靴下を履き、木酢にドクダミエキス、ヨモギエキス、ムクゲエキスなどを混ぜた液体を靴下の中に注ぎ、2時間ほど足を浸すのです。1週間~10日間のうちに、一皮めくれるように角質がはがれ落ちます。その1回の処置で10ヶ月から1年間は水虫から解放されるのです。菌を殺す作用はありません。したがって、再発します。しかし、痛くも痒くもない、しかも副作用がまったくない、たった2時間の処置で、少なくとも10ヶ月ほどは水虫の不愉快な症状が消えるのです。

インターネットで「ヨモギ ドクダミ 水虫」と検索してください。いろいろな商品名の製品が出てきます。


c)疥癬(かいせん)

この皮膚病はヒゼンダニ(疥癬虫)によっておこるのですが、時々アトピーと誤診されます。
全身に米粒~アズキ大の丘疹が多発し、かゆみに耐え切れないころに患者さんは来院されることが多く、特にアトピーの既往歴がある場合、アトピーの再燃と間違われることがあります。

教科書的には、ダニが産卵のために人の皮膚の角層下にトンネル状の横穴をつくる、いわゆる「疥癬トンネル」を探せば診断は容易となるのですが、これが細長い引っかき傷のように見えてしまい、事実上、診断がなかなか難しいのです。

そして、アトピーだろうということで、ステロイド軟膏を処方されるのですが、もとより効くはずがありません。

それで、おかしいということで、詳しく問診していくと、老人施設で介護のアルバイトをしていたとか、家族にも同じ症状のものがいるとかで、ひょっとすると疥癬ではないかと気づかれるのです。

夜間に非常にかゆみがますのが特徴だとされていますが、アトピーも夜ホットしたころに、急にかゆみがます例が多いので、これだけでは区別はつきません。

また、発疹は通常顔面頭部には見られないも特徴の一つだとされますが、アトピーの発疹だって、顔や頭にでない例はいっぱいあります。

やはり、ここでも問診というものが非常に大切だと痛感させられるのです。疥癬と正しく診断されれば、確立された治療法がありますから、心配しないでください。

問題は、疥癬の可能性を皮膚科医が念頭においているかどうかです。患者さんの方からも、積極的に疥癬ではないでしょうかと、先生に聞いてやってください。頼りない医者ばかりで申し訳なしです!


d)乾癬(かんせん)

湿疹が大きくなれば、どんなヤブ医者でも見分けがつきますが、初めのごく小さなときは、ときどき誤診されます。特に頭髪の生え際、お尻の割れ目、両肘といった箇所にでき始めやすいのです。子供にはほとんどありません。ある日突然、これといった思い当たる理由なく発症してきます。
しかし、詳しく問診すると、何か大きなストレスがかかる体験をしたあとに、気がついてみたら発症していたというケースがけっこうあります。男女とも同じ発生率ですが、国によっては男性が多いところもあります。

日本では皮膚科外来患者さんの100人に2~3人の割合(一般人口1000人中2~3人)ですが、肉食をする欧米では、一般人口100人に2~3人の割合です。そうです、人口100人に2~3人とはたいへんな数なのです。明治以前、文明開化の足音が聞こえる前は、日本人には乾癬なる病気は存在していませんでした。なぜなら肉食をしなかったからです。現在でも欧米と比べれば非常に少ないのです。

したがって欧米の皮膚科で一番問題なのはこの乾癬(かんせん)です。日本で普通の人に、乾癬といっても何のことか理解されませんが、むこうでは乾癬(英語でも、ドイツ語でも、フランス語でも、Psoriasis)といえば、ちょうど日本のアトピーと同じようにだれでもわかってくれます。治療はむつかしいのが現状です。ただ命はとりませんし、痛みもないのがすくいです。

しかし、関節炎などを伴う乾癬は悪性ですから注意してください。そういう場合は胸部レントゲンも撮ってもらいましょう。
ごくまれですが、肺線維症を合併することがあるからです。

普通、症状がひどくなると、免疫抑制剤(MTX、シクロスポリン)やビタミンAの誘導体であるエトレチナート(商品名:チガソン。催奇形性があるので、これを処方されるときは同意書まで要求されます)、といった、たいへん副作用の多い薬が処方されます。軟膏はもちろんステロイドや、ビタミンD3の誘導体であるカルシポトリオール(商品名:ドボネックス)、タカルシトール(商品名:ボンアルファ)などです。PUVAなどの紫外線療法も試みられます。

最近は、免疫学的な研究が非常にすすんできており、真皮に存在する樹状細胞の一つ、TIP-DCが、インターロイキンのIL-23を産生し、そのIL-23によってTh17細胞の生存・維持が誘導され、さらにTh17細胞がIL-22とIL-17を産生して、表皮のケラチノサイトの増殖や炎症反応を高め、乾癬がおこることまでつきつめられています。したがって、抗TNF-α抗体アダリブマブ(ヒュミラ) を筆頭にさまざまな生物製剤が使い始められました。
しかし、これらの生物製剤はかなり高額であることと、人によっては非常にきつい副作用が出るという欠点があります。

しかし、初期の段階であれば、こういった生物製剤、MTX、サイクロスポリン、エトレチナートなども使わず、肉食を止め(獣肉を食べなかった100年前の日本人にはこの病気はなかったのです)、適切なサプリメントと私のクリニックでつくっている乾癬用の軟膏で十分に治ります。
また、乾癬の中でもとくに重症で、特定疾患に指定されている膿胞性乾癬ですら、生物製剤、免疫抑制剤、経口ステロイド剤を使わずにコントロールすることができます。(乾癬の一種である滴状乾癬にはビオチンが効きます。) しかし、病院はそういう高額な薬を使わなければ、経営が成り立っていかないのです。

月桃サプリメント JIPNAG Ginger® 20~30錠/日:月桃の一つの際立った作用として、解毒作用があります。まず、便通がよくなるのです。そして、体内の有害物質を排出させる作用が強いらしく、たいていの場合、1週間~1ヶ月ほど、一時的な症状の悪化現象が見られます。それが、患者さんにとっては不安で、よく質問してこられます。もともとの症状がひどい患者さんほど、その傾向が顕著です。しかし、心配はいりません。その、一時的な悪化時期をこえると、非常に改善のスピードがアップします。日に20~30錠服用すると、お通じがよくなりすぎて、下痢をするという人もおられます。そのときは、服用量を減らし、徐々に増やすようにすれば、問題はありません。

β-グルカンJIPANG Kinoko® 1000mg~2000mg/日:メシマコブの菌糸体です。大量のβ-グルカンとポリフェノールを含み、またビタミンDも含んでいます。免疫系の調整に効果があります。
腸溶性ラクトフェリン:これは多くとればとるほどいいのですが(生後、4、5日まで、赤ちゃんは毎日7000mgも母乳からとっています)、経済的な問題があります。それでも、最低800mg/日はとるべきです。これも免疫系の調整に非常に有効です。
その他、セレン(200~400μg)、フラックスシードオイル(2000mg)、マグネシウム(200mg) なども足すべきです。
それと瀉血が効果があります。ただ、乾癬のために瀉血を行ってくれる病院がないのが問題です。瀉血が単なる迷信に近い、愚かな療法だという考えが、最近は改められてきており、特にC型肝炎には、大学病院でも行うようになってきました。しかし、「乾癬に瀉血」などは、大学病院皮膚科では最初から頭から否定されます。実に、旧態依然としており、進歩がないのです。ですから、乾癬を彼らは治せないのです。
以上の月桃、β-グルカン(メシマコブ菌糸体)、腸溶性ラクトフェリンの組み合わせなど、普通、大学病院の皮膚科など、絶対に投与しません。
しかし、発症から5年以内の、それほど全身に広がっていない、乾癬であれば完治できるのです。

ただし、発症、5年以上たち、慢性化し、体全体の皮膚が硬くなってしまったり、全身が紅潮した状態までになってしまった場合、この3つのサプリメントと瀉血だけではうまくいきません。もっと工夫がいります。肝機能を改善するサプリメントなども必要となってきます。

乾癬用の軟膏としてはステロイド剤配合のものや、ビタミンD3配合のものが普通の病院ではよく処方されます。しかし、あくまで対症療法にすぎず、根治にはつながりません。そして、そのわりには、副作用が多いのです。同じく対症療法に過ぎないのですが、私のクリニックでつくっている独自の乾癬用軟膏は、もっと効果的です。サンホワイトP-1という非常に純度の高いワセリンを基材にして、そこに遠赤外線を発する数種類の石のパウダーやハーブエキスを混ぜてつくっています。極めて効果があります。


e):ヘルペス

 アトピー患者さんはよくヘルペスを合併させます。一番多いのは口唇や周りにできる小さな水ぶくれ様のもので、ピリピリと痛みがあります。特長は、でき始めの湿疹の真ん中にはおへそのような小さな穴があいていることです。特にストレスが重なったときに発症します。単純ヘルペスウイルスⅠ型が原因ウイルスです。

 このウイルスは感染力が強く、直接的な接触の他にウイルスがついたタオルやコップなどを介しても感染します。一度感染して免疫を獲得して抗体ができても、機会があれば再感染や再発を繰り返します。

 大人にみられる口唇ヘルペスは、ほとんどが再発で、多い人は年3~4回も再発を繰り返します。治療はアシクロビル(商品名ゾビラックス)やビダラビン(商品名アラセナA)という抗ウイルス剤(軟膏もあります)がよく効き、さほど心配はいりません。

 しかし、感染力が強いので、患部を触った指で目をいじらないようにしてください。目の角膜がヘルペスウイルスでおかされると非常に危険です。また、水泡も破らないように注意してください。普通、2週間以内に完治します。

 しかし、再発が繰り返されるごとに抗ウイルス剤を服用するのは、あまりすすめられるものではありません。そこで、次のようなことを実践してください。必ず再発の頻度は著しく少なくなるでしょう。

まず、白砂糖は可能なかぎり摂らないでください。

      
  • 月桃 2g~3g/日。普段は1gほど。月桃加工食品(JIPNAG Ginger®)、には1錠270mgの月桃が含まれています。
        これが非常にすすめられます。抗ウイルス効果に優れています。
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  • 腸溶性ラクトフェリン:発症しているときは800~1200mg/日、普段は400mg/日。ラクトフェリンは体内のインターフェロンを増量させウイルスを殺します。
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  • リジン:日に9000mgを3回にわけて食間にとる。リジンは、ヘルペスウイルスの餌になるアルギニンというアミノ酸と拮抗するからだといわれていますが、本当のところ詳しいことはよくわかっていません。予防のためには日に3000mgを日とればいいでしょう。副作用はまったくありませんから、安心してとり続けられます。ただ、この療法は4割の人にしか効きません。リジンのサプリメントはインターネットで簡単に購入できます。
    またリジンはソバにたくさん含まれていますから、ソバアレルギーがなく、アトピー症状が軽く、かつヘルペスが再発しやすい人は積極的に食べられたらいいでしょう。
    同じ麺類ならウドンよりソバをということです。また、木の実のたぐい、たとえばピーナッツやアーモンドはできるだけひかえてください。それらにはアルギニンがたくさん含まれていますから。
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  • ビタミンB5:日に2000mgを一週間続けて、その後、500mgに下げる。そして、最終的には50mg/日ほどでを維持する。
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  • ビタミンB12:1000~2000μg/日。最終的には500~1000μgを維持。これらB5とB12を大量にとるときは、他のB類も入っているビタミンB群のサプリメントも同時にとってください。次のビタミンCとは3時間あけてとってください。
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  • ビタミンC:5g/日。普段は2~3gを維持。 しかし、普段はそれ以上、摂ってはいけない。
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  • 亜鉛:30mg/日。普段jは15mgを維持。しかし、摂り続けてはいけない。2~3カ月に一度は、一ヶ月は抜く。
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  • セレン:100μg。普段は30~60μgを維持。しかし、摂り続けてはいけない。2~3カ月に一度は、一ヶ月は抜く。
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  • セントジョンズワート(西洋オトギリソウ):これは、「うつ」にも効果があるのですが、ヒペリシンおよびプソイドヒペリシンという二つの抗ウイルス物質が含まれているため、ヘルペスに効くことがあるのです。以上に述べたサプリメントをすべて試しても効果がないとき、一度、これを試してください。町の薬局でも簡単に入手できます。

また、銀コロイド(コロイダル・シルバー)もヘルペスに効果があります。日本では売られていませんので、インターネットで個人輸入になります。

 この口唇ヘルペスくらいであれば、2週間もすると、ほとんどは何の治療もしなくても(しかし、痛いですが!)自然に治ります。

 しかし、これがカポジ水痘様発疹症にまでなるとたいへんです。重症のアトピー患者さんにときどき合併します。顔全体に広がることが多く、ひどいときは全身にひろがります。

 数日は入院して治療を受けるべきです。まれにあるのですが、カポジ水痘様発疹症が併発したことに気づかず、いつもと違ってヒリヒリするが、アトピーが悪化したのだろうというくらいで、ステロイド軟膏を多い目に使う患者さんがいます。これは症状を悪化させます。

 アトピー症状はかゆいのが原則です。痛いときは、変だと思い、すぐに病院に行ってください。


f):伝染性軟属腫(いわゆる、水イボ)

小粒の真珠のような丘疹や隆起が多発することがあります。伝染性軟属腫ウイルスによっておこります。アトピーっ子によく合併します。痛くもかゆくもありませんし、1~2年で自然に消えていきます。

したがって、そのまま放置しておいてもまったく問題はありませんが、数が非常に多い場合、お子さんの外見を心配するお母さんがおられます。

また、しつこく3年も続くことがあります。そんなときは、ピンセットで取り除きますが、お子さんが痛がります。それを見るのがつらいというお母さんが多いので、けっきょく、しばらく待ちましょうということになります。

しかし、最近は麻酔テープを使って、水イボを取る方法がありますので、それだと痛くないことがあります。それでも、いやがる場合は、商品名ZymaDermなる水イボ専門の塗り薬があります。

主成分はヨード、エキナセア、ニオイヒバで、9ヶ月の赤ちゃんから使えるほど安全です。これはアメリカからの個人輸入になります。
インターネットで「ZymaDerm」と検索してください。


g):老人性皮膚掻痒症

50才を過ぎた人が時々、しつこいかゆみで診察を受けに来られることがあります。

老人性皮膚掻痒症といった、病名というより症状名(老人の皮膚がかゆい症状といっているわけですから)をつけられていることが あります。

あるいは老人性のアトピーだといわれたという患者さんもおられます。いずれにせよ、原因がよくわからないので、適当な病名をつけておくべきだということなのです。

共通する特徴は、かゆみが異常に強いということと、ステロイド軟膏を使っても、なかなか改善しないことです。また、若いころから、喘息も、花粉症も、食物アレルギーも何もなく、いわゆるアトピー素因を疑わせるものがなかったことです。

家庭菜園やガーデンニングなどの趣味で農薬を使うこともなく、新居に引っ越したわけでもなく、これといったストレスがかかる事件 もなく、要するに何も思い当たる原因がなく、突然に湿疹ができ始め、かゆくて仕方がないのです。

 こういう症例は皮膚がん(菌状息肉腫)か、あるいはどこかにがんが発生していることを疑うべきです。あるいは数年後に発生する がんの前駆症状だととらえるべきなのです。まず、大学病院に行き、専門家に精査してもらってください。

それで、皮膚がんの可能性が否定されると、次は血液検査で各種の腫瘍マーカーをチェックし、PETなりCTで、ひょっとすると体の どこかで発生しているかもしれないがんも調べてもらってください。

それでも、何も悪性のものが見つからなければ、運がよかったのであり、本格的にがんが発生する前に、ライフスタイルを徹底的に 改善してください。

特にタバコをやめ、肉食を避け、何らかの解毒療法をやり、月桃やβ-グルカンなどをとり、可能なかぎりストレス・フリーの生活に切り 替えてください。

もうすでに体の中で、良からぬ異常がおこっているわけで、それが皮膚に危険信号としてでているのです。その良からぬこととは、 免疫系の異常で、それは老人の場合がんにつながる可能性が高いのです。

狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血といった心・血管系の前駆症状として皮膚に湿疹がおこることはまずありません。糖尿病の場 合は、湿疹でも水虫が多く、老人性皮膚掻痒症ではありません。

 また、ヘルペスや水イボが出やすくなった場合も要注意です。免疫系の力が低くなり、そういうウイルス性の疾患が発生しやすくなるの です。

たとえがんとは何の関係もない老人性皮膚掻痒症や、単純に頻発するヘルペスであったとしても、ライフスタイルを健康的なものに変 えて、何の損もありません。家族の方も注意してあげてください。

 老人性掻痒症とは違いますが、老人性疣贅(ゆうぜい)、つまり中年以降にできる疣(イボ)があります。これが半年内に全身に多発 し、かゆみを伴う場合は、Leser-Trelat(レーザー・トレラ)徴候と呼ばれます。

この場合、胃がん、膀胱がん、肺がんなど内臓の悪性腫瘍の合併が強く疑われます。しかし、これほど典型的な兆候でなくても、高 齢者の異常なかゆみをともなう湿疹、あるいは多発するイボは、皮膚科医は悪性のものを常に念頭においておくべきです。

最近はあまりにも専門化が行き過ぎて、皮膚科と内科の連携がうまくいっておらず、どちらの医者も専門バカになりがちなのです。

老人性皮膚掻痒症で来院した男性患者お二人に、検尿してもらったところ、潜血反応があり、一人は膀胱がんの腫瘍マーカーであ るBFPが異常値でした。精査をすすめたのですが、そのままになっています。


h):アミロイド沈着

アミロイドが、特に四肢の伸側、背中の上部に沈着がおこることがあります。ステロイド軟膏を使わずして、これを治すことは、無理です。もし、そういう方法があれば、ぜひ教えていただきたいほどです。

ステロイドの種類は、ジフルプレドナートが最も適切です。商品名マイザーという軟膏に使われています。しかし、塗っただけでは、効きません。必ず包帯などで密封しなければいけません。

アミロイド沈着が始まると、まだ、初期の軽いうちに、すぐにジフルプレドナートを使い、ひどく沈着するまえに改善しておかねばなりません。すばやくステロイド軟膏を使うのを恐れていると、結局、アミロイドがひどく沈着してしまい、なかなか治らなくなってしまいます。

ぼくのクリニックではPS(3)というジフルプレドナート入りの軟膏を処方し、塗ったあと、必ず油紙で密封し、さらに包帯でまくように指導しています。初期の段階であれば、非常に効果があります。

アミロイド沈着がおこるきざしが見えたら、初期の段階ですぐにステロイド治療を始めるべきです。言っておきますが、漢方なんかでは絶対に治りません。もたもたと、漢方治療などをやっていると、徐々に、重症化して、結局治るものも、治らなくなります。


i):毛孔性苔癬

 毛孔に角質が充満して、表皮に盛り上がって、米粒大の丘疹をつくります。若い人に多く見られ、普通、痒みもないので治療は、もっぱら美容的な見地からなされます。アトピーとよく合併します。美容整形外科などで、レーザーを使って治療してもらうのも一つのやり方ですが、それでもうまくいかないときは、ぼくのクリニックではアミロイド沈着の処置と同じように、ジフルプレドナート入りの軟膏を使う密封療法をすすめています。
ただ、軟膏に入れる石の成分を少し変えているMAS(1)という軟膏を使います。

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